HP OpenVMS Systems Documentation |
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ここでは,OpenVMS Cluster システムに関する注意事項について説明します。
4.18.1 OpenVMS I64 でのクラスタのサポート
V8.2
一部の例外を除き,OpenVMS Cluster ソフトウェアは, OpenVMS Alpha および OpenVMS VAX システムでの機能と同じ機能を, OpenVMS I64 システムでも提供します。
4.18.2 現時点での制限事項
V8.2
一時的に,以下の例外があります。
1 つのクラスタ内で 8 台を超える I64 システムのサポートは, 2005年の前半にアナウンスする予定です (総合計で 96 ノードまで)。
V8.2
OpenVMS Cluster ソフトウェアは, DSSI (DIGITAL Storage Systems Interconnect), CI (Cluster Interconnect),および Memory Channel という, 3 つの独自仕様のインターコネクトを Alpha システム上でサポートしていますが, OpenVMS I64 システムではサポートしていません。 DSSI ストレージと CI ストレージを直接 OpenVMS I64 システムに接続することはできませんが, Alpha システムに接続されている CI ディスクと DSSI ディスクは,同じクラスタ内の OpenVMS I64 システムから利用することができます。
SCSI クラスタと一般的に呼ばれる, SCSI インターコネクト上のマルチホスト共用ストレージは,サポートされていません (OpenVMS Alpha システムでも,新しい SCSI アダプタではサポートされていません)。ただし,業界標準の Fibre Channel 上のマルチホスト共用ストレージはサポートされています。
OpenVMS Alpha システムにローカル接続されているストレージ (CI,DSSI,FC,または SCSI ストレージ) と, OpenVMS I64 システムにローカル接続されているストレージ (Fibre Channel または SCSI ストレージ) はどちらも,クラスタ内の他のメンバから利用できます。 |
OpenVMS Version 8.2 システムを既存の OpenVMS Cluster システムに導入する前に,以前のバージョンの OpenVMS を実行しているシステムに,パッチ・キット (修正キットとも呼ばれます) を適用しなければなりません。 Fibre Channel,XFC,または Volume Shadowing を使用している場合は,追加のパッチ・キットも必要です。これらのキットは,各バージョンに固有のものです。
表 4-1 に示されているバージョンは, warranted サポート構成でも,migration サポート構成でもサポートされます。これらの構成についての詳細は,『OpenVMS Cluster システム』または『HP OpenVMS Version 8.2 Upgrade and Installation Manual』を参照してください。
表 4-1 に,パッチ・キットの適用が必要な機能と,そのパッチ ID 名を示します。各パッチ・キットには,同じ名前の,対応する readme ファイルがあります (ファイル拡張子は .README です)。
次の Web サイトから,パッチ・キットをダウンロードしてください (「software patches」オプションの OpenVMS を選択します)。または,弊社のサポート担当者に連絡して,ご使用のシステムに合ったメディアでパッチ・キットを入手してください。
パッチ・キットは,必要に応じて,定期的にアップデートされます。各機能に対する最新のパッチ・キット (キットの readme ファイルにバージョン番号が示されています) を必ず使用してください。各キットの最新バージョンは,Web サイトに掲載されているバージョンです。 |
| 機能 | パッチ ID |
|---|---|
| OpenVMS Alpha Version 7.3-2 | |
| この項に示されているパッチ・キットを除く,すべてのパッチ・キットを持つアップデート・キット | VMS732_UPDATE-V0300 |
| Fibre Channel/SCSI | VMS732_FIBRE_SCSI-V0400 |
| System | VMS732_SYS-V0600 |
| OpenVMS VAX Version 7.3 1 | |
| Audit Server | VAXAUDS01_073 |
| Cluster | VAXSYSL01_073 |
| DECnet-Plus | VAX_DNVOSIECO04-V73 |
| DECwindows Motif | VAXDWMOTMUP01_073 |
| DTS | VAXDTSS01_073 |
| Files 11 | VAXF11X02_073 |
| VAXMAIL01_073 | |
| MIME | VAXMIME01_073 |
| MOUNT | VAXMOUN01_073 |
| RMS | VAXRMS01_073 |
| RPC | VAXRPC02_073 |
| Volume Shadowing | VAXSHAD01_073 |
| System | VAXSYS01_073 |
VAX システムは I64 システムと同じクラスタに含めることはできませんのでご注意ください。クラスタ内で保証されている組み合わせの詳細については『HP OpenVMS Version 8.2 Upgrade and Installation Manual』を参照してください。
4.18.5 Fibre Channel および SCSI マルチパスと,他社製品との非互換性を修正する新しい API
V7.3-2
システムと,SCSI デバイスまたは Fibre Channel デバイスの間に存在する複数のパス間でのフェールオーバをサポートするマルチパス機能は, OpenVMS Alpha Version 7.2-1 で導入されました。 OpenVMS Alpha Version 7.3-1 では, Fibre Channel マルチパス・テープ・デバイス間でのフェールオーバのサポートが導入されました。
このマルチパス機能は,他社のディスク・キャッシング,ディスク・シャドウイング,または類似の機能を持つ製品との互換性がないことがあります。この機能がソフトウェアの製造元でサポートされるようになるまでは,そのようなソフトウェアを,マルチパス・フェールオーバ用に構成された SCSI デバイスまたは Fibre Channel デバイスでは使用しないでください。
OpenVMS Alpha SCSI ディスク・クラス・ドライバ (SYS$DKDRIVER.EXE), OpenVMS Alpha SCSI テープ・クラス・ドライバ (SYS$MKDRIVER.EXE),または SCSI 汎用クラス・ドライバ (SYS$GKDRIVER) の Driver Dispatch Table (DDT) の変更に依存している他社製品で SCSI マルチパス機能が正常に動作するようにするには,製品を変更する必要があります。
このようなソフトウェアの作成者は,OpenVMS Alpha Version 7.3-2 で導入された新しい DDT Intercept Establisher ルーチンを使用して,ソフトウェアを変更できるようになりました。これらのルーチンの詳細は,『HP OpenVMS Alpha Version 7.3--2 新機能説明書』を参照してください。
他社製のディスク・キャッシュ製品や,ディスク・シャドウィング・アプリケーションを使用している場合は,アプリケーションがこれらの新しいルーチンを使用するように改訂されるまで, OpenVMS SCSI マルチパス構成や Fibre Channel マルチパス構成でこれらの製品を使用しないでください。 |
OpenVMS Alpha SCSI マルチパス機能と Fibre Channel マルチパス機能の詳細は,『OpenVMS Cluster 構成ガイド』を参照してください。
4.18.6 CLUSTER_CONFIG.COM と,ルート・ディレクトリ名の制限
V7.3-2
この注意事項は,『OpenVMS Cluster システム』の表 8-3 (「CLUSTER_CONFIG_LAN.COM および CLUSTER_CONFIG.COM から要求されるデータ」) のアップデートに関するものです。
このドキュメントでは,システム・ディスクに直接アクセスするコンピュータで使用できる, 16 進数の桁数の制限を記載しています。この制限は,VAX コンピュータについては正しいのですが, Alpha コンピュータについては正しくありません。
このコマンド・プロシージャで,次の情報の入力が求められます。
Computer's root directory name on cluster system disk: |
このドキュメントには,次のように記載されています。
プロシージャから提供されるデフォルトをそのまま使用するときは, Return キーを押す。または SYSx という形式で名前を指定する。
システム・ディスクに直接アクセスできる 16 進値の範囲の制限は, VAX コンピュータについては正しく記載されています。システム・ディスクに直接アクセスできる Alpha コンピュータでは,この 16 進値の有効範囲はもっと広く, VAX の範囲と同じ 1 〜 9 または A 〜 D の他に, 10 〜 FFFF の範囲も含まれます。 SYSE と SYSF は,システム用に予約されています。
『OpenVMS Cluster システム』の次の版には,この情報が盛り込まれます。
4.18.7 CI と LAN との間の回線切り替えによるクラスタの性能の低下
V7.3-1
CI と,複数の FDDI,100 Mb/s または Gb/s のイーサネット・ベースの CIRCUIT の両方を含む OpenVMS Cluster 構成では, SCS 接続が CI 回線と LAN 回線の間を約 1 分単位で移動することがまれにあります。この頻繁な回線の切り替えが原因で,クラスタの性能が低下したり,シャドウ・セット・メンバのマウント確認が行われる場合があります。
PEdriver では,数秒間継続している LAN 輻輳を検出し,対処することができます。 LAN パスでの遅延時間の大幅な増加やパケットの損失が検出されると, PEdriver はそのパスを使用しなくなります。パスの性能が回復したことが確認されると,そのパスを再度使用するようになります。
限界条件下では,LAN パスにクラスタ・トラフィックで使用する負荷が追加されると,遅延やパケットの損失が容認できる限界を超える場合があります。クラスタの負荷が取り除かれると,パスの性能は再度使用できる状態まで回復できる場合があります。
LAN 回線の負荷クラスに限界 LAN パスを割り当てると,その回線の負荷クラスが増加して CI の負荷クラス値 140 を超えて限界パスが対象となる場合 (また,反対に LAN 回線の負荷クラスが減少して 140 を下回り限界パスが除外される場合) に, SCS 接続は CI 回線と LAN 回線の間を移動します。
LAN 回線と CI 回線間の接続の移動を確認するには, CONNECTION クラスと CIRCUITS クラスを追加した SHOW CLUSTER を使用します。
回避方法
接続の移動が頻繁に行われている場合は,次のいずれかの回避方法を使用してください。
$ MC SCACP
SCACP> SET PORT PNA0 /PRIORITY=2 ! This will cause circuits from local
! CI port PNA0 to be chosen over
! lower priority circuits.
SCACP> SET PORT PEA0 /PRIORITY=2 ! This will cause LAN circuits to be
! chosen over lower priority circuits.
|
SCACP> SET CHANNEL LARRY /LOCAL=EWB/REMOTE=EWB /PRIORITY=-2 |
max,max-1 の範囲内にある CHANNEL および LAN デバイスの優先順位値は等価とみなされます。つまり,この両方のデバイスに,最大優先順位値が指定されているものとみなされます。チャネルまたは LAN デバイスを使用対象から外す場合は,優先順位値に 2 以上の差をつける必要があります。
4.18.8 OpenVMS Cluster システムでの Gigabit Ethernet スイッチの制限事項
永続的な制限事項
Gigabit Ethernet スイッチを介して Gigabit Ethernet ノードを OpenVMS Cluster システムに追加しようとすると,スイッチの自動ネゴシエーションに関する設定が Gigabit Ethernet アダプタと異なる場合には,失敗します。スイッチで自動ネゴシエーション有効と設定されている場合は,アダプタも同様に設定する必要があります。また,スイッチで自動ネゴシエーションが無効と設定されている場合は,アダプタも同様に設定する必要があります。
多くの Gigabit Ethernet アダプタは,デフォルトで自動ネゴシエーションが有効になっています。例外は,Alpha システムの DEGXA で, EGn0_MODE コンソール環境変数が,要求された設定を保持しています。その設定はスイッチの設定と同じにする必要があります。
ノードを追加するときに,スイッチとアダプタの設定の不整合により失敗する場合に表示されるメッセージが,誤解を招く可能性があります。たとえば,CLUSTER_CONFIG.COM を使用してノードを追加し,ローカルのページ・ディスクとスワップ・ディスクをインストールするオプションを選択していると,ディスク・サービスの問題であるかのように見えます。 CLUSTER_CONFIG.COM を実行しているノードは "waiting for node-name to boot" というメッセージを表示する一方で,ブート・ノードは "waiting to tune system" というメッセージを表示するためです。使用可能なディスクのリストは,ネットワーク・パスが失われているため,まったく表示されません。ネットワーク・パスが失われているのは, Gigabit アダプタとスイッチの間の自動ネゴシエーションのミスマッチが原因であることが伝わりません。
この問題を回避するには,次の手順で,新しいノードの Gigabit Ethernet アダプタの自動ネゴシエーションを無効にします。
この初期構成を行った後,LAN_FLAGS システム・パラメータの,自動ネゴシエーションに関する設定を,システム内の Gigabit Ethernet アダプタすべてについて,スイッチ設定と一致させる必要があります。すべてのアダプタで自動ネゴシエーションを無効にする必要がない場合, LANCP デバイス・データベースに実行時設定を適切に設定する必要があります。詳細は,『OpenVMS システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』の LANCP の章を参照してください。
4.18.9 マルチパス・テープ・フェールオーバの制限事項
V7.3-1
Fibre Channel マルチパス・テープ・セット内の 1 つのデバイスで INITIALIZE コマンドを実行している間は,そのセットの別のメンバへマルチパス・フェールオーバを実行できません。別のマルチパス・テープ・デバイスが初期化されている間に,現在のパスで障害が発生した場合は,テープ・デバイスが機能しているパスへフェールオーバした後に, INITIALIZE コマンドを再試行してください。
この制限は,今後のリリースで無くなる予定です。
4.18.10 SCSI マルチパス媒体チェンジャでは自動フェールオーバは行われない
V7.3-1
Fibre と SCSI 間のテープ・ブリッジを使用して Fibre Channel に接続されている SCSI 媒体チェンジャ (テープ・ロボット) 向けの OpenVMS Alpha Version 7.3-1 以降には,パスの自動切り替えが実装されていません。そのようなデバイスに対しては複数のパスを構成できますが,別のパスに切り替える場合は,SET DEVICE/SWITCH コマンドを使用してパスの手動切り替えを使用する方法しかありません。
この制限は,今後のリリースで無くなる予定です。
4.19 OpenVMS Galaxy (Alpha のみ)
ここでは,OpenVMS Galaxy システムに関する注意事項について説明します。
OpenVMS Galaxy がサポートされているのは, OpenVMS Alpha システムだけです。
4.19.1 Galaxy の定義
V8.2
『OpenVMS Alpha パーティショニングおよび Galaxy ガイド』は, OpenVMS Version 8.2 ではアップデートされていません。ここでは,前後関係により異なる, Galaxy という言葉の定義を詳しく説明します。
| Galaxyが使われる文脈 | 説明 |
|---|---|
| ライセンス | 1 台のコンピュータで OpenVMS の複数のインスタンスを作成および実行するために必要です。このライセンスがないと, 1 台のコンピュータで実行できる OpenVMS のインスタンスは 1 つだけです。 |
| システム・パラメータ | メモリ共用を設定します。 GALAXY に 1 を設定すると,ハード・パーティションにそのパラメータが設定されている OpenVMS インスタンスで,ハード・パーティション内の複数のソフト・パーティション間でメモリを共用することを指定します (1 つのハード・パーティション内で 3 つ以上のソフト・パーティションを実行でき,そのすべてではメモリを共用したくない場合があります)。このパラメータでは,ノードで共用メモリを使用するかどうかだけを指定します。連携して動作する OpenVMS の複数のインスタンスを実行するためにこのパラメータを使用する必要はありません。メモリの共用のための設定は,コンソールで希望の構成ツリーを設定することで実現できます。 GALAXY に 0 を設定すると,メモリは共用されません (デフォルト)。 |
| ソフト・パーティション | CPU の移動,API の使用,メモリの共用などが可能なように,複数の OpenVMS インスタンスを 1 台のコンピュータ内で連携させて動作させることができるようにします。プラットフォームのパーティショニング機能により,リソースを複数のソフト・パーティションに分けることができ,それぞれのパーティションで OS のインスタンスを実行することができます。ソフト・パーティションは,その中で実行されている OS インスタンスが参照および使用することができる,リソースのサブセットです。 |
4.19.2 OpenVMS Graphical Configuration Manager
AlphaServer ES47/ES80/GS1280 の Galaxy 構成で OpenVMS Graphical Configuration Manager (GCM) がサポートされるようになりました。以前は, Graphical Configuration Utility (GCU) だけがサポートされていました。
4.19.3 ES40 上の Galaxy: 非圧縮ダンプの制限事項
永続的な制限事項
AlphaServer ES40 Galaxy システムでは,インスタンス 1 のメモリが 4 GB (物理) 以上から始まっている場合,インスタンス 1 から raw (非圧縮) ダンプを書き出すことはできません。代わりに,圧縮ダンプを書き出さなければなりません。
4.19.4 ES40 上の Galaxy: Fast Path の無効化
V7.3-1
AlphaServer ES40 システムで Galaxy を使用する場合,インスタンス 1 でFast Pathを無効化する必要があります。そのためには,そのインスタンスで SYSGEN パラメータ FAST_PATH を 0 に設定します。
インスタンス 1 で Fast Path を無効化しないと,インスタンス 0 のリブート時にインスタンス 1 での入出力がハングします。この状態は,PCI バスをリセットし,インスタンス 1 をリブートするまで続きます。共有する SCSI または Fibre Channel がある場合,共有ノードでの入出力がハングし,これらのデバイスへのすべてのパスが無効になります。
4.20 OpenVMS Management Station
V8.2
OpenVMS I64 Version 8.2 と OpenVMS Alpha Version 8.2 での OpenVMS Management Station の推奨バージョンは,Version 3.2D です。ただし,OpenVMS Management Station は, OpenVMS Version 6.2 以降に対して下位互換性を維持しています。
OpenVMS Version 8.2 をインストールすると OpenVMS Management Station Version 3.2D がインストールされます。
4.21 OpenVMS Registry は Version 2 フォーマットのデータベースを壊すことがある
V7.3-2
キー・ツリーに揮発性のサブキーを 8 個以上作成して,スタンドアロン・システムやクラスタをリブートした場合,リブート後にサーバが起動すると,OpenVMS Registry サーバは, Version 2 フォーマットの Registry データベースを壊すことがあります。
この問題を回避するには,以下のいずれかを実行します。
Advanced Server for OpenVMS と COM for OpenVMS は,揮発性のキーを作成しません。
4.22 セキュリティ: DIRECTORY コマンド出力の変更
V7.3-2
OpenVMS Version 7.1 以降では, Advanced Server (PATHWORKS) アクセス制御エントリ (ACE) を含むファイルに対して DCL コマンド DIRECTORY/SECURITY または DIRECTORY/FULL を実行すると, Advanced Server ACE それぞれの 16 進表現は表示されなくなります。その代わりに,各ファイルに対して検出された Advanced Server ACE の総数が "Suppressed n PATHWORKS ACEs" というメッセージに要約されます。
抑制されている ACE を表示するには,SHOW SECURITY コマンドを使用します。これらの ACE を表示するには,SECURITY 特権が必要です。実際に,このコマンドは,Windows NT® のセキュリティ・ディスクリプタ情報を示す %x86 ACE を含む, OpenVMS ACE を表示します。 Windows NT セキュリティ・ディスクリプタ情報は,Advanced Server に関連しています。
4.23 サーバ管理プロセス (SMHANDLER)
V7.3-2
サーバ管理プロセス SMHANDLER は,このプロセスをサポートしている Alpha システム上で自動的に起動するようになりました。システム管理者は,古いスタートアップ・ファイル SYS$STARTUP:SYS$SMHANDLER_STARTUP.COM への参照を, SYSTARTUP_VMS.COM や他のサイト固有のスタートアップ・ファイルから削除しなければなりません。この参照は,SYSTARTUP_VMS.TEMPLATE からは削除されています。
一部の Alpha システムでは,切迫しているハードウェア障害をシステム・ファームウェアが報告し,対処するのを助けるために,サーバ管理プロセスが起動されます。障害の状況はさまざまですが,一般的には,過度の温度上昇,ファンの故障,または電源の故障があります。 SMHANDLER は,警告状態を OPCOM へ報告することがあります。また,故障したシステムの電源をシステム・ファームウェアがオフにしようとした場合に, SMHANDLER は OpenVMS のシャットダウンを開始することもあります。多くの場合,OpenVMS のシャットダウン制御を行った方が,突然システムの電源が落とされるよりも,破損の可能性が低くなります。
アップ状態の時間をできるだけ長くにするために,システム・マネージャは, POWEROFF システム・パラメータに 0 を設定することができます。これにより,障害が発生したシステム上で SMHANDLER が OpenVMS をシャットダウンするのを防止できます。ただし,システム・ファームウェアがシステムの電源をオフにすることは防止できません。
4.24 SYSGEN: セキュリティ監査の修正
V7.3-2
以前は,SYSGEN の監査やアラームを有効にしても,変更されたパラメータの情報が示されませんでした。 OpenVMS Version 7.3-2 では,この問題が修正されました。監査やアラームに,変更されたパラメータ,その古い値,および新しい値の情報が含まれるようになりました。
4.25 SYSMAN ユーティリティ: DUMP_PRIORITY コマンドの変更
V8.2
SYSMAN DUMP_PRIORITY コマンドには,次の変更が行われています。
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