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HP OpenVMS Systems
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HP TCP/IP Services for OpenVMS

HP TCP/IP Services for OpenVMS
インストレーション/ コンフィギュレーション・ガイド


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3.9.3 TCP/IP Services インターネット・コンフィギュレーションの検証

TCPIP$CONFIG 「Test」メニューからオプション1またはオプションAを選択するか,またはコマンド行で TCPIP$IVP コマンド・プロシージャを実行する場合, IVP は,次の例に示すように,TCP/IP Services ソフトウェアの基本的なコンフィギュレーションをテストします。この例では,テストは正常に終了します。


Enter test option: 1 [Return]
Begin IVP... 
 
 
%%% TCPIP IVP: started %%% 
 
UDP/IP test started at 5-SEP-2004 16:13:03.62 
UDP/IP test ended at 5-SEP-2004 16:13:03.69 
UDP/IP transferred successfully in 0 seconds 4198400 bytes 
 
TCP/IP test started at 5-SEP-2004 16:13:04.20 
TCP/IP test ended at 5-SEP-2004 16:13:04:28 
TCP/IP transferred successfully in 0 seconds 4198400 bytes 
 
RAW_IP test started at 5-SEP-2004 16:13:41.71 
RAW_IP test ended at 5-SEP-2004 16:13:41.72 
RAW_IP transferred successfully in 0 seconds 251000 bytes 
 
%%% TCPIP IVP: completed successfully %%% 
IVP request completed. 
Press Return to continue ... 

IVPが正常に終了しなかった場合,プロシージャはエラー・メッセージを表示します。 IVPエラーはすべて,OpenVMSシステム・メッセージと同じ書式を使用します。次に IVPエラーの出力例を示します。


%TCPIP-E-IDENT, explanation of error. 
 

表 3-4 に,IVPエラー・メッセージの原因となる一般的な問題を示します。推奨される処置を行っても問題が解決しない場合には,HPの最寄りの支店/営業所にお問い合わせください。

表 3-4 IVPエラーのトラブルシューティング
問題 処置
ネットワーク・コンフィギュレーションに問題がある。 TCP/IP Services をシャットダウンし,コンフィギュレーション・プロシージャを再度実行します。
起動に失敗した。 MODPARAMS.DATファイル中のシステム・パラメータをチェックし,必要に応じて値を調整します( 第 1.2.7 項 を参照)。その後,TCP/IP Servicesをシャットダウンして再起動します。
インストレーション・キットに欠陥がある。 キットの交換をお申し出ください。
PAKがないためにIVPが失敗した。 TCP/IP Services for OpenVMS PAKを登録してください。

3.9.4 SNMP コンフィギュレーションの検証

TCPIP$CONFIG「Test」メニューからオプション2またはオプションAのいずれかを選択すると, IVP は,次の例のように SNMP サービスをテストします。


Begin SNMP IVP... 
 
The SNMP IVP requires that TCPIP/IP Services be running. 
It performs the following startups and shutdowns on the 
SNMP service only (other TCP/IP services are not affected): 
 
- If SNMP is running, shuts down SNMP before initial 
  configuration 
- Starts SNMP and runs tests 
- Shuts down SNMP and restores initial configuration 
- Before exiting, starts SNMP 
 
Shutting down the SNMP service... done. 
 
 
Creating temporary read/write community SNMPIVP_6520. 
 
Enabling SET operations. 
 
Starting up the SNMP service... done. 
 
      Saving sysContact: Ralph Nickleby 
  Setting sysContact to: Julius Caesar 
   Retrieved sysContact: Julius Caesar 
(Retrieved value matches SET value.) 
Restoring sysContact to: Ralph Nickleby 
 
    Saving snmpEnableAuthenTraps: 2 (disabled) 
Setting snmpEnableAuthenTraps to: 1 (enabled) 
 Retrieved snmpEnableAuthenTraps: 1 (enabled) 
(Retrieved value matches SET value.) 
 Restoring snmpEnableAuthenTraps: 2 (disabled) 
 
Disabling SET operations. 
 
Deleting temporary read/write community SNMPIVP_6520. 
 
Shutting down and restarting the SNMP service... 
Shutting down the SNMP service... done. 
 
Starting up the SNMP service... done. 
 
SNMP IVP request completed. 
Press Return to continue ... 

SNMP テストのうちのいずれかが失敗した場合には,次のようなメッセージが表示されます。


SNMPIVP: unexpected text in response to SNMP request: 
"No reply." 
See file SYS$SYSDEVICE:[TCPIP$SNMP]TCPIP$SNMP_REQUEST.DAT for more 
details. 
Verify that SNMP trace is not enabled. 
sysContact could not be retrieved. Status = 0 
The SNMP IVP has NOT completed successfully. 

この場合のエラーは,起動されていない SNMP 構成要素があるか,または SNMP トレースが有効になっていて無効にする必要があることを示している可能性があります。 SNMP トレースの詳細については,『 HP TCP/IP Services for OpenVMS Management 』を参照してください。

注意

options debugresolv.confファイルにリストされている場合は, SNMP ivp が失敗します。詳細は,リリース・ノートを参照してください。

3.10 追加のコンフィギュレーション作業

TCPIP$CONFIGを実行して,ネットワークに必要な機能と構成要素を使用可能にした後は,製品アプリケーションへのアクセスを可能にするため,追加のコンフィギュレーション作業を終了させる必要があります。 TCP/IP Servicesには,環境に合わせてソフトウェアを変更したり,カスタマイズできる管理コマンド・インタフェースと論理名が用意されています。

追加のコンフィギュレーション作業には次のようなものがあります。

サービスの多くは,追加のコンフィギュレーション作業や最適化を必要とします。各サービスのコンフィギュレーション方法についての詳細は,『 HP TCP/IP Services for OpenVMS Management 』を参照してください。

3.11 TCP/IP Servicesの起動と停止

第 3.11.1 項 で説明するように, OpenVMS スタートアップ・ファイルのコマンドを使用して, OpenVMS システムがスタートアップまたはシャットダウンした際に, TCP/IP Services を自動的に起動または停止することができます。これらのコマンドは,システムにインストールされているすべての TCP/IP Services 構成要素の起動または停止を行います。代わりの方法として,現在実行中の他の TCP/IP Services 構成要素に影響を与えることなく,個々の TCP/IP Services クライアントまたはサーバ・サービスの起動または停止を行うこともできます。個々のサービスの起動または停止についての詳細は, 第 3.11.3 項 を参照してください。

必要な場合には, 第 3.11.2 項 で説明するように, TCP/IP Services の起動および停止を手動で行うことができます。また, 第 3.11.4 項 で説明するように,ユーザ作成のサービスの起動および停止を行うこともできます。

3.11.1 TCP/IP Services の自動起動と自動停止

TCP/IP Servicesソフトウェアをシステムの起動時に自動的に起動させ,システムのシャットダウン時に自動的に停止させるには,
SYS$COMMON:[SYSMGR]SYSTARTUP_VMS.COMファイルを編集して,次の行の先頭の感嘆符 (!) を削除します。


$!$ @SYS$STARTUP:TCPIP$STARTUP.COM 

システムに以前のバージョンの TCP/IP Services がインストールされていた場合には, UCX$STARTUP.COM ファイルと UCX$SHUTDOWN.COM ファイルが存在している可能性があります。これらのファイルはもう適用できないため,これらのファイルに関係する定義はすべて,SYS$MANAGER:SYSTARTUP_VMS.COM から削除してください。

OpenVMSアカウントへログインした後にTCP/IP Servicesが起動するようにしたい場合は, OpenVMSのシステム単位のログイン・プロシージャ (通常SYS$MANAGER:SYLOGIN.COM)のworldの読み取りと実行の保護 (W:RE) が設定されていなければなりません。

現在の保護を表示するには,次のコマンドを入力します。


$ DIR/PROTECTION SYS$MANAGER:SYLOGIN.COM 

保護についての情報は,OpenVMS のマニュアルを参照してください。

3.11.2 TCP/IP Services の手動による起動と停止

TCP/IP Services を手動で起動するには,次のコマンドを入力します。


$ @SYS$STARTUP:TCPIP$STARTUP 

TCP/IP Services を手動で停止するには,次のコマンドを入力します。


$ @SYS$STARTUP:TCPIP$SHUTDOWN 

3.11.3 個々のサービスの起動と停止

TCP/IP Services をすでに実行しているシステムでは,システムで実行中の他の TCP/IP Services 構成要素に影響を及ぼすこともなく,また TCP/IP Services を再起動する必要もなく,個々のサーバまたはクライアント構成要素のコンフィギュレーションを行うことができます。

ほとんどのサービスは個別に停止,起動を行うことができます。サービスの再起動が必要となるパラメータや論理名を変更する際に役に立ちます。

次のファイルが提供されます。

サイト固有のパラメータ設定およびコマンドを保持するには,次のファイルを作成します。これらのファイルは, TCP/IP Services を再インストールしても上書きされません。

これらのファイル名で,service は,起動またはシャットダウンするサービスの名前です。たとえば,NTP サービスをシャットダウンするには TCPIP$NTP_SHUTDOWN を使用します。

詳細については,『 HP TCP/IP Services for OpenVMS Management 』を参照してください。

3.11.4 ユーザ作成サービスの起動と停止

TCP/IP Services では,ユーザ作成サービスの起動および停止を行うためのコマンド・プロシージャを提供しています。ユーザ作成サービスを起動するには,次のコマンドを入力します。


$ SYS$STARTUP:TCPIP$CUSTOMER_SERVICE_STARTUP service

ユーザ作成サービスを停止するには,次のコマンドを入力します。


$ SYS$STARTUP:TCPIP$CUSTOMER_SERVICE_SHUTDOWN service

いずれのコマンドにおいても, TCP/IP管理コマンドSET SERVICEを使って定義したサービス名を指定してください。

注意

クオーテーション・マーク(")で囲まれていない場合,小文字のサービス名は起動および停止プロシージャによって大文字として解釈されます。サービスを定義する際に,クオーテーション・マークを使って大文字小文字を保持するよう指定した場合,起動および停止プロシージャでサービス名を指定する場合はクオーテーション・マークを忘れずに使ってください。

3.12 TCP/IP ServicesをDECwindowsアプリケーションのトランスポートに指定

TCP/IP ServicesをDECwinsowsアプリケーションのトランスポート・インタフェースとして使用可能にするには,次の行を SYS$MANAGER:DECW$PRIVATE_SERVER_SETUP.COMコマンド・プロシージャに追加します。


$ DECW$SERVER_TRANSPORTS == "DECNET,LOCAL,TCPIP" 

続いて,次のコマンドを入力してDECwindowsを再起動します。


$ @SYS$STARTUP:DECW$STARTUP RESTART 

システムで,DECnetまたはDECnet-Plusソフトウェアを使用している場合には,これも起動します。

DECwindowsクライアント(リモート・ホスト)で実行されている DECwindowsアプリケーションをDECwindowsサーバ(あなたが使用しているワークステーション)に表示するには,次の手順に従います。

  1. リモート・ホストのセキュリティを設定します。

  2. ローカル・ホスト・データベースにリモート・クライアントを追加します。

  3. 次の行をSYS$MANAGER:DECW$PRIVATE_SERVER_SETUP.COMに追加します。


    $ DECW$SERVER_TRANSPORTS == "DECNET,LOCAL,TCPIP" 
    

  4. アプリケーションの表示をリモート・ホストに設定します。


    $ SET DISPLAY/CREATE/NODE=remote-host/TRANSPORT=TCPIP 
    


第 4 章
IPv6のコンフィギュレーション

TCPIP$CONFIG.COM コマンド・プロシージャを使って TCP/IP Services for OpenVMS をコンフィギュレーションした後に本章に記載した設定を行うことにより,IPv6 ネットワーク環境での通信を可能にするようシステムをコンフィギュレーションすることができます。

バージョン 5.5 から, TCP/IP Services では, IPv6 コンフィギュレーション・プロシージャ (TCPIP$IP6_SETUP.COM) に大きな変更と改良が加えられました。 IPv6 ホストあるいはルータとしてノードをコンフィギュレーションするための設定は『 HP TCP/IP Services for OpenVMS Guide to IPv6 』に記載されている設定ではなく,本章に記載されている設定を使ってください。

次の表に,本章内の節とそれが置き換える『 Guide to IPv6 』内の節 (該当する場合) を示します。 failSAFE IP IPv6 addresss の節は,TCP/IP Services for OpenVMS の本リリースで新たに追加されました。 IPv6 の概念とプロセス,DNS ドメイン名とアドレス登録,等についての情報は『 Guide to IPv6 』の 2 章を引き続き参照してください。

節... 記述内容.... Guide to IPv6 』中の置き換える節...
4.1 システムを IPv6 host としてコンフィギュレーションする手順 2.5.1
4.2 システムを IPv6 ルータとしてコンフィギュレーションする手順 2.6.1
4.3 failSAFE IP IPv6 アドレスをコンフィギュレーションする手順 N/A

ノードを IPv6 のホストとしても IPv6 ルータとしてもコンフィギュレーションすることができます。 IPv6 コンフィギュレーション・プロシージャ (TCPIP$IP6_SETUP.COM) を実行中に,この選択を行います。このコンフィギュレーション・プロシージャを実行した後, TCP/IP Services を再起動してください。選択内容に関連した IPv6 プロセスがシステムで起動されます。

注意

TCPIP$IP6_SETUP.COM コンフィギュレーション・プロシージャを実行する前に,そのシステムですでに IPv4 がコンフィギュレーションされている必要があります。 (TCPIP$CONFIG.COM コンフィギュレーション・プロシージャが IPv4 をコンフィギュレーションします。)

TCP/IP Services の以前のバージョンからアップグレードした場合は, TCPIP$IP6_SETUP.COM コンフィギュレーション・プロシージャを再度実行する必要があります。

IPv6 コンフィギュレーション・プロシージャでは,以下を指定する必要があります:

システムを IPv6 ホストまたはルータとしてコンフィギュレーションするために TCPIP$IP6_SETUP.COM コンフィギュレーション・プロシージャを使用した後,オプションで,システムを BIND サーバとしてコンフィギュレーションするとができます (『 HP TCP/IP Services for OpenVMS Guide to IPv6 』を参照してください)。さらに, 第 4.3 節 で説明する failSAFE IP IPv6 アドレスをコンフィギュレーションすることができます。

TCPIP$IP6_SETUP.COM コンフィギュレーション・プロシージャを使って IPv6 をコンフィギュレーションした後,そのシステムで IPv6 を有効にするために TCP/IP Services を停止し,再起動させる必要があります。

IPv6 コンフィギュレーションを後程変更することができます。『 HP TCP/IP Services for OpenVMS Guide to IPv6 』の第 4 章に追加の変更の方法が記載されています。


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