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HP OpenVMS Systems
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HP OpenVMS

HP OpenVMS
DCL ディクショナリ


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単語で応答する場合には,大文字と小文字を任意に組み合わせることができます。また単語による応答は,1 文字または複数の文字に短縮できます ( たとえば, TRUE は T,TR,または TRU に省略できます ) が,短縮しても一意でなければなりません。肯定応答は,YES,TRUE,および 1 です。否定応答は,NO,FALSE,0,Return です。QUIT と入力したり Ctrl/Z を押すと,その時点でコマンドの処理の停止を要求します。ALL を応答した場合には,コマンドは処理は継続しますが,その後プロンプトは表示されなくなります。上記のリストに示されていない応答を入力すると, DCL はエラー・メッセージを発行し,同じプロンプトが再表示されます。

/CREATED (省略時の設定)

/BEFORE または /SINCE 修飾子を適用する時刻属性を指定します。この修飾子を指定すると,作成日時をもとにファイルを選択します。この修飾子は他の時刻属性を指定する修飾子,/BACKUP,/EXPIRED,および /MODIFIED 修飾子とは同時に指定できません。これら 4 つの修飾子のいずれも指定しない場合には,省略時の設定として /CREATED 修飾子が使用されます。

/ERASE

/NOERASE (省略時の設定)

ファイルを削除すると,そのファイルが記憶されていた領域は,将来使用するためにシステムに戻されます。新しいデータがもう一度書き込まれるまで,その位置に記憶されていたデータは,まだシステムに存在したまま残ります。 /ERASE 修飾子を使用すると,データが記憶されていた場所にシステムが指定したパターンが上書きされるため,データはシステムから完全に消去されます。

/EXCLUDE=(ファイル指定[,...])

指定したファイルを,DELETE 操作から除外することを指定します。ファイル指定には,ディレクトリを含むことができますが,装置は含むことはできません。ファイル指定には,ワイルドカード文字 (* と %) を使用できますが,特定のバージョンを除外するための相対バージョン番号の使用はできません。ファイルを 1 つしか指定しない場合には,括弧を省略できます。

/EXPIRED

/BEFORE または /SINCE 修飾子を適用する時刻属性を指定します。この修飾子を指定すると,満了日時をもとにファイルを選択します ( 満了日は,SET FILE/EXPIRATION_DATE コマンドで設定します )。この修飾子は他の時刻属性を指定する修飾子,/BACKUP,/CREATED,および /MODIFIED 修飾子とは同時に指定できません。これら 4 つの修飾子のいずれも指定しない場合には,省略時の設定として /CREATED 修飾子が使用されます。

/GRAND_TOTAL (Alpha/I64 のみ)

削除されたファイルの数,ブロック数,またはバイト数の合計を表示します。結果は,現在の省略時の設定に応じて,ブロック単位またはバイト単位で表示されます。現在の省略時の設定を表示するには,SHOW PROCESS/UNITS を使用します。省略時の設定を変更するには,DCL コマンド SET PROCESS/UNITS=BYTES または SET PROCESS/UNITS=BLOCKS を実行します。

/IGNORE=INTERLOCK (Alpha/I64 のみ)

書き込みアクセスしたファイルを削除用としてマークできます。これによってファイル名エントリが削除され,最後のユーザによってファイルが閉じられたときにファイルが削除されます。

/LOG

/NOLOG (省略時の設定)

削除したあとで,各ファイルのファイル指定を DELETE コマンドが表示するかどうかを制御します。

/MODIFIED

/BEFORE または /SINCE 修飾子を適用する時刻属性を指定します。この修飾子を指定すると,最新の変更日時をもとにファイルを選択します。この修飾子は他の時刻属性を指定する修飾子,/BACKUP,/CREATED,および /EXPIRED 修飾子とは同時に指定できません。これら 4 つの修飾子のいずれも指定しない場合には,省略時の設定として /CREATED 修飾子が使用されます。

/SINCE[=時刻]

指定された時刻以降の時刻属性を持つファイルを選択します。絶対時刻,または絶対時刻とデルタ時間の組み合わせを指定します。また,BOOT,LOGIN,TODAY( 省略時の設定 ),TOMORROW,および YESTERDAY というキーワードも指定できます。適用する時刻属性は,/BACKUP,/CREATED( 省略時の設定 ),/EXPIRED,または /MODIFIED 修飾子のいずれかで指定します。

時刻指定の詳細は,『OpenVMS システム・セキュリティ・ガイド』,またはオンライン・ヘルプのトピック Date を参照してください。

/STYLE=キーワード

ファイル削除中に表示するファイル名の書式を指定します。

この修飾子のキーワードは CONDENSED および EXPANDED です。意味は次の表のとおりです。

キーワード 説明
CONDENSED
(省略時の設定)
ファイル名を 255 文字長の文字列に適合するように表示します。このファイル名の場合,ファイル指定に DID あるいは FID 短縮形を含むことが可能です。
EXPANDED ファイル名をディスクに格納されているとおりに表示します。このファイル名の場合,ファイル指定に DID あるいは FID 短縮形は含みません。

キーワード CONDENSED と EXPANDED を同時に指定することはできません。この修飾子は,確認が要求された場合に,出力メッセージに表示されるファイル名の書式を指定します。

EXPANDED キーワードが指定されていない場合,ファイル・エラーは CONDENSED ファイル指定で表示されます。

詳細は『OpenVMS ユーザーズ・マニュアル』を参照してください。


#1

$ DELETE   COMMON.SUM;2

この DELETE コマンドは,現在の省略時のディスクおよびディレクトリから, COMMON.SUM;2 というファイルを削除します。

#2

$ DELETE *.OLD;*

この DELETE コマンドは,ファイル・タイプが OLD であるすべてのファイルの,すべてのバージョンを,省略時のディスク・ディレクトリから削除します。

#3

$ DELETE  ALPHA.TXT;*, BETA;*, GAMMA;*

この例は,ファイル ALPHA.TXT, BETA.TXT と GAMMA.TXT の全バージョンを削除します。ファイル・タイプは,最初のファイルのものが一時的な省略時の設定として使用されますが,バージョン番号は必ず指定しなければなりません ( ここではワイルドカードとして指定されています )。

#4

$ DELETE /BEFORE=15-APR/LOG *.DAT;*
%DELETE-I-FILDEL, DISK2:[MAIN]ASSIGN.DAT;1 deleted (5 block)
%DELETE-I-FILDEL, DISK2:[MAIN]BATCHAVE.DAT;3 deleted (4 blocks)
%DELETE-I-FILDEL, DISK2:[MAIN]BATCHAVE.DAT;2 deleted (4 blocks)
%DELETE-I-FILDEL, DISK2:[MAIN]BATCHAVE.DAT;1 deleted (4 blocks)
%DELETE-I-FILDEL, DISK2:[MAIN]CANCEL.DAT;1 deleted (2 blocks)
%DELETE-I-FILDEL, DISK2:[MAIN]DEFINE.DAT;1 deleted (3 blocks)
%DELETE-I-FILDEL, DISK2:[MAIN]EXIT.DAT;1 deleted (1 block)
%DELETE-I-TOTAL, 7 files deleted (23 blocks)

この例では,ファイル・タイプが DAT で,今年の 4 月 15 日以前に作成もしくは更新された,全ファイルの全バージョンを削除しています。 /LOG 修飾子を指定すれば,ファイル名だけでなく,削除されたファイルの総数も表示されます。

#5

$ DELETE A.B;

この DELETE コマンドは,ファイル A.B の最新バージョンを削除します。

#6

$ DELETE/CONFIRM/SINCE=TODAY [MEIER.TESTFILES]*.OBJ;*
DISK0:[MEIER.TESTFILES]AVERAG.OBJ;1, delete? [N]:Y
DISK0:[MEIER.TESTFILES]SCANLINE.OBJ;4, delete? [N]:N
DISK0:[MEIER.TESTFILES]SCANLINE.OBJ;3, delete? [N]:N
DISK0:[MEIER.TESTFILES]SCANLINE.OBJ;2, delete? [N]:N
DISK0:[MEIER.TESTFILES]WEATHER.OBJ;3, delete? [N]:Y

この DELETE コマンドは,[MEIER.TESTFILES] というサブディレクトリに含まれる,ファイル・タイプが .OBJ であるファイルのすべてのバージョンを調べ,その中で今日作成または変更されたファイルを見つけます。各ファイルを削除する前に,そのファイルを削除するかどうかを確認するプロンプトを表示します。省略時の応答である N が,かぎ括弧に囲まれて示されます。

#7

$ DIRECTORY [.SUBTEST]
%DIRECT-W-NOFILES, no files found
$ SET SECURITY/PROTECTION=(OWNER:DELETE) SUBTEST.DIR
$ DELETE SUBTEST.DIR;1

ディレクトリ・ファイル SUBTEST.DIR の削除前に, DIRECTORY コマンドでディレクトリ下にファイルがないことを確認しています。 SET SECURITY/PROTECTION コマンドでディレクトリ・ファイルの保護を再定義し,削除可能にしています。その後,DELETE コマンドで削除しています。

#8

$ DELETE DALLAS"THOMAS SECRET"::DISK0:[000,000]DECODE.LIS;1

この DELETE コマンドは,リモート・ノード DALLAS の,装置 DISK0 上の [000,000] というディレクトリから,ファイル DECODE.LIS;1 を削除します。リモート・ノード名のあとに,ユーザ名とパスワードが指定されています。

#9

$ DELETE NODE12::"DISK1:DEAL.BIG"
$ DELETE NODE12::DISK1:DEAL.BIG;

この 2 つの DELETE コマンドは,ともにリモート・ノード QUEBEC 上の装置 ZZZ1 のファイル DEAL.BIG を削除します。 DELETE コマンドはそのファイル指定にバージョン番号を必要としますが,バージョン番号をサポートしないノード上にファイルがあるため (QUEBEC は,RT-11 ノードです ),ファイル指定を二重引用符で囲む (" ") かセミコロン (;) だけを指定します。

#10

$ DELETE/GRAND_TOTAL *.txt;*
%DELETE-I-TOTAL, 61 files deleted (274KB)

この例の出力では,61 個のファイル,合計 274KB が削除されたことが表示されています。プロセスは現在,ファイル・サイズをバイト単位で表示するように設定されています。ブロック単位で表示するように変更するには, SET PROCESS/UNITS=BLOCKS コマンドを使用します。


DELETE/BITMAP (Alpha/I64 のみ)

このコマンドを使用すると,システム管理者は,アクティブなビットマップを削除して,メモリ・リソースを開放することができます。ミニコピー・ビットマップを削除すると,仮想ユニットの以前のメンバは,完全なコピー操作でしか追加できなくなります。ビットマップの詳細は,『Volume Shadowing for OpenVMS 説明書』を参照してください。

装置の所有権,または VOLPRO (ボリューム保護) 特権が必要です。


形式

DELETE/BITMAP n[,n,...]


パラメータ

n[,n,...]

削除するビットマップのビットマップ ID を,1 つ以上指定します。

修飾子

/LOG

/NOLOG (省略時の設定)

各ビットマップを削除する際に,表示するかどうかを指定します。

#1

$ SHOW DEVICE /BITMAP DSA12
Device   BitMap    Size    Percent     Type of   Master  Active
 Name      ID     (Bytes)  Populated   Bitmap     Node
DSA12:  00020007     8364       0%    Minimerge  NODE1     Yes
        00040008     8364       0%    Minimerge  NODE2     Yes
$ DELETE/BITMAP 00020007

この例では,SHOW DEVICE コマンドの出力で 2 つのビットマップが表示されています。 DELETE コマンドでは,ID が 00020007 のビットマップを削除しています。


DELETE/CHARACTERISTIC

DEFINE/CHARACTERISTIC コマンドを使用してすでに設定されている,キュー属性の定義を削除します。/CHARACTERISTIC 修飾子は省略できません。

OPER ( オペレータ ) 特権が必要です。


形式

DELETE/CHARACTERISTIC 属性名


パラメータ

属性名

削除する属性の名前を指定します。

説明

DELETE/CHARACTERISTIC コマンドは,システム属性テーブルから属性を削除します。

属性の名前または番号を変更するには,その属性を一度削除して再定義する必要があります。


修飾子

/LOG

/NOLOG (省略時の設定)

削除された属性名を削除後に表示するかどうかを制御します。


#1

$ DEFINE/CHARACTERISTIC BLUE 7
   .
   .
   .
$ DELETE/CHARACTERISTIC BLUE
$ DEFINE/CHARACTERISTIC BLUE_INK 7
 

この DEFINE/CHARACTERISTIC コマンドは,属性 BLUE を属性番号 7 で,プリンタの青インクを表すようにします。この属性名を変更するため,DELETE/CHARACTERISTIC コマンドを入力し,その後で DEFINE/CHARACTERISTIC コマンドに同じ属性番号 7 を使用して,属性名を BLUE_INK に変更しています。


DELETE/ENTRY

キューから,1 つまたは複数のプリント・ジョブまたはバッチ・ジョブを削除します。 /ENTRY 修飾子は省略できません。

キューに対する管理 (M) アクセス権,または指定ジョブに対する削除 (D) アクセス権が必要です。


形式

DELETE/ENTRY =(エントリ番号[,...]) [キュー名[:]]


パラメータ

エントリ番号[,...]

キューから削除するジョブのエントリ番号 ( またはエントリ番号のリスト ) を指定します。エントリ番号を 1 つしか指定しない場合には,括弧を省略できます。キュー名を省略した場合は,複数のキューからエントリを削除できます。

プリントおよびバッチ・ジョブには,システムで一意のエントリ番号が与えられます。 PRINT や SUBMIT コマンドは,省略時の設定では,ジョブが正常にキューに登録された場合にエントリ番号を表示し,ローカル・シンボル $ENTRY を最新のジョブのエントリ番号に設定します。ジョブのエントリ番号を確認するには, SHOW ENTRY または SHOW QUEUE コマンドを使用します。

キュー名[:]

ジョブが存在するキューの名前を指定します。キュー名には,ジョブが登録されたキュー,またはジョブが実行されているキューを指定できます。キュー名は省略可能ですが,指定された場合には,エントリが指定キューにあるかどうかが削除前にチェックされます。

説明

DELETE/ENTRY コマンドは,キューから1つまたは複数のジョブを削除します。 DELETE/ENTRY コマンドでキュー名と複数のエントリ番号を指定する場合,すべてのジョブが同じキューに入っている必要があります。

ジョブは,現在実行中であっても他の状態であっても,削除できます。たとえば DELETE/ENTRY は,保留状態や待ち状態のジョブを削除できます。


修飾子

/LOG

/NOLOG (省略時の設定)

削除するバッチまたはプリント・ジョブのエントリ番号を表示するかどうかを制御します。

#1

$ PRINT/HOLD   ALPHA.TXT
Job ALPHA (queue SYS$PRINT, entry 110) holding
   .
   .
   .
$ DELETE/ENTRY=110  SYS$PRINT
 

この PRINT コマンドは,ALPHA.TXT というファイルを印刷するジョブを,保留状態でキューに登録します。このジョブの実行は,SET ENTRY/RELEASEコマンドが入力されるまで延期されます。システムは,ジョブ名,エントリ番号,ジョブが登録されたキュー名,および状態を表示します。その後, DELETE/ENTRY コマンドでキュー SYS$PRINT からそのエントリを削除することを指定しています。

#2

$ SUBMIT/AFTER=18:00  WEATHER
Job WEATHER (queue SYS$BATCH, entry 203) holding until 14-DEC-2001
18:00
$ SUBMIT/HOLD/PARAMETERS=SCANLINE  DOFOR
Job DOFOR (queue SYS$BATCH, entry 210) holding
   .
   .
   .
$ DELETE/ENTRY=(203,210)/LOG
%DELETE-W-SEARCHFAIL, error searching for 203
-JBC-E-NOSUCHENT, no such entry
%DELETE-I-DELETED, entry 210 aborting or deleted

SUBMIT コマンドは,コマンド・プロシージャ WEATHER.COM と DOFOR.COM をバッチ・キューに登録しています。 WEATHER.COM のは,午後 6:00 に実行するように,DOFOR.COM は, SET ENTRY/RELAESE コマンドを入力するまで実行されないように保留状態で,それぞれ登録されています。その後, DELETE/ENTRY/LOG コマンドで両方のエントリをキューから削除しています。エントリが削除されたことを示すメッセージが表示されます。

DELETE/ENTRY/LOG コマンドが入力される前に,ジョブ WEATHER ( エントリ203 ) は終了していたため,このエントリは既に存在していません。キューにエントリがないことを示すメッセージが表示されています。一方,ジョブ DOFOR ( エントリ 210 ) は, DELETE/ENTRY/LOG コマンドの入力時には保留状態であったため,このエントリはキューから削除され,そのことを示すメッセージが表示されています。

#3

$ PRINT CHAPTER8.MEM
Job CHAPTER8 (queue SYS$PRINT, entry 25) pending on queue
SYS$PRINT
   .
   .
   .
$ SHOW QUEUE SYS$PRINT
Printer queue SYS$PRINT, on PARROT::PARROT$LPA0,
mounted form DEFAULT
Entry  Jobname         Username             Status
-----  -------         --------             ------
   24  CHAPTER7        SMITH               Pending
   25  CHAPTER8        SMITH               Pending
$ DELETE/ENTRY=25
 

この PRINT コマンドは,CHAPTER8.MEM というファイルを印刷するジョブを, SYS$PRINT というプリント・キューに登録します。この後で SMITH というユーザは,このファイルを印刷する前に,もう一度編集しなければならないことに気付きました。そこでユーザ SMITH は,SHOW QUEUE コマンドを使用して,ジョブがまだ実行されていないことと,そのジョブのエントリ番号が 25 であることを確認し,その後 DELETE/ENTRY コマンドを入力することにより,キューからそのジョブを削除しています。


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