HP OpenVMS Systems Documentation |
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この章では, OpenVMS オペレーティング・システムのすべてのユーザのための情報をまとめます。一般に使用するコマンドとユーティリティに関する情報が含まれています。
オペレーティング・システムのこのバージョンで提供される新機能については,『HP OpenVMS Version 8.2 新機能説明書』を参照してください。
3.1 OpenVMS Freeware CD-ROM
V8.2
OpenVMS Version 8.2 メディア・キットには, OpenVMS Freeware Version 7.0 CD-ROM が付属しています。 Freeware CD-ROM には,アプリケーションの作成や, OpenVMS システムの使用あるいは管理のためのフリー・ソフトウェア・ツールとユーティリティが収録されています。
システムに Freeware CD-ROM をマウントし内容を表示するには,CD-ROM を CD-ROM ドライブに挿入し,次のコマンドを入力します。フリーウェアの詳細については,FREEWARE_README.TXT ファイルを参照してください。
$ MOUNT/OVERRIDE=IDENTIFICATION ddcu: $ TYPE ddcu:[FREEWARE]FREEWARE_README.TXT |
この MOUNT コマンドでは,ddcu の箇所に, OpenVMS システム上の CD-ROM ドライブまたは DVD-ROM ドライブのデバイス名を指定します。
適切なデバイスをマウントしたら, DIRECTORY や COPY などの標準の DCL コマンドを使用して,キット・ディレクトリに直接アクセスできます。各ディスクの [FREEWARE] ディレクトリに,フリーウェアの要約を記述したテキスト・ファイル,その他の資料があります。
3.1.1 フリーウェア・メニューが利用できない (I64 のみ)
V8.2
OpenVMS Freeware V7.0 CD-ROM に含まれている [FREEWARE]FREEWARE.COM はフリーウェア・メニュー・システム・インタフェースですが,これは OpenVMS I64 システムでは動作しません。
このメニュー・システム・インタフェースは,OpenVMS Alpha および OpenVMS VAX システム上で動作します。
OpenVMS I64, OpenVMS Alpha, または OpenVMS VAX システムの, DIRECTORY や COPY などの DCL コマンドを使用して, Freeware V7.0 CD-ROM の内容に直接アクセスできます。これは,Freeware V7.0 ディストリビューションにアクセスする際の望ましい方法です。
フリーウェアと Freeware ディストリビューションについての情報は [FREEWARE]FREEWARE_README.TXT に収められています。このファイルは Freeware V7.0 ディストリビューションの各ボリュームに格納されており,内容は TYPE コマンドまたはテキスト・エディタで確認できます。
3.2 オンライン・ヘルプの変更
V8.2
OpenVMS Version 8.2 では,以前はヘルプ・トピック DCL_Tips (以前は HELP SPECIFY 下に存在) の下にあったトピックが,ヘルプのトップ・レベルからアクセス可能な,個別のヘルプ・トピックとなりました。新しいヘルプ・トピックは,次のとおりです。
HELP Date_Time (時刻の仕様を含む)
HELP Expression
HELP Filespec
HELP Integer
HELP Privilege
HELP Protection
HELP String
HELP Symbol
HELP UIC
SET SERVER と SHOW SERVER のヘルプも,単純化され,より簡単にアクセスできるようになりました。 SET SERVER ACME /CONFIGURE を除いて,技術的な内容は変更されていません。ただし,次の項目は,個別のヘルプ・トピックになりました。
SET SERVER ACME_SERVER
SET SERVER REGISTRY_SERVER
SET SERVER SECURITY_SERVER
SHOW SERVER ACME_SERVER
SHOW SERVER REGISTRY_SERVER
ここでは,DCL コマンドに関する注意事項について説明します。
3.3.1 ANALYZE/ERROR_LOG コマンドは OpenVMS I64 に移植されない
V8.2
ANALYZE/ERROR_LOG コマンドは,OpenVMS I64 には移植されていません。この機能を OpenVMS I64 に移植する予定はありません。
オンライン・ヘルプには,誤って ANALYZE/ERROR_LOG コマンドが含まれています。
3.3.2 CREATE/MAILBOX: 一時的な制約
V8.2
CREATE/MAILBOX/TEMPORARY には,現在 CMEXEC 特権が必要です。この制約は将来のリリースでは解除されます。
3.3.3 DIAGNOSE コマンドはサポートされない
V8.2
DIAGNOSE コマンドは,OpenVMS Version 8.2 ではサポートされません。詳細については, 付録 A.4 節 および
付録 A.6 節 を参照してください。
3.3.4 SHOW LICENSE /OE および /HIERARCHY には SYSLCK 特権が必要 (I64 のみ)
V8.2
SHOW LICENSE/OE および SHOW LICENSE/HIERARCHY コマンドには,現在 SYSLCK 特権が必要です。この制約は将来のリリースでは解除されます。
SYSLCK 特権は持たないが,運用中のデータベース環境の特定の製品をシステムで実行するライセンスがあるかどうかを確認したい場合は,次の例に示すように F$LICENSE 関数を使用することができます。
$ WRITE SYS$OUTPUT F$LICENSE("RMSJNL")
TRUE
$
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3.4 Open Source Tools CD-ROM での DECmigrate の提供について
V8.2
OpenVMS Migration Software for VAX to Alpha (DECmigrate) は, OpenVMS Version 8.2 インストレーション・キットに含まれている Open Source Tools CD では提供されていません。 OpenVMS Version 7.3-2 用のメディアにはこのソフトウェア・キットが含まれていましたが, OpenVMS Version 8.2 ではテストが完了していません。以前のバージョンの OpenVMS 用のソフトウェアについては,次の Web サイトから引き続き利用できます。
OpenVMS Version 8.2 でのサポートが可能になれば,アップデート版が掲載されます。
3.5 iconv の修正
V8.2
次の修正が, iconvに対して行われました。
ここでは,HP Secure Web Browser に関する注意事項について説明します。
3.6.1 必要メモリ量の増加
V7.3-1
OpenVMS ワークステーションで, Mozilla ベースの HP Secure Web Browser (SWB) を使用している場合は, 128 MB 以上のメモリが必要です。ただし,処理を安定させるために,メモリを 256 MB にすることをお勧めします。
3.6.2 ODS-2 ディスク・ボリュームで発生するインストール・エラー (I64 のみ)
V8.2
OpenVMS I64 用 HP Secure Web Browser (CSWB) Version 1.4 を ODS-2 ディスク・ボリュームにインストールすると,次のように PCSI エラーとなります。
%PCSI-E-OPENIN, error opening ODS2$DISK:[SYS0.SYSCOMMON.][CSWB.RES]SAMPLE^.UNIXPSFONTS.PROPERTIES;* as input -RMS-E-FND, ACP file or directory lookup failed -SYSTEM-W-BADFILEVER, bad file version number %PCSI-E-OPFAILED, operation failed |
Do you want to terminate?とプロンプトが出たら "NO" と答えることでインストールを継続できます。インストールは正常に継続できます。
代替手段として,ODS-5 ディスク・ボリュームに HP Secure Web Browser をインストールすることもできます。
3.7 TECO エディタは I64 システムではまだ利用できない
V8.2
TECO エディタは,OpenVMS I64 ではまだサポートされていません。このエディタは,OpenVMS I64 の将来のリリースで提供される予定です。
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