HP OpenVMS Systems Documentation |
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省略時の設定では,条件付きブレークポイントとアクション・ブレークポイントのダイアログ・ボックスを表示するキー・シーケンスは,Ctrl/MB1 です ( 第 10.4.6 項 と 第 10.4.7 項 を参照 )。別のキー・シーケンスを定義するには,リソース・ファイル内の次のリソースの現在の定義を編集します。
DebugSource.ModifyBreakpointToggleSequence: Ctrl<btn1down>(2) |
10.10.4.2 言語依存のテキスト選択のキー・シーケンスの定義
省略時の設定では,メイン・ウィンドウと命令ウィンドウ内の言語依存のテキスト選択用のキー・シーケンスは,Ctrl/MB1 です ( 第 10.5.1 項 を参照 )。別のキー・シーケンスを定義するには,リソース・ファイル内の次のリソースの現在の定義を編集します。次に例を示します。
DebugSource.IdentifierSelectionSequence Ctrl<btndown> |
標準 HP DECwindows Motif for OpenVMS の単語選択との矛盾を避けるため, Ctrl<btn1down>(2) などのダブル・クリックとの組み合わせは使用しないでください。
10.10.4.3 表示テキスト用のフォントの定義
デバッガの各ウィンドウとビューに表示されるテキストに別のフォントを定義するには,リソース・ファイル内の次のリソースの現在の定義を編集します。次に例を示します。
DebugDefault.Font: -*-COURIER-BOLD-R-*--*-120-*-*-*-*-ISO8859-1 |
10.10.4.4 キーパッド上のキーのバインディングの定義
既にコマンドを割り当てられているキーに別のコマンドをバインドするには,リソース・ファイル内の次のリソースの現在の定義を編集します。次に例を示します。
<key>0xFFB0: EnterCmdOnCmdLine("step/line 3") \n\
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現在コマンドを割り当てられていないキーにコマンドをバインドする場合は,『X and Motif Quick Reference Guide』の Keysym Encoding の章のキー指定を参照してください。
10.11 独立プロセスのデバッグ
プリント・シンビオントのように,コマンド行インタプリタ (CLI) なしで動作する,独立プロセスをデバッグするとき,デバッガには HP DECwindows Motif for OpenVMS ユーザ・インタフェースを使用することはできません。
CLI なしで動作する,独立プロセスをデバッグするときは,デバッガに文字セル ( 画面モード ) インタフェースを使用します ( 第 1.11 節 を参照 )。
第 4 部では,デバッガの PC クライアント・インタフェースについて説明します。
デバッガのコマンド・インタフェースについては, 第 2 部 を参照してください。
デバッガの DECwindows Motif インタフェースについては, 第 3 部 を参照してください。
本章では,デバッガの PC クライアント・インタフェースについて説明します。
OpenVMS バージョン 7.3 デバッガは,以前のバージョンの PC クライアントはサポートしないことに注意してください。 第 11.2 節 で説明しているように, OpenVMS バージョン 7.3 のディストリビューション・メディアのキットに含まれているバージョン 1.1 の PC クライアントをインストールする必要があります。
バージョン 1.1 の PC クライアントには,バージョン 7.3 とそれ以前のデバッグ・サーバとの互換性があります。
11.1 概要
OpenVMS デバッガ・バージョン 7.2 およびそれ以降には,デバッガをデバッグ・クライアントとデバッグ・サーバの 2 つの構成要素に分割する,クライアント/サーバ・インタフェースというオプション機能があります。デバッグ・サーバは,OpenVMS システム上で実行されます。デバッグ・クライアントには,OpenVMS システム上で実行されるものと, Microsoft Windows,または Microsoft Windows NT 上で実行されるものがあります。どちらの Windows 環境でも,インタフェースは共通です。
PC クライアント・インタフェースには,実質的に DECwindows Motif クライアント・インタフェースと同じ機能が備わっています ( 第 9.9 節 を参照 )。
クライアントとサーバは,次のいずれかのトランスポート経由で, DCE RPC を使用して通信を行います。
TCP/IP Services for OpenVMS (UCX) バージョン 4.1 を実行している場合は,ECO2 がインストールされていることが必要です。 UCX の最新バージョンを実行することもできます。 |
PC クライアント/サーバ・インタフェースを実行するために必要なソフトウェアについては,
第 9.9.1 項 を参照してください。
11.2 インストール
OpenVMS 上で実行される構成要素については,特別なインストール・プロシージャは必要ありません。本節では,PC 上のデバッグ・クライアントのインストール手順について説明します。
システム管理者は OpenVMS デバッガ・クライアント・キットを OpenVMS 配布メディアから PC ユーザがアクセスできるような,PATHWORKS シェアや FTP サーバに移す必要があります。次の表に,PC の構成に応じて,どのクライアント・キットを使用するかを示します。
| CPU | オペレーティング・ システム |
クライアント・キット |
|---|---|---|
| Intel | Microsoft Windows 95, 98 | [DEBUG_CLIENTS011.KIT]DEBUGX86010.EXE |
| Intel | Microsoft Windows NT | [DEBUG_CLIENTS011.KIT]DEBUGX86010.EXE |
| Alpha | Microsoft Windows NT | [DEBUG_CLIENTS011.KIT]DEBUGALPHA010.EXE |
クライアント・キットは自動解凍型の.EXEファイルになっています。
適切な実行ファイルをPCに転送したら,そのファイルを実行することによって,デバッグ・クライアントをPC上にインストールできます。 INSTALLSHIELD インストール・プロシージャによって,インストールの手順が示されます。
省略時の設定では,デバッグ・クライアントは, \Program Files\OpenVMS Debuggerフォルダにインストールされます。「Browse」をクリックして,別の場所を選択することもできます。
次のオプションのいずれかを選択することが可能です。
| インストール・オプション | 説明 |
|---|---|
| Typical | デバッグ・クライアントと『OpenVMS デバッガ説明書』の,HTML形式のマニュアル。 |
| Compact | デバッグ・クライアントのみ。 |
| Custom | デバッグ・クライアントと『OpenVMS デバッガ説明書』の, HTML形式のマニュアルの一方,または両方。 |
Typicalインストール・オプションを選択すると, OpenVMS Debuggerのプログラム・フォルダに,次のものに対するショートカットが作成されます。
11.3 プライマリ・クライアントとセカンダリ・クライアント
プライマリ・クライアントは,サーバに最初に接続されたクライアントです。セカンダリ・クライアントは,同じサーバに後から接続されたクライアントです。プライマリ・クライアントによって,サーバにセカンダリ・クライアントを接続できるようにするかどうかを制御することができます。
デバッグ・セッションに接続できるセカンダリ・クライアント数の指定の詳細については,
第 11.5 節 を参照してください。
11.4 PCクライアント・ワークスペース
PCクライアント・ワークスペースは, Motifクライアントのワークスペースと同様のものです ( 第 8 章 を参照)。クライアント・ワークスペースには,動的な情報を表示するビューと,デバッガ・コマンドに対するショートカットが入ったツールバーが含まれています。必要に応じて,ビューとツールバーを設定したり,ショートカットを作成したり,設定を保存したりすることができます。
これらのトピックについては, PCクライアントのヘルプ・ファイルで詳しく説明されています。 PCクライアントのヘルプには,PCクライアントのインストール時に作成した OpenVMS Debuggerフォルダ( 第 11.2 節 を参照)から直接アクセスするか,クライアントの「Help」メニューからアクセスします。次のトピックを参照してください。
OpenVMS システムに直接ログインしてからデバッグ・サーバを起動することもできますが,eXcursion のような製品や Telnet のようなターミナル・エミュレータを使用して,リモートでログインするほうが便利です。
デバッグ・サーバを実行するには,ライト・データベースに DBG$ENABLE_SERVER 識別子が必要です。デバッガ・サーバを使用するときにチェックしてください。デバッガ・サーバを実行すると,ネットワーク上の誰もがデバッガ・サーバに接続することができるようになります。 |
DBG$ENABLE_SERVER 識別子を許可する前に,システム管理者はライト・データベースに書き込み (write) アクセスができるアカウントから DEBUG/SERVER コマンドを入力することによって識別子を作成しなければなりません。この作業を行うのは一度のみです。この作業の後,システム管理者は DBG$ENABLE_SERVER 識別子をユーザに許可するための Authorize ユーティリティを実行できます。
デバッグ・サーバを起動するには,次のコマンドを入力します。
$ DEBUG/SERVER |
サーバのネットワーク・バインド文字列が表示されます。サーバのポート番号は,角括弧([])で囲まれて表示されます。例を示します。
$ DEBUG/SERVER %DEBUG-I-SPEAK: TCP/IP: YES, DECnet: YES, UDP: YES %DEBUG-I-WATCH: Network Binding: ncacn_ip_tcp:16.32.16.138[1034] %DEBUG-I-WATCH: Network Binding: ncacn_dnet_nsp:19.10[RPC224002690001] %DEBUG-I-WATCH: Network Binding: ncadg_ip_udp:16.32.16.138[1045] %DEBUG-I-AWAIT: Ready for client connection... |
クライアントから接続する場合は,サーバを指定するために,いずれかのネットワーク・バインド文字列を使用します ( 第 9.9.4 項 を参照 )。
通常は,ノード名とポート番号だけを使用してサーバを指定することができます。 nodnam[1034]がその例です。 |
PC から接続を確立するには,「File」プルダウン・メニューで,または「Main」ツールバーの「C/S」ボタンを選択して,「Connection」ダイアログを表示します。ダイアログには,クライアントが認識しているサーバと,クライアントで現在アクティブになっているセッションが表示されます。
新規の接続についてサーバを指定したり,使用する特定のセッションを選択したりできます。
ダイアログ下部のボタンでは,次のことを行えます。
また,「Advanced」ボタンは使用するネットワーク・プロトコルを選択したり ( 第 11.5.1 項 を参照 ),確立するクライアント/サーバ接続で使用できるセカンダリ・クライアントの数 (0 〜 30) を選択したりできます ( 第 11.5.2 項 を参照 )。
11.5.1 トランスポートの選択
「Connection」ダイアログでは,クライアント/サーバ接続に使用するネットワーク・プロトコルを,次から選択できます。
「Connection」ダイアログでは,サーバに接続するセカンダリ・クライアント ( 最大 30) を有効にすることができます。ただし,設定はプライマリ・クライアント ( 最初にサーバに接続したクライアント ) から,次の手順に従って行ってください。
デバッガによって「Connection」ダイアログが消去されて,接続が確立されて,接続に成功(または失敗)したことが「Command」ビューに表示されます。これで,デバッグ・プロシージャを開始することができます。
11.6 サーバ接続の終了
サーバを実行しているノード上で Ctrl-Y を入力すると,サーバを停止することができます。この方法でサーバを停止したら,DCL STOP コマンドを入力してください。
サーバをクライアントから停止するには,次の手順に従ってください。
次の手順でも,サーバを停止することができます。
サーバとクライアントの両方を停止するには,次の手順に従ってください。
クライアントのみを停止するには,次の手順に従ってください。
サーバのみを停止するには,次の手順に従ってください。
PC クライアントのヘルプ・ファイルに加えて,『OpenVMS デバッガ説明書』が HTML 形式で,オンラインで提供されます。クライアントからマニュアルにアクセスするには,次の手順に従ってください。
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