HP OpenVMS Systems Documentation |
| 前へ | 次へ | 目次 | 索引 |
このコマンドを実行すると,マルチプロセス・プログラムの 3 つのプロセスが順序正しく終了します。つまり,プロセス・リスト内の可視プロセスの次のプロセス,プロセスJONES_3,プロセス 5 が終了します。指定されたプロセスが終了したあと,制御はデバッガに戻ります。
OpenVMS システム・コード・デバッガをオペレーティング・システム・コードのデバッグに使用している場合,オペレーティング・システム・コードを実行しているターゲット・マシンをリブートし,システム・プログラムを実行 ( 再実行 ) します。つまり,OpenVMS システム・コード・デバッガ環境では, REBOOT コマンドは RUN コマンドや RERUN コマンドと同じ働きをします。 OpenVMS システム・コード・デバッガは,OpenVMS デバッガから起動するカーネル・デバッガです。
このコマンドを実行する前に, Alpha または I64 のデバイス・ドライバの作成, OpenVMS システム・コード・デバッガの起動,デバッグを可能にする CONNECT コマンドの実行を行う必要があります。
また,OpenVMS デバッガを DEBUG/KEEP コマンドで起動していなければなりません。
REBOOT
OpenVMS システム・コード・デバッガの使用方法の詳細については,『OpenVMS System Analysis Tools Manual』を参照してください。関連コマンド
CONNECT
DISCONNECT
| #1 |
|---|
DBG> REBOOT |
このコマンドは,OpenVMS オペレーティング・システムをデバッグする予定のターゲット・マシンをリブートし,プログラムを再実行します。
指定された回数一連のコマンドを実行します。
REPEAT language-expression DO (command[;...])
language-expression
現在設定されている言語で評価すると正の整数になる式を示します。command
デバッガ・コマンドを指定します。複数のコマンドを指定する場合,それぞれのコマンドをセミコロン (;) で区切らなければなりません。各コマンドを実行すると,デバッガはそのコマンド内の式の構文をチェックして,評価します。
REPEAT コマンドは FOR コマンドの単純な形式です。 REPEAT コマンドは一連のコマンドを指定回数繰り返し実行します。ただし,FOR コマンドとは異なり,カウント・パラメータを設定するためのオプションは提供しません。関連コマンド
EXITLOOP
FOR
WHILE
DBG> REPEAT 10 DO (EXAMINE Y; STEP) |
このコマンド行は 2 つのコマンドからなるシーケンス (EXAMINE Y のあと STEP) を10 回実行するループを設定します。
現在デバッガの制御下にあるプログラムを再実行します。
注意
DCL コマンドの DEBUG/KEEP を使用してデバッグ・セッションを開始し,デバッガの RUN コマンドを実行しておくことが必要です。 DCL コマンドの RUN filespec でデバッグ・セッションを開始した場合は,デバッガの RERUN コマンドは使用できません。
RERUN
/ARGUMENTS="arg-list"
引数のリストを指定します。引用符を指定する場合には,デバッガがその引用符を解析するときに引用を取り除くため,二重引用符を追加する必要があるかもしれません。引数を指定しないと,以前そのプログラムを実行または再実行したときに指定した引数が省略時の値として使用されます。/HEAP_ANALYZER
ワークステーション・ユーザにだけ適用されます。アプリケーションのメモリ使用状況を知るための機能であるヒープ・アナライザを起動します。ヒープ・アナライザの使用方法についての詳しい説明は,『デバッガ説明書』を参照してください。/SAVE (省略時の設定)
/NOSAVE
次に実行するプログラムのすべてのブレークポイント,トレースポイント,静的ウォッチポイントの現在の状態 ( 有効か無効か ) を保存するかどうかを制御します。/SAVE 修飾子を指定するとそれらの状態は保存され, /NOSAVE を指定すると保存されません。/SAVE が特定の非静的ウォッチポイントの状態を保存するか保存しないかは,メイン・プログラム・ユニット ( 実行が再開された場所 ) を基準とした,ウォッチ対象の変数の有効範囲によって決まります。
DCL コマンドのDEBUG/KEEP でデバッガを呼び出し,その結果デバッガの RUN コマンドを使用してプログラムのデバッグを開始した場合は, RERUN コマンドを使用して,現在デバッガの制御下にあるプログラムを再実行できます。RERUN コマンドはデバッグしていたイメージを終了したあと,デバッガの制御下のイメージを再開します。実行は,メイン・プログラム・ユニットが開始されると,デバッガの RUN コマンド,または DCL コマンドの RUN/DEBUG を実行した場合と同じように一時停止されます。
RERUN コマンドは現在デバッガの制御下にあるイメージと同じバージョンを使用します。デバッグ・セッションから同じプログラムの異なるバージョン,または別のプログラムをデバッグするには,RUN コマンドを使用します。
関連コマンド
RUN (debugger コマンド)
RUN (DCL コマンド)
(ACTIVATE,DEACTIVATE) BREAK
(ACTIVATE,DEACTIVATE) TRACE
(ACTIVATE,DEACTIVATE) WATCH
| #1 |
|---|
DBG> RERUN |
このコマンドは現在のプログラムを再実行します。省略時の状態では,デバッガはすべてのブレークポイント,トレースポイント,静的ウォッチポイントの現在の状態 ( 有効か無効か ) を保存します。
| #2 |
|---|
DBG> RERUN/NOSAVE |
このコマンドはブレークポイント,トレースポイント,ウォッチポイントの現在の状態を保存しないで現在のプログラムを再実行します。これは,RUN コマンドを使用してイメージ名を指定することと同じです。
| #3 |
|---|
DBG> RERUN/ARGUMENTS="fee fii foo fum" |
このコマンドは,現在のプログラムを新しい引数で返します。
デバッガの制御下でプログラムを実行します。
注意
DCL コマンドの DEBUG/KEEP を使用してデバッグ・セッションを開始しておくことが必要です。DCL コマンドの RUN filespec でデバッグ・セッションを開始した場合は,デバッガの RUN コマンドは使用できません。
RUN [program-image]
program-image
デバッグの対象となるプログラムの実行可能なイメージを指定します。 /COMMAND=cmd-symbol 修飾子を使用している場合,イメージは指定できません。
/ARGUMENTS="arg-list"
引数のリストを指定します。引用符を指定する場合には,デバッガがその引用符を解析するときに引用を取り除くため,二重引用符を追加する必要があるかもしれません。/COMMAND="cmd-symbol"
プログラムを実行するための DCL フォーリン・コマンドを指定します。program-image パラメータを指定する場合,この修飾子は指定できません。
SET COMMAND コマンドで作成された DCL コマンド定義またはその他のコマンド定義は指定できません。
/HEAP_ANALYZER
ワークステーション・ユーザにだけ適用される。アプリケーションのメモリ使用状況を知るための機能であるヒープ・アナライザを起動します。ヒープ・アナライザの使用法についての詳しい説明は,『デバッガ説明書』を参照してください。/NEW
すでに実行しているプログラムを中断せずに,デバッガ制御下で新しいプログラムを実行します。
DCL コマンドの DEBUG/KEEP で呼び出した場合のデバッグ・セッション中であればいつでもデバッガの RUN コマンドを使用して,デバッガの制御下でプログラムを起動できます。 RUN コマンドを実行したのがプログラムのデバッグの最中であれば, /NEW 修飾子を使用しないかぎり,プログラムはまず停止します。同じプログラムつまり,現在デバッガの制御下にあるプログラムの同じバージョンを再び実行するには,RERUN コマンドを使用します。 RERUN コマンドを使用すれば,任意のブレークポイント,トレースポイント,静的ウォッチポイントの現在の状態 ( 有効か無効か ) を保存できます。
RUN コマンドまたは RERUN コマンドを使用して引数を渡す方法については,『デバッガ説明書』を参照してください。
デバッガの RUN コマンドに関する次の制限事項に注意してください。
- RUN コマンドが使用できるのは DCL コマンドの DEBUG/KEEP でデバッガを起動した場合だけです。
- RUN コマンドを使用して,実行中のプログラムにデバッガを接続することはできません。Ctrl/Y の説明を参照してください。
- DECnet リンクを介してデバッガの制御下にあるプログラムを実行することはできません。デバッグの対象となるイメージとデバッガの両方が同じノードになくてはなりません。
関連コマンド
RERUN
RUN (DCL コマンド)
Ctrl/Y--DEBUG (DCL コマンド)
DEBUG (DCL コマンド)
| #1 |
|---|
DBG> RUN EIGHTQUEENS Language: C, Module: EIGHTQUEENS |
このコマンドは EIGHTQUEENS プログラムをデバッガの制御下に置きます。
| #2 |
|---|
$ RUNPROG == "$ DISK3:[SMITH]MYPROG.EXE"
$ DEBUG/KEEP
...
DBG> RUN/COMMAND="RUNPROG"/ARGUMENTS="X Y Z"
|
この例の最初の行は MYPROG.EXE という名前のイメージを実行するために (DCL レベルで ) コマンド・シンボル RUNPROG を作成します。 2 行目はデバッガを起動します。次にデバッガの RUN コマンドは MYPROG.EXE イメージをデバッガの制御下に置きます。/COMMAND 修飾子は以前に作成したコマンド・シンボル ( この場合は RUNPROG) を指定し,/ARGUMENTS 修飾子は引数 X Y Z をイメージに引き渡します。
| #3 |
|---|
DBG> RUN/ARGUMENTS="X Y Z" MYPROG |
このコマンドは,プログラム MYPROG.EXE をデバッガの制御下に置いて,引数X Y Zを引き渡します。
これまでの画面ディスプレイの内容を新しいディスプレイでも保持します。
注意
このコマンドは,デバッガへの HP DECwindows Motif for OpenVMS ユーザ・インタフェースでは使用できません。
SAVE old-display AS new-display [,...]
old-display
内容を保存するディスプレイを指定します。次のいずれかを指定できます。
- 定義済みのディスプレイ
SRC
OUT
PROMPT
INST
REG
FREG (Alpha および I64 のみ)
IREG- DISPLAYコマンドで作成したディスプレイ
- ディスプレイの組み込みシンボル
%CURDISP
%CURSCROLL
%NEXTDISP
%NEXTINST
%NEXTOUTPUT
%NEXTSCROLL
%NEXTSOURCE
new-display
作成する新しいディスプレイの名前を指定します。この新しいディスプレイが old-disp ディスプレイの内容を受け取ります。
SAVE コマンドを使用すると,既存のディスプレイのスナップショット・コピーを新しいディスプレイに保存し,あとで参照できます。新しいディスプレイのテキスト内容は,既存のディスプレイのものと同じです。通常の場合,新ディスプレイは画面から削除されたものを除いて旧ディスプレイの属性をすべて受け継ぎます。自動的に更新されることはありません。 DISPLAY コマンドを実行すれば,保存したディスプレイを端末画面に再度呼び出すことができます。SAVE コマンドを使用すると,ディスプレイのメモリ・バッファ (DISPLAY コマンドの /SIZE 修飾子を指定することによって決定されます ) に現在格納されている行だけが保存されます。ただし,ソース・ディスプレイまたは機械語命令ディスプレイを保存した場合は,そのモジュールに関連したソース行は保存しなかったものも,またそのルーチンに関連した命令は保存しなかったものも,保存したディスプレイをスクロールすることにより表示できます。
PROMPT ディスプレイは保存できません。
関連コマンド
DISPLAY
EXITLOOP
DBG> SAVE REG AS OLDREG |
このコマンドは,REG というディスプレイの内容を,新規作成したディスプレイ OLDREG に保存します。
画面ディスプレイをスクロールして,ディスプレイ・ウィンドウにテキストの他の部分を表示します。
注意
このコマンドは,デバッガへの HP DECwindows Motif for OpenVMS ユーザ・インタフェースでは使用できません。
SCROLL [display-name]
display-name
スクロールするディスプレイを指定します。次のいずれかを指定できます。
- 定義済みディスプレイ
SRC
OUT
PROMPT
INST
REG
FREG (Alpha および I64 のみ)
IREG- DISPLAYコマンドで作成したディスプレイ
- ディスプレイの組み込みシンボル
%CURDISP
%CURSCROLL
%NEXTDISP
%NEXTINST
%NEXTOUTPUT
%NEXTSCROLL
%NEXTSOURCE
ディスプレイを指定しないと,SELECT コマンドで設定した現在のスクロール・ディスプレイが選択されます。
/BOTTOM
表示テキストの最後までスクロールします。/DOWN:[n]
表示テキストをn行だけ下方へスクロールして,テキストのさらに下の部分を表示します。 n を指定しないと,表示はウィンドウ高さの約 3/4 ほどスクロールされます。/LEFT:[n]
表示テキストを n で指定した欄数だけ左へスクロールし,ウィンドウの左側の境界より左にあるテキストを表示します。ただし,欄 1 を越えてスクロールすることはできません。 n を指定しないと,8 欄だけ左側へスクロールします。/RIGHT[:n]
表示テキストを n で指定した欄数だけ右へスクロールし,ウィンドウの右側の境界より右にあるテキストを表示します。ただし,欄 255 を越えてスクロールすることはできません。 n を指定しないと,8 欄だけ右側へスクロールします。/TOP
表示テキストの最上部までスクロールします。/UP[:n]
表示テキストを n 行だけ上方へスクロールし,それより上にあるテキストを表示します。 n を指定しない場合,ディスプレイはウィンドウ高さの約 3/4 ほどスクロールされます。
SCROLL コマンドは,ディスプレイをウィンドウの上,下,右または左の方向に移動することにより,表示テキストのいろいろな部分をウィンドウに表示できます。SCROLL コマンド ( 現在のスクロール・ディスプレイ ) のディスプレイを選択するときは,SELECT/SCROLL コマンドを使用します。
SCROLL コマンドに関連したキー定義については,ヘルプ・トピック Keypad_Definitions_CI を参照してください。また,現在のキー定義を調べるには SHOW KEY コマンドを使用してください。
関連コマンド SELECT.
| #1 |
|---|
DBG> SCROLL/LEFT |
このコマンドは,現在のスクロール・ディスプレイを 8 欄だけ左へスクロールします。
| #2 |
|---|
DBG> SCROLL/UP:4 ALPHA |
このコマンドはスクロール・ディスプレイ ALPHA の 4 行上へスクロールします。
| 前へ | 次へ | 目次 | 索引 |