HP OpenVMS Systems Documentation |
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処理が終了したあと,コマンド・プロシージャ・ファイルを削除するかどうかを指定します。 SUBMIT コマンドのコマンド名のあとに /DELETE 修飾子を指定すると,ジョブに含まれるすべてのファイルが削除されます。ファイル指定のあとに /DELETE 修飾子を指定した場合には,対応するファイルだけが処理後に削除されます。
/DELETE 修飾子を使用するためには,ジョブをキューに登録したユーザの利用者識別コード (UIC) に対し,入力ファイルの保護コードで削除 (D) アクセスが許可されていなければなりません。削除 (D) アクセスが許可されていない,またはコマンド・パラメータ・リストの中のファイルが入力オープンできない場合には,コマンドの処理は中止されバッチ・ジョブは生成されません。
/LOG_FILE 修飾子を使用した場合,システムはバッチ・ジョブの出力を指定したファイルに書き込みます。 /NOLOG_FILE 修飾子を使用した場合には,ログ・ファイルは作成されません。省略時の設定では,UAF で論理名 SYS$LOGIN に定義されるディレクトリに,バッチ・ジョブ名と同じファイル名でファイル・タイプが .LOG であるファイルが作成されます。
/LOG_FILE 修飾子を使用すると,別の装置にログ・ファイルを書き込むことができます。ファイル指定に含まれる論理名は,ジョブをキューに登録したプロセスのコンテキストで変換されます。バッチ・ジョブを実行しているプロセスは,ログ・ファイルが存在する装置へのアクセス権を持っていなければなりません。
/LOG_FILE 修飾子と /NAME 修飾子を指定すると, /NAME 修飾子で指定したファイルと同じファイル名を持ち,ファイル・タイプが .LOG のファイルに,ログを書き込みます。 /LOG_FILE 修飾子を省略する場合は, /NAME 修飾子で使用したファイル名値は有効なファイル名でなければなりません。
/LOG_FILE 修飾子を省略している場合には,ジョブ名はファイル名として有効でなければなりません。ジョブ名は,SHOW ENTRY または SHOW QUEUE/FULL コマンドによって表示されます。
各パラメータはコンマ(,)で区切ります。パラメータを1 つだけ指定する場合には,括弧を省略できます。
スペースや特殊文字,小文字を含むパラメータを指定する場合には,パラメータを引用符で囲まなければなりません。各パラメータは,1 〜 255 バイトの長さです。
バッチ・キューおよび出力キューが同じキュー・マネージャによって管理されている場合は, SUBMIT/PRINTER コマンドで指定されたキューが出力キューかどうか,またユーザが出力キューに対してアクセス権があるかどうかをチェックします。 SUBMIT コマンドで指定されたバッチ・キュー,および /PRINTER 修飾子により指定された出力キューが異なるキュー・マネージャによって管理されている場合は,これらのチェックは行われません。
バッチ・ジョブを登録する時に,ログ・ファイルに対して明示的に出力キューを指定する場合は, /PRINTER 修飾子で指定するキューは出力キューであり,バッチ・キューでないことを確認してください。また,出力キューに対してのアクセス権を持っているかも確認してください。
指定したジョブの,同一キュー内の他のジョブと比較した,ジョブ・スケジューリングにおける優先順位を指定します。優先順位の値は,0 〜 255 までの範囲です。このうち,0 はもっとも低い優先順位であり,255 は最高の優先順位です。
省略時の値は,システム・パラメータ DEFQUEPRI の値です。システム・パラメータ MAXQUEPRI の値より低い優先順位を設定する場合には,特権は不要です。
/PRIORITY 修飾子が,ジョブのプロセス優先順位に影響を与えることはありません。プロセスの実行優先順位は,INITIALIZE/QUEUE/BASE_PRIORITY コマンドによって与えられる基本の優先順位属性によって決まります。
RAD が設定されていないバッチ・キューにジョブが発行された場合,ジョブは指定された RAD を使用して実行されます。バッチ・キューに RAD が設定されていた場合には,ジョブはそのキューに対して指定された RAD を使用して実行されます。
バッチ・ジョブに対して RAD を指定すると,ジョブ・コントローラは, $CREPRC home_rad 引数がジョブの RAD 値に設定されたプロセスを作成します。ジョブに対して指定された RAD がターゲット・システムで無効な場合には,ジョブの実行は失敗し,ジョブ・コントローラは,正しくない RAD が指定されたことを示すメッセージをオペレータ・コンソールに出力します。正しくない RAD 値がバッチ・キューの RAD 設定に一致した場合,バッチ・キューは停止し,ジョブはキューに残されます。
AlphaServer GS シリーズ・システム上でのみサポートされます。
ローカル・ノードの場合と異なり, 1つの SUBMIT/REMOTE コマンドによってキューに登録された複数のコマンド・プロシージャは,別々のジョブであると解釈されます。
/REMOTE 修飾子と同時に指定できるのは,次の修飾子だけです。
| /BACKUP | /BEFORE | /BY_OWNER | /CONFIRM |
| /CREATED | /EXCLUDE | /EXPIRED | /MODIFIED |
| /SINCE |
以下のオプションを指定します。
SUBMIT コマンドで /NORETAIN 修飾子は使用できません (システム管理者は INITIALIZE/QUEUE, START/QUEUE や SET QUEUE コマンドで指定できます)が,/RETAIN=DEFAULT を指定できます。この場合,キューの保持ポリシーに従ってジョブは保持されます。システム管理者が,キューにジョブ保持を設定していなかった場合は,ジョブは保持されません。 |
ジョブ保持オプションは,ジョブ登録時の指定よりも実行キューの設定が優先されます。ジョブを汎用キューに登録した場合には,汎用キューの設定がジョブ登録時の設定に優先されます。
ジョブ保持設定は,汎用キューよりも実行キューの設定が優先されます。ただし,ジョブの終了状態が実行キューの保持設定に合致しない場合は,汎用キューの保持設定が適用されます。さらに,汎用キューの設定とも合致しない場合には,ジョブ登録時の指定が適用されます。実行キューに直接登録したジョブは,汎用キューの設定の影響を受けません。
ジョブは,実行キューの設定が適用されれば実行キュー内に,汎用キューのものが適用されれば汎用キュー内に,ジョブ登録時の指定が適用されればその登録されたキュー内に保持されます。
次の例は,キュー・マネージャがどのようにしてジョブを保持するかを示しています。
/RETAIN=ALWAYS 修飾子を指定して汎用キューにジョブを登録し,ジョブが正常終了したとします。
キュー・マネージャは,最初にジョブの終了状態を実行キューの保持設定と比較します。実行キューの保持設定が /RETAIN=ERROR( 正常終了でない時のみ保持する ) であるとすると,実行キューには保持されません。
次に,汎用キューの保持設定と比較します。汎用キューには保持設定が無かったとすると,汎用キューにも保持されません。
最後に,ジョブを登録したキューの保持設定と比較します。登録時の指定が /RETAIN=ALWAYS であるため,ジョブを登録したキュー (この場合には汎用キュー) に保持されます。
キューのタイプについては INITIALIZE/QUEUE コマンドの説明を,保持オプションについては INITIALIZE/QUEUE, START/QUEUE,および SET QUEUE コマンドの説明を参照してください。
UNTIL= 時間 オプションを使用すると,必要な間だけジョブを保持しておくことができます。これにより,ジョブを削除する手間が省けます。
たとえば次のコマンドを入力すると,ジョブ MYFILE は 12 月 14 日 7 時 31 分まで保持されますが,その後削除されます。
$ SUBMIT/RETAIN=UNTIL=14-DEC-2001:07:31:0.0 MYFILE.COM |
キューのジョブ保持ポリシーの設定によっては,ジョブはずっと保持されるかもしれません。これは,キューのジョブ保持ポリシーの設定が,ジョブ登録時の保持指定に優先されるためです。システム管理者がキューに時限保持を設定することはできないので,キューの設定によって保持されたジョブが自動的に削除されることはありません。
/RETAIN=UNTIL= 時間 オプションを使用する場合は,必ず時間を指定してください。ここで指定した時間はデルタ時間,絶対時刻との組み合わせ,絶対時刻の順に解釈されます。デルタ時間はジョブ終了時を起点とします。たとえば,SUBMIT/RETAIN=UNTIL="+3:00" と指定すれば,ジョブ終了後 3 時間保持されます。時間の指定方法についての詳細は,『OpenVMS ユーザーズ・マニュアル』を参照してください。
時刻指定の詳細は,『OpenVMS ユーザーズ・マニュアル』,またはオンライン・ヘルプのトピック Date を参照してください。
この修飾子のキーワードは CONDENSED および EXPANDED です。意味は次の表のとおりです。
| キーワード | 説明 |
|---|---|
| CONDENSED
(省略時の設定) |
ファイル名を 255 文字長の文字列に適合するように表示します。このファイル名の場合,ファイル指定に DID あるいは FID 短縮形を含むことが可能です。 |
| EXPANDED | ファイル名をディスクに格納されているとおりに表示します。このファイル名の場合,ファイル指定に DID あるいは FID 短縮形は含みません。 |
キーワード CONDENSED と EXPANDED を同時に指定することはできません。この修飾子は,確認が要求された場合に,出力メッセージに表示されるファイル名の書式を指定します。
EXPANDED キーワードが指定されていない場合,ファイル・エラーは CONDENSED ファイル指定で表示されます。
詳細は『OpenVMS ユーザーズ・マニュアル』を参照してください。
この修飾子を使用すると,他のユーザの代わりにジョブをキューに登録できます。ジョブは,ここで指定したユーザがキューに登録したときと同じように実行されます。また,ジョブはそのユーザのユーザ名と UIC を使って実行され,会計情報もそのユーザのアカウントに記録されます。この修飾子を指定しなかった場合には,ユーザ指定は,コマンドを要求しているプロセスと同じになります。ユーザ名として指定できるのは,システムに登録されているユーザ名だけです。ユーザ名は,1 〜 12文字の英数字です。
OpenVMS Alpha では 512 バイトのページレットの数で, OpenVMS VAX では 512 バイトのページの数で,n を指定します。 OpenVMS Alpha では,指定された値よりも実際に割り当てられる物理メモリが大きくなるように,最も近いその CPU 特有のページ値にこの値を切り上げます。 0 または NONE を指定した場合は, UAF の値またはキューに対して指定されている値が使用されます。ワーキング・セットの省略時の値は,システム・パラメータ PQL_MWSDEFAULT と WSMAX の範囲内でなければなりません。
OpenVMS Alpha では 512 バイトのページレットの数で, OpenVMS VAX では 512バイトのページの数で,n を指定します。 OpenVMS Alpha では,指定された値よりも実際に割り当てられる物理メモリが大きくなるように,最も近いその CPU 特有のページ値にこの値を切り上げます。 0 または NONE を指定した場合は, UAF の値またはキューに対して指定されている値が使用されます。ワーキング・セット超過値は,システム・パラメータ PQL_MWSEXTENT と WSMAX の範囲内でなければなりません。
OpenVMS Alpha では 512 バイトのページレットの数で, OpenVMS VAX では 512 バイトのページの数で,n を指定します。 OpenVMS Alpha では,指定された値よりも実際に割り当てられる物理メモリが大きくなるように,最も近いその CPU 特有のページ値にこの値を切り上げます。 0 または NONE を指定した場合は, UAF の値またはキューに対して指定されている値が使用されます。ワーキング・セット・クォータ値は,システム・パラメータ PQL_MWSQUOTA と WSMAX の範囲内でなければなりません。
| #1 |
|---|
$ SUBMIT/AFTER=16:30 TRANSLATE Job TRANSLATE (queue SYS$BATCH, entry 1401) holding until 14-DEC-2001 16:30 |
この例で,コマンド・プロシージャ TRANSLATE.COM は SYS$BATCH に登録されます。このコマンド・プロシージャは午後 4 字 30 分以降に実行されます。正常に終了すると,ログ・ファイル TRANSLATE.LOG は印刷のため SYS$PRINT に登録され,その後削除されます。
| #2 |
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$ SUBMIT /PARAMETERS=(TXT,DOC,MEM) BACKUP, AVERAGE, RUNMASTER Job BACKUP (queue SYS$BATCH, entry 416) pending |
この例では,3 つのコマンド・プロシージャを 1 つのジョブとして登録します。ジョブには,3 つのパラメータが与えられます。P1 には TXT,P2 には DOC,また P3 には MEM という文字列がそれぞれ割り当てられています。 BACKUP.COM プロシージャが実行されたあと, AVERAGE.COM と RUNMASTER.COM というプロシージャが実行されます。
| #3 |
|---|
$ SUBMIT/NAME=BATCH24/HOLD TESTALL Job BATCH24 (queue SYS$BATCH, entry 467) holding |
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