この付録では,ハード・パーティションおよびソフト・パーティションでライセンス・ユニットを共用する方法を説明します。
C.1 ライセンス・プロセス
共通ライセンス・データベースで,ハード・パーティションとソフト・パーティション間でのライセンス・ユニットの共用ができるように (サポートされている場合),次の手順を実行します。
必要なユニット数を算出します。
OpenVMS 基本ライセンスをロードします。
SMP ライセンスをロードします。
SHOW LICENSE /UNIT_REQUIREMENTS /CLUSTER
コマンドを使って,正しい数のライセンス・ユニットを持っていることを確認します。
注意
会話型でログインするには,SMP のライセンスが 1 つ必要です。 OpenVMS 基本ライセンスでは会話型のログインを行うことはできません。
ライセンスを共通ライセンス・データベースに追加します。 たとえば,次のようにします。
$ LICENSE REGISTER OPENVMS-ALPHA /ISSUER=DEC -
_$ /AUTHORIZATION=USA123456 -
_$ /PRODUCER=DEC -
_$ /UNITS=1050 -
_$ /AVAILABILITY=H -
_$ /OPTIONS=(N0_SHARE) -
_$ /CHECKSUM=2-BGON-IAMA-GNOL-AIKO
注意
LICENSE REGISTER コマンドに /INCLUDE 修飾子を指定して,ライセンスの NO_SHARE 属性より優先させることはできません。
LICENSE MODIFY /INCLUDE=(nodename-list) コマンドを使用してライセンスを変更し,PAK の NO_SHARE 属性より優先させます。 たとえば,次のようにします。
$ LICENSE MODIFY OPENVMS-ALPHA -
_$ /AUTHORIZATION=USA123456 -
_$ /INCLUDE=(NODEA, NODEb, NODEC)
各パーティションで動作している OpenVMS インスタンスで OpenVMS Alpha ライセンス・ユニットを利用できるようにするには,各パーティションで MBM の環境変数 SYS_SERIAL_NUM を同じにしなければなりません。 それには,次の手順を実行します。
MBM コンソールから,SHOW SYS_SERIAL_NUM コマンドを使用してシステムのシリアル番号を表示します。 たとえば次のようにします。
MBM>>>SHOW SYS_SERIAL_NUM
sys_serial_num G2A105
SYS_SERIAL_NUM の値が空白の場合は,MBM コンソールで SET SYS_SERIAL_NUM コマンドを使用して,システム・シリアル番号を設定します。
システムのシリアル番号はすべてのパーティション (ハードとソフト) に通知されます。
たとえば,次のようにします。MBM>>>SET SYS_SERIAL_NUM G2A105
注意
ゼロ以外の値を最大 12 文字で入力する必要があります (以前のシステムでは 16 文字までサポートされていました)。 作成するシステム・シリアル番号が,この OpenVMS Cluster の他の AlphaServer システムで使われていないことを確認してください。
OpenVMS Cluster のライセンス・データベースを正しく更新するために,OpenVMS クラスタのすべての共通ノードを完全にシャットダウンしてリブートすることをお勧めします。 ローリング・アップグレードでは,共通ライセンス・データベースが正しく更新されません。
パーティション間で NO_SHARE ライセンスを共有するパーティション対応システムでは,システムのブート時に次のメッセージが表示されることがあります。
%LICENSE-E-NOAUTH, DEC OPENVMS-ALPHA use is not authorized on this node
-LICENSE-F-EXCEEDED, attempted usage exceeds active license limits
-LICENSE-I-SYSMGR, please see your system manager
Startup processing continuing...
このメッセージは無視して構いません。
OPENVMS-ALPHA PAK をすでに共有しているシステムにログオンすると,このメッセージが表示されます。
この状況は,将来のリリースで修正される予定です。
C.1.1 ライセンスについての詳細情報
ライセンスのインストールと管理についての詳細は,『OpenVMS License Management Utility Manual』を参照してください。