HP OpenVMS Systems Documentation |
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UCM は,パーマネント・データベースにないデバイスを自動的に構成する前に,除外リストを調べます。デバイスが除外リストにある場合は,対象リストを調べ,デバイスが明示的にロード対象となっているかどうかを確認します。これによって,幅広い範囲のデバイスを除外リストに指定し,より狭い範囲のデバイスを対象リストに指定することができます (次の例を参照)。
| #1 | |
|---|---|
$ UCM UCM> SET AUTO/EXCLUDE=*/INCLUDE=(tx,dn) UCM> SHOW AUTO
|
この例では,TX デバイスと DN デバイス以外のすべてのデバイスが除外されています。たとえば,AGA0 を使用したジョイスティックは構成されませんが,ディスク DNA0 や TXC2 は構成されます。
新しいログ・ファイルを作成することを構成サーバに要求します。このコマンドでは /NEW 修飾子を使用する必要があります。OPER 特権が必要です。
SET LOG /NEW
/NEW
新しい SYS$MANAGER:USB$UCM_EVENTS.DAT ファイルを作成します。SET LOG コマンドにはこの修飾子が必須です。
自動的なロード,自動的な永続化,除外リストと追加リストの設定を表示します。
SHOW AUTO
| #1 |
|---|
$ UCM UCM> SHOW AUTO |
AUTO LOAD ENABLED AUTO PERM ENABLED EXCLUDE = (*) INCLUDE = (TX, DN)
この SHOW AUTO コマンドの例では,TX デバイスと DN デバイス以外のすべてのデバイスが除外されています。
デバイスに関する情報を表示します。
SHOW DEVICE device-name:
device-name:
属性を表示するデバイスの名前。デバイス名は ddcu という形式です。各項目の意味は以下のとおりです。
dd デバイス・コード (たとえば LP)。ドライバ名はデバイス・コードに対応する。この場合,ドライバ名は SYS$LPDRIVER である。 c A〜Z のコントローラ名。 UCM が別の名前を指定しない限り,すべての USB デバイスは A である。 u ユニット番号 (0〜9999)。
OpenVMS のデバイス名は,2 文字のデバイス・コード,コントローラ名,ユニット番号 (1〜4 文字),コロン (:) で構成されます。
/BRIEF (デフォルト)
各デバイスの要約情報を表示します。/FULL
各デバイスの詳細情報を表示します。
/ALL (デフォルト)
/CONFIGURED,/GENERIC,/PERMANENT,/PHYSICAL, /UNCONFIGURED 修飾子が表示するエントリも含めて,すべてのデバイス・エントリを表示します。/CONFIGURED
構成済みのバスに接続されているすべのデバイスを表示します。/GENERIC
ジェネリック・デバイス・リストに登録されているデバイスを表示します。/PERMANENT
デバイスが接続されたときに,システムが自動的にデバイス・ドライバをロードするデバイスを表示します。/PHYSICAL
デバイスのドライバがロードされていない場合でも,バスに接続されているデバイスを表示します。/UNCONFIGURED
バスに接続され,ドライバはあるものの,パーマネント・リストにエントリが登録されていないデバイス (テンタティブ・デバイスとも呼びます) を表示します。これらのデバイスをパーマネント・リストに登録するには, ADD DEVICE コマンドを実行する必要があります。ドライバが追加されると,デバイスを次回接続したときに,そのデバイスは自動的に構成されます。
| #1 |
|---|
$ UCM UCM> SHOW DEVICE /PERMANENT /FULL DNA3: |
DEVICE DEVICE_TYPE PERMANENT DEVICE_NAME_ROOT DNA UNIT_NUMBER 3 DRIVER SYS$DNDRIVER.EXE USB_CONFIG_TYPE INTERFACE VENDOR_ID 3519 PRODUCT_ID 768 RELEASE_NUMBER 4352 BUS_NUMBER 1 PATH 1.0.0.0.0.0 DEVICE_CLASS 0 DEVICE_SUB_CLASS 0 DEVICE_PROTOCOL 0 NUMBER_OF_INTERFACES 1 CONFIGURATION_VALUE 2 NUMBER_OF_CONFIGURATIONS 1 SERIAL_NUMBER 2B0301060D97A4C8 MANUFACTURER_STRING QTS PRODUCT_STRING USB 2.0 ATAPI Bridge CONFIGURATION_NUMBER 0 BEGIN_INTERFACE INTERFACE_CLASS 8 INTERFACE_SUB_CLASS 6 INTERFACE_PROTOCOL 80 END_INTERFACE END_DEVICE
この例では,SHOW DEVICE コマンドは DNA3: に関する詳細情報を表示します。
USB バスで発生した重要なイベントを表示します。表示されるデータには,デバイスの切断や接続などのデバイス・イベント,認識されないデバイス,新しいデバイスなどに関する情報を含むことができます。
SHOW EVENTS
/BEFORE=time
指定した時刻より前に発生したイベントを選択します。 time は絶対時刻または絶対時刻とデルタ時間の組み合わせとして指定でき, TODAY (デフォルト),TOMORROW,YESTERDAY というキーワードも指定できます。時刻は標準の OpenVMS 日付/時刻形式で表されます。/OUTPUT=file-name
選択したイベントを指定したファイルに書き込みます。デフォルトでは,出力は現在の SYS$OUTPUT デバイス (通常は端末) に送信されます。/OUTPUT 修飾子を /PAGE 修飾子と組み合わせて使用することはできません。
/PAGE
情報の表示方法を制御します。/PAGE 修飾子を指定すると,イベントは一度に 1 画面ずつ表示されます。
/NOPAGE (デフォルト)/PAGE 修飾子を /OUTPUT 修飾子と組み合わせて使用することはできません。
/PRIORITY=(keyword[,...])
表示するイベントの優先順位を選択します。デフォルトでは, CRITICAL と NORMAL の優先順位のイベントだけが表示されます。 INFORMATIONAL やデバッグ優先順位の情報も表示することができます。次の表のキーワードが有効です。 CRITICAL と NORMAL がデフォルトです。
キーワード 説明 CRITICAL エラーとクリティカルな情報 NORMAL デバイスの構成など,通常のイベント・レポート INFORMATIONAL ドライバや UCM からの詳細な情報メッセージ DBG1 レベル 1 のデバッグ情報 DBG2 レベル 2 のデバッグ情報 DBG3 レベル 3 のデバッグ情報 ALL すべての優先順位のイベント
/SINCE=time
指定した時刻またはそれ以降に発生したイベントだけを選択します。時刻は絶対時刻または絶対時刻とデルタ時間の組み合わせとして指定でき, TODAY (デフォルト) または YESTERDAY というキーワードも指定できます。/TYPE=event-type
指定したタイプのイベントだけを選択します。指定できるイベントのタイプは次のとおりです。
ALL すべてのイベント・タイプ (デフォルト)。 CONFIGURED デバイスが認識され,構成された。 DECONFIGURE デバイスがバスから切断された。 DRIVER ドライバ・イベント。 UCM UCM サーバ・イベント。 UNCONFIGURE デバイスが認識されたが,構成されなかった。 UNKNOWN イベント・タイプが不明である。
/VALUE=event-number
イベント番号によって指定されるイベントだけを選択します。この製品の将来のバージョンでは,キーワードが割り当てられていないイベントの場合,/TYPE 修飾子の代わりにこの修飾子を使用できるようになります。
| #1 | |
|---|---|
$ UCM Universal Serial Bus Configuration Manager, Version V1.0 UCM> SHOW EVENTS
UCM> |
この例では,DIGI Edgeport 8 ポート・シリアル・マルチプレクサを構成しています。デバイスがロードされ永続化された時に,それぞれの行が表示されます。最後の行には,特別なドライバに関する情報が表示されています。これは,Edgeport (UCE0) の実際のコントローラです。
より詳細な情報を表示するには, /PRIORITY=INFORMATIONAL 修飾子または /PRIORITY=ALL 修飾子を使用します。
| #2 | |
|---|---|
$ UCM Universal Serial Bus Configuration Manager, Version V1.0 UCM> SHOW EVENTS/PRIOR=INFORMATIONAL
|
この SHOW EVENTS コマンドの例では,/PRIORITY=INFORMATIONAL を指定することで, 1 つ前の例の 8 ポート DIGI デバイスの構成に関する詳細なメッセージを表示しています。
ここで表示されている情報は,SHOW EVENTS の出力量を削減するために,通常は表示されません。しかし,この情報は,構成済デバイスの詳細な情報を確認したい場合に有効です。
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