HP OpenVMS Systems Documentation |
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以下に,Alpha プラットフォームと I64 プラットフォームで違いが顕著な項目をいくつかリストアップし,簡単に説明します。
OpenVMS I64 システムのライセンス管理に関する詳細は,『OpenVMS License Management Utility Manual』を参照してください。
Integrity サーバ・システムの使用を開始する前に,『HP OpenVMS Version 8.2 リリース・ノート [翻訳版]』,『HP OpenVMS Version 8.2 Upgrade and Installation Manual』および本書をお読みください。
この章では,HP OpenVMS Alpha オペレーティング・システムと OpenVMS I64 オペレーティング・システムのすべてのユーザに関連する,新機能について説明します。
2.1 DCL コマンドとレキシカル関数
表 2-1 と 表 2-2 に, OpenVMS Version 8.2 の新規または変更された DCL コマンド,修飾子,レキシカル関数の概要を示します。詳細は,オンライン・ヘルプ,または『OpenVMS DCL ディクショナリ』を参照してください。
| DCL コマンド | ドキュメントのアップデート |
|---|---|
| ANALYZE/IMAGE | 新しい修飾子: /FLAG_VALUES,/SECTIONS, /SEGMENTS,/SELECT |
| ANALYZE/OBJECT | 新しい修飾子: /FLAG_VALUES,/SECTIONS, /SELECT |
| ANALYZE/SSLOG | 新しいコマンド。詳細は,『OpenVMS System Analysis Tools Manual』を参照してください。 |
| APPEND | 新しい /BLOCK_SIZE 修飾子 |
| ASSIGN | 新しい /CLUSTER_SYSTEM 修飾子 |
| CHECKSUM | 新しいコマンド |
| COPY | 新しい /BLOCK_SIZE 修飾子 |
| CREATE/MAILBOX | 新しいコマンド |
| DEASSIGN | 新しい /CLUSTER_SYSTEM 修飾子 |
| DEFINE | 新しい /CLUSTER_SYSTEM 修飾子 |
| DELETE 'file' | 新しい /GRAND_TOTAL 修飾子 |
| DELETE/BITMAP | 新しいコマンド |
| DELETE/MAILBOX | 新しいコマンド |
| DIRECTORY | /SELECT 用の新しいキーワード VERSION |
| INITIALIZE | 新しい /GPT 修飾子,/ERASE 用の新しいキーワード,/LIMIT の変更,および /CLUSTER_SIZE の省略時の指定を 16 に引き上げ |
| OPEN | 新しい /NOSHARE 修飾子 |
| PATCH | VAX でのみ使用できるコマンドだったが, 3 つのプラットフォームすべてで実行できるようになりました。 |
| PURGE | 新しい /GRAND_TOTAL 修飾子 |
| SEARCH | 新しい修飾子: /LIMIT,/SKIP, /WILDCARD_MATCHING |
| SET BOOTBLOCK | 新しいコマンド (I64 のみ) |
| SET DISPLAY | IPv6 (Internet Protocol version 6) をサポートするために /TRANSPORT と /PMTRANSPORT へ値を追加 |
| SET IMAGE | 新しいコマンド |
| SET PROCESS | 新しい /TOKEN 修飾子と /SSLOG 修飾子,およびアップデートされた /RESOURCE_WAIT 修飾子 |
| SET SERVER | /CONFIGURE の説明の改訂。 SET SERVER は独立した 3 つのコマンドごとにドキュメント化され,オンライン・ヘルプがわかりやすくなりました。 |
| SET SHADOW | ホスト・ベース・ミニマージをサポートするためのいくつかの機能追加 |
| SET TERMINAL | 新しい /BACKSPACE 修飾子 |
| SHOW DEVICES | /FULL を指定した場合にデータをバイト単位で表示するためのサポートを追加 |
| SHOW FASTPATH | 新しいコマンド |
| SHOW IMAGE | 新しいコマンド |
| SHOW LICENSE | 新しい修飾子 /HIERARCHY と /OE |
| SHOW LOGICAL | 新しい /CLUSTER 修飾子,/FULL に対する表示の拡張 |
| SHOW PROCESS | 新しい /CASE_LOOKUP 修飾子と /TOKEN 修飾子。 Red Sox ファンの例の改訂 |
| SHOW SERVER | SHOW SERVER は独立した 2 つのコマンドとしてドキュメント化され,オンライン・ヘルプがわかりやすくなりました。 |
| SHOW SHADOW | ホスト・ベースのミニマージをサポートするためのいくつかの機能を追加 |
| SHOW SYSTEM | 新しい /IMAGE 修飾子 |
| SHOW TERMINAL | 表示の末尾の新しいフィールド |
| SHOW WORKING_SETS | バイト単位で表示するための新しい機能 |
| WRITE | 新しい /WAIT[/NOWAIT] 修飾子 |
| DCL レキシカル関数 | ドキュメントのアップデート |
|---|---|
| F$FID_TO_NAME | 新しいレキシカル関数 |
| F$GETDVI | 新しい pathname 引数と多数の新しい項目コード |
| F$GETJPI | 新しい TOKEN アイテム・コード |
| F$GETSYI | アップデートされたアイテム・コードのリスト |
| F$LICENSE | 新しいレキシカル関数 |
| F$MULTIPATH | 新しいレキシカル関数 |
| F$UNIQUE | 新しいレキシカル関数 |
LMF (License Management Facility) がアップデートされ, I64 システム用の OpenVMS で 2 つの販売方法がサポートされました。オペレーティング環境 (OE) とプロセッサ単位のライセンス (PPL) です。
オペレーティング環境には,統合パッケージとして,オペレーティング・システムとバンドル・アプリケーションが含まれます。現在,OpenVMS I64 システムには,次の 3 つのオペレーティング環境が用意されています。
LMF コマンドの新しい修飾子を使用することで, オペレーティング環境のライセンスを管理できます。ご購入いただいた製品に応じて,1 ライセンスで FOE,EOE,または MCOE を使用できるようになりました。この変更により,LMF 管理の複雑さが軽減され,運用の自由度が向上しました。
オペレーティング環境を使用するためには,新しいライセンス形態である PPL (プロセッサ単位のライセンス) が必要です。 I64 システムのアクティブ・プロセッサごとにライセンスが必要です。
ライセンス管理についての詳細は,『OpenVMS License Management Utility Manual』を参照してください。
2.3 Monitor ユーティリティの機能拡張
Monitor ユーティリティが OpenVMS I64 に移植され, OpenVMS Alpha システムと OpenVMS I64 システムの両方でネイティブ・ユーティリティとして提供されています。移植の際に,次のようにいくつかの機能拡張が行なわれました。
$ mc system$examples:monitor_convert input-file output-file |
2.4 OpenVMS I64 のオペレーティング環境 (OE)
OpenVMS Version 8.2 では, OpenVMS I64 システム用の OpenVMS オペレーティング・システムとレイヤード・プロダクトに,新しい提供方法が導入されました。 OpenVMS I64 オペレーティング・システムでは, OpenVMS Alpha オペレーティング・システムとは異なり, Integrity サーバで使用可能な次の 3 つのパッケージが用意されています。
これら 3 つのオペレーティング環境が,1 枚の DVD に収められています。ライセンス契約書に応じて,アクセス可能なオペレーティング環境が決まります。
これらの OpenVMS I64 オペレーティング環境では,システム処理能力に対するライセンスではなく,プロセッサごとのライセンス (PPL) となります。 Alpha でのライセンス方式には変更はありません。 |
技術仕様の総覧は,次の Software Products Description の Web サイトを参照してください。
http://www.hp.com/info/spd
HP OpenVMS Operating Environment に関しては,弊社営業担当者までお問い合わせください。
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