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HP OpenVMS Systems
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HP OpenVMS

HP OpenVMS
DCL ディクショナリ


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EXTENDED 解析規則が有効である場合の DCL の主要な違いは次のとおりです。

EXTENDED 解析は,コマンドの定義の中のファイル指定として定義されているパラメータまたは修飾子の DCL 解析規則も変更します。

詳細については『OpenVMS システム管理者マニュアル (上巻)』を参照してください。

/PERMANENT

カーネル・スレッドの寿命を有効にしながら,現在のマスクと,パーマネントなアフィニティ・マスク,またはパーマネントな機能マスクの操作を行います。省略時の設定では,実行中のイメージの現在のマスクだけが影響を受けます。 /CAPABILITY 修飾子,または /AFFINITY 修飾子と同時に指定した場合のみ, /PERMANENT 修飾子は有効です。

/PRIORITY=n

プロセスの優先順位を,指定プロセスの基本優先順位より高い値に変更する場合には,ALTPRI(優先順位変更)特権が必要です。

指定したカーネル・スレッドの優先順位を変更します。 ALTPRI 特権を持たない場合には,指定された値が現在の基本優先順位と比較され,常に低い方の値が使用されます。

/PRIVILEGES=(特権[,...])

許可特権マスクに持たない特権をプロセスに許可するためには, SETPRV(特権設定)が必要です。

以下のプロセス特権を許可します。

ACNT ALLSPOOL ALTPRI AUDIT
BUGCHK BYPASS CMEXEC CMKRNL
DETACH DIAGNOSE DOWNGRADE EXQUOTA
GROUP GRPNAM GRPPRV IMPORT
LOG_IO MOUNT NETMBX OPER
PFNMAP PHY_IO PRMCEB PRMGBL
PRMMBX PSWAPM READALL SECURITY
SETPRV SHARE SHMEM SYSGBL
SYSLCK SYSNAM SYSPRV TMPMBX
UPGRADE VOLPRO WORLD  

どの特権が現在許可されているかを確認するには, SHOW PROCESS/PRIVILEGES コマンドを使用します。

/RAD=HOME=n (Alpha/I64 のみ)

プロセスのホーム・リソース・アフィニティ・ドメイン (RAD) を変更します。

このコマンドは現在のプロセスに対してのみ使用できます。

AlphaServer GS シリーズ・システム上でのみサポートされます。

/RESOURCE_WAIT

/NORESOURCE_WAIT

プロセスに対して,リソース待ちモードを許可することを指定します。 /NORESOURCE_WAIT を指定すると,プロセスはシステム動的メモリを獲得できない場合や,プロセスがリソース制限 (直接入出力の上限 (DIOLM),バッファード入出力の上限 (BIOLM),バッファード入出力のバイト数 (BYTLM) のカウントの制限 (バッファ空間) 制限),タイマ・キュー・クォータ,メールボックス・バッファ・クォータ,パイプ・クォータを超えた場合に,エラー状態コードを受け取ります。

重要

リソース待機の無効化は,関連する共有イメージと実行時ライブラリに対して予期しない影響を与える可能性があるので,慎重に行うようにしてください。詳細は,『OpenVMS System Services Reference Manual』の $SETRWM サービスの項を参照してください。

/RESUME

前に実行した SET PROCESS コマンドにより一時停止されているプロセスを,再開することを指定します。/NOSUSPEND を使用するのと同等です。

/SCHEDULING_CLASS="クラス名"

/NOSCHEDULING_CLASS

スケジューリング・クラスのプロセスの追加と削除を行います。このコマンドは永久的なクラス・スケジューリング・データベース・ファイルは変更しません。したがって,このコマンドの効果は,スケジューリング・クラスへの一時的な追加または削除と見なすことができます。

/SET=(n[,...])

/CAPABILITY または /AFFINITY修飾子によって指定された,位置値 n で定義される,すべてのユーザ機能または CPU アフィニティを設定します。

/SSLOG=(STATE={ON|OFF|UNLOAD}[,COUNT=n][,SIZE=n][,FLAGS=[NO]ARGS])

引数の値をログに出力するためには,CMEXEC,CMKRNL,SETPRV 特権が必要です。 SYSGEN パラメータ SYSSER_LOGGING が有効になっていないと,コマンドはエラーとなります。

Alpha システムと I64 システムだけで有効です。

システム・サービス・ログの有効/無効を切り替えます。ログ・データの出力には SSLOG.DAT ファイルが使用されます。 /IDENTIFICATION を使って ID 番号でプロセスを識別するか, プロセス名パラメータを使用して,名前でプロセスを識別します。

プロセスの SSLOG を有効にするときには,ログで使用するバッファの数とサイズを指定します。バッファは P2 空間に割り当てられ,プロセスのページ・ファイル・クォータから差し引かれます。バッファ領域は,プロセスがなくなるまで割り当てられ,クォータから差し引かれたままとなります。

SSLOG を最初に有効にした後,SSLOG.DAT を閉じるまでの間,ログの停止と再開を行うことができます。

プロセスを削除する前に,ログを停止してログ・ファイルをクローズする必要があります。ログ・ファイルは自動的にはクローズされません。

キーワードは以下のとおりです。

キーワード 説明
COUNT= n ログで使用する P2 空間バッファの数を指定する。省略時の値は 2。
FLAGS=[NO]ARGS サービス引数値をログに記録するかどうかを指定する。省略時は ARGS。ARGS は,特権 CMEXEC,CMKRNL,SETPRV を必要とする。
SIZE= n P2 バッファ・サイズを指定する。省略時は 65,024 10 または FE00 16
STATE=状態 システム・サービス・ログをオンまたはオフにする。可能な状態は以下のとおり。

ON システム・サービス・ログを有効にする。
OFF システム・サービス・ログを無効 (停止) にする。ただし,再度有効にすることが可能。
UNLOAD ログを停止し,SSLOG.DAT をクローズする。

ログ・ファイルを分析するには,DCL コマンド ANALYZE/SSLOG を使用します。このコマンドの説明は,『OpenVMS System Analysis Tools Manual』のシステム・サービス・ログの章を参照してください。

/SUSPEND[=SUPERVISOR]

/SUSPEND=KERNEL

/NOSUSPEND

特権を必要とします。この後の説明を参照してください。

プロセスの活動を一時的に停止します。他のプロセスがそのプロセスを再開する,またはプロセスが削除されるまで,そのプロセスは一時停止状態のままです。一時停止されているプロセスを再開するには, /NOSUSPEND または /RESUME 修飾子を使用してください。

/SUSPEND 修飾子と同時に次のキーワードを指定すると,それぞれ異なる結果が得られます。

キーワード 説明
SUPERVISOR
(省略時の設定)
EXEC または KERNEL モードで非同期システム・トラップ(AST)を通知できるように,指定プロセスを中断することを指定。このキーワードの指定は省略できる。
KERNEL 非同期システム・トラップ(AST)がそのプロセスに送られないように,指定プロセスを中断することを指定。KERNEL キーワードを指定するには, KERNEL または EXEC モード内にいるか,ユーザにCMKRNL および CMEXEC 特権が許可されている必要がある。バージョン 5.0 以前の VMS では,これがSET PROCESS/SUSPEND 省略時の設定であった。

操作の内容によっては,/SUSPEND 修飾子を指定するプロセスに特権が必要です。たとえば,同じグループの別のプロセスを中断するには (そのプロセスが同じ UIC を持っていない限り)GROUP 特権が必要です。また,システム内の他のプロセスを中断するには,WORLD 特権が必要です。

クラスタ環境で SET PROCESS/SUSPEND=KERNEL/ID= コマンドを使用した場合,ターゲット・プロセスがあるノードと現在のプロセスがあるノードが異なると, KERNEL キーワードは無視されます。その結果,SUPERVISOR キーワードを指定した場合のように,プロセスは一時中断されます (これは省略時の動作です)。

SET PROCESS /SUSPEND=KERNEL を指定して,それ以前の SET PROCESS/SUSPEND=SUPERVISOR との置き換えができます。ただし,逆にSET PROCESS /SUSPEND=KERNEL を SET PROCESS /SUSPEND=SUPERVISOR で変更することはできません。

/SWAPPING (省略時の設定)

/NOSWAPPING

プロセスのスワップを禁止するには, PSWAPM(プロセス・スワップ)特権が必要です。

プロセスのスワップを許可します。省略時の設定では,現在実行されていないプロセスは,他のプロセスを実行するためにメイン・メモリから削除されることがあります。 /NOSWAPPING 修飾子を指定すると,待ち状態のときでも,プロセスはバランス・セットからスワップ・アウトされません。

/TOKEN=キーワード

DCL コマンド内のトークン (要素) の最大サイズを変更します。トークンとは,コマンド行中の,スペースで区切られた任意の要素です。たとえば,コマンド COPY X.TXT Y.TXT には3つのトークンが含まれています。トークン・サイズは,システム・パラメータ DCL_CTLFLAGS のビット 1 の設定で決まります。省略時の設定では,このビットはクリアされており,従来のトークン (255 バイト) が使用されます。ビットが設定されると,拡張トークン (4000 バイト) が使用されます。これに対応する /TOKEN のキーワードは, TRADITIONAL と EXTENDED です。現在のトークン・サイズの設定を確認するには, SHOW PROCESS/TOKEN を実行します。

/UNITS[=キーワード]

あるユーティリティから報告されたディスク容量をブロック単位で表示するか,あるいはバイト単位で表示するかを指定します。キーワード・オプションは次のとおりです。

キーワード 説明
BLOCKS ディスク容量をブロック単位で表示します。
BYTES ディスク容量をバイト単位で表示します。

/UNITS を BYTES に設定しない限り,ブロック単位が省略時の設定として使用されます。キーワードなしで /UNIT を指定すると,ディスク容量がブロック単位で報告されます。

/UNIT の値を変更すると,一定の形式で COPY,DELETE,DIRECTORY,PURGE,SHOW DEVICE,あるいは SHOW QUOTA の各コマンドを実行した場合の出力表示が影響を受けます。これらのコマンドへの入力は,ブロック単位でのみ指定可能なことに注意してください。 DIRECTORY,SHOW DEVICES,および SHOW MEMORY コマンドには,コマンド実行時に SET PROCESS/UNITS の省略時の設定を無効にするための修飾子があります。


#1

$ SET PROCESS/PRIVILEGE=EXQUOTA

現在のプロセスにクォータ超過(EXQUOTA)特権を与えています。

#2

$ SET PROCESS/NORESOURCE_WAIT

この例では,現在のプロセスに対してリソース待ちモードを禁止しています。

#3

$ RUN/PROCESS_NAME=TESTER  CALC
%RUN-S-PROC_ID, identification of created process is 0005002F
$ SET PROCESS/PRIORITY=10  TESTER
 

この例では,RUN コマンドはサブプロセスを生成し,そのサブプロセスにTESTER という名前を与えます。そのあと,SET PROCESS/PRIORITY コマンドは,このサブプロセスに 10 という優先順位を割り当てます。

#4

$ SHOW PROCESS/SUBPROCESS
19-APR-2001 15:17:28.41  User: DAVIS Process ID:   31900218
                         Node: OCALA  Process name: "DAVIS"
   
Processes in this tree:
DAVIS *
  DAVIS_1
  DAVIS_2
$ SET PROCESS/SUSPEND DAVIS_1
$ 
 

この SET PROCESS/SUSPEND コマンドは, AST を送れるようにプロセス DAVIS_1 を一時停止しています。キーワードが指定されていないので,/SUSPEND=SUPERVISOR が仮定されます。

#5

$ SHOW PROCESS/SUBPROCESS OCALA::TESTA
19-APR-2001 12:17:24.45   User: TESTA Process ID:     31400208
                          Node: OCALA    Process name: "TESTA"
   
Processes in this tree:
TESTA *
  TESTA_1
  TESTA_2
$ SET PROCESS OCALA::TESTA_2 /SUSPEND=KERNEL
$ 
 

この例の SET PROCESS/SUSPEND=KERNEL コマンドは,ノード OCALA 上のプロセス TESTA_2 を一時停止して, AST をこのプロセスに送ることができないようにしています。

#6

$ SET PROCESS CPUSCHED/AFFINITY/SET=1/PERMANENT
$ SET PROCESS CPUSCHED/CAPABILITY/SET=8/PERMANENT
$ SHOW CPU/FULL
 
COBRA7, a DEC 4000 Model 620
Multiprocessing is ENABLED. Streamlined synchronization image loaded.
Minimum multiprocessing revision levels: CPU = 1
System Page Size = 8192
System Revision Code =
System Serial Number =
Default CPU Capabilities:
        System:         QUORUM RUN
Default Process Capabilities:
        System:         QUORUM RUN
PRIMARY CPU = 00
CPU 00 is in RUN state
Current Process: *** None ***
Serial Number:  AY24870417
Revision:       A200
VAX floating point operations supported.
IEEE floating point operations and data types supported.
Processor is Primary Eligible.
PALCODE: Revision Code = 5.48
         PALcode Compatibility = 0
         Maximum Shared Processors = 2
         Memory Space:  Physical address = 00000000 00000000
                        Length = 0
         Scratch Space: Physical address = 00000000 00000000
                        Length = 0
Capabilities of this CPU:
      System:           PRIMARY QUORUM RUN
      User bitmask:     00000040
Processes which can only execute on this CPU:
      NETACP       PID = 0000008E      Reason: PRIMARY Capability
CPU 01 is in RUN state
Current Process: CPUSCHED        PID = 00000095
Serial Number:  AY24870406
Revision:       A200
VAX floating point operations supported.
IEEE floating point operations and data types supported.
PALCODE: Revision Code = 5.48
         PALcode Compatibility = 0
         Maximum Shared Processors = 2
         Memory Space:  Physical address = 00000000 00000000
                        Length = 0
         Scratch Space: Physical address = 00000000 00000000
                        Length = 0
Capabilities of this CPU:
      System:           QUORUM RUN
      User bitmask:     00000080
Processes which can only execute on this CPU:
      CPUSCHED   PID = 00000095 Reason: Affinitized to this CPU
                                Reason: User capabilities - 00000080) 
$ SET PROCESS/NOAFFINITY/PERMANENT
$ SET PROCESS/NOCAPABILITY/PERMANENT
$ SHOW CPU/FULL
 
COBRA7, a DEC 4000 Model 620
Multiprocessing is ENABLED. Streamlined synchronization image loaded.
Minimum multiprocessing revision levels: CPU = 1
System Page Size = 8192
System Revision Code =
System Serial Number =
Default CPU Capabilities:
        System:         QUORUM RUN
Default Process Capabilities:
        System:         QUORUM RUN
CPU 00 is in RUN state
Current Process: *** None ***
Serial Number:  AY24870417
Revision:       A200
VAX floating point operations supported.
IEEE floating point operations and data types supported.
Processor is Primary Eligible.
PALCODE: Revision Code = 5.48
         PALcode Compatibility = 0
         Maximum Shared Processors = 2
         Memory Space:  Physical address = 00000000 00000000
                        Length = 0
         Scratch Space: Physical address = 00000000 00000000
                        Length = 0
Capabilities of this CPU:
        System:         PRIMARY QUORUM RUN
        User bitmask:   00000040
Processes which can only execute on this CPU:
        NETACP           PID = 0000008E  Reason: PRIMARY Capability
CPU 01 is in RUN state
Current Process: CPUSCHED        PID = 00000095
Serial Number:  AY24870406
Revision:       A200
VAX floating point operations supported.
IEEE floating point operations and data types supported.
PALCODE: Revision Code = 5.48
         PALcode Compatibility = 0
         Maximum Shared Processors = 2
         Memory Space:  Physical address = 00000000 00000000
                        Length = 0
         Scratch Space: Physical address = 00000000 00000000
                        Length = 0
Capabilities of this CPU:
        System:         QUORUM RUN
        User bitmask:   00000080
Processes which can only execute on this CPU:
        *** None ***
 

この例の CPU 1 は,ユーザ機能 8 が有効です (user mask = 80)。ユーザ機能 8 は,プロセス CPUSCHED の初期カーネル・スレッドに対して設定され, CPU アフィニティは 1 に設定されます。 SHOW PROCESS コマンドの応答からもわかるように,これらのいずれかの設定を行うと,初期カーネル・スレッドは CPU 1 でのみ実行されます。

次に SET PROCESS/NOAFFINITY/NOCAPABILITY コマンドは,プロセス(CPUCHED)の初期カーネル・スレッドに対する,すべての CPU アフィニティおよびユーザ機能の必要条件をクリアします。

#7

$ SET PROCESS/SSLOG=(STATE=ON,COUNT=4,SIZE=%XFE00)

このコマンドは,サイズが FE0016 バイトの 4 つの P2 空間バッファを使用して,システム・サービス・ログを有効にします。

#8

$ SET PROCESS/SSLOG=(STATE=UNLOAD)

このコマンドはログの取得を停止し,ファイル SSLOG.DAT をクローズします。


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