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HP OpenVMS Systems
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OpenVMS

OpenVMS
システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル


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CREATE PORT

CREATE PORT コマンドは,ターミナル・サーバ上のリモート・デバイスに接続する論理ポートを,使用中のローカル・ノード上に作成します。また,特定のサービスに接続する論理ポートの作成にも使用できます。このサービスは,ターミナル・サーバに提供させることも,LAT リモート・サービス・ノード上の 1 つ以上の専用ポートに対応づけることもできます。

このコマンドを使用するためには,OPER 特権が必要です。


形式

CREATE PORT [ポート名]


パラメータ

ポート名

LTAn: の形式でポート名を指定します。n は, 1 から 9999 の一意の番号です。指定したポートがすでに存在する場合,次のエラー・メッセージが出力されます。


%LAT-W-CMDERROR, error reported by command executor 
-SYSTEM-F-DUPLNAM, duplicate name 

ポート名を指定しない場合は,/LOGICAL 修飾子を指定してください。

注意

ポートを作成するときには,次の点に注意してください。

  • ポートを作成するときは,LTA デバイスではなく,論理名を指定してください。

  • DECserver への既存の LAT 接続が存在しない限り, DECserver ポートの特性を変更するために,DCL コマンドの SET TERMINAL と同時に CREATE PORT コマンドと SET PORT コマンドを使用することはできません。


修飾子

/APPLICATION

使用中のノード上の論理ポートがアプリケーション・ポートであることを指定します。ターミナル・サーバ上のリモート・デバイス (通常はプリンタ),または別の LAT サービス・ノード上の専用ポートに接続するときに使用します。

省略時のポート・タイプは,APPLICATION です。

注意

省略時の設定では,LATCP は HANGUP ターミナル特性でアプリケーション LAT デバイスを作成します。ただし,アプリケーション LAT デバイスに NOHANGUP 特性を適用したい場合は,特定の LATCP コマンドと DCL コマンドを入力することになります。次に例を示します。


$ LCP :== $LATCP
$ LCP CREATE PORT LTA1234
$ LCP SET PORT LTA1234 /APPLICATION /NODE=terminal-server /PORT=server-port
$ SET TERMINAL LTA1234 /PERMANENT /NOHANGUP

SYS$MANAGER:LAT$SYSSTARTUP.COM ファイルに SET TERMINAL コマンドを挿入できることに注意してください(NOHANGUP 特性を必要とする各 LAT デバイスごとにコマンドを入力します)。

/DEDICATED

使用中のローカル・ノード上の論理ポートが アプリケーション・サービス専用であることを指定します。ターミナル・サーバのユーザ (または発信接続をサポートする別のノードのユーザ) がこのサービス名に対する接続を要求した場合,専用ポートに接続されます。アプリケーション・サービスのプログラミングについては,『OpenVMS I/O User's Reference Manual』を参照してください。

VMS ノード上に専用ポートを作成した後,作成したポートを SET PORT /SERVICE コマンドでサービスにマップします。

/LIMITED

/DEDICATED 修飾子で作成されたポートがアプリケーション・サービス専用になるのと同様の方法で,使用中のローカル・ノード上の論理ポートが特定のサービスに制限されることを指定します。 /LIMITED 修飾子を使用して作成されたポートは,アプリケーション・プログラムではなく,システム・ログイン・イメージ (LOGINOUT.EXE) によって制御されます。制限されたサービスに接続し,制限ポートに割り当てられている場合,Username:プロンプトが表示されます。

/LIMITED 修飾子を使用することにより,作成するポート数を制限し,ホスト・システムの特定のサービスにマップすることができます。ポートがすべて使用されると,それ以上このサービスに接続することはできません (ターミナル・サーバは,"service in use" メッセージを受信します)。

/LOG

/NOLOG (省略時の設定)

ポートが作成されたことを確認するメッセージを表示するかどうかを指定します。省略時の設定では,メッセージは表示されません。

/LOGICAL=(NAME=論理名[,TABLE=テーブル][,MODE=モード)

作成したポートの実名に対応づける論理名を指定します。ポート名を指定しない場合は,論理名を指定しなければなりません。

注意

ポート作成特権があって論理名設定特権がない場合でも,ポートは作成されます。

TABLE キーワードには,次のいずれかのオプションを指定できます。

GROUP グループ論理名テーブルに論理名を格納する。 GRPNAM 特権または SYSPRV 特権が必要である。
JOB ジョブ単位の論理名テーブルに論理名を格納する。
PROCESS プロセス論理名テーブルに論理名を格納する。省略時値。
SYSTEM システム論理名テーブルに論理名を格納する。 SYSNAM 特権または SYSPRV 特権が必要である。

特定のテーブルの名前を指定することもできます。たとえば,LNM$PROCESS と指定した場合,PROCESS を指定したことと同じです。

MODE キーワードには,次のオプションもあります。

EXECUTIVE エグゼクティブ・モードの論理名を作成する。 SYSNAM 特権が必要である。
SUPERVISOR スーパバイザ・モードの論理名を作成する。
USER ユーザ・モードの論理名を作成する。

論理名に対応するアクセス・モードは,MODE キーワードで指定したアクセス・モードを持つ呼び出し側のアクセス・モードを最大化したものです。つまり,特権が最も低いモードが使用されます。

論理名が格納されているテーブルの特権より高い特権を持つアクセス・モードは,指定できません。ただし,SYSNAM 特権があるプロセスの場合,呼び出し側のアクセス・モードとは関係なく,指定したアクセス・モードが論理名に対応づけられます。

MODE キーワードを省略した場合,呼び出し側のアクセス・モードは論理名に対応づけられます。


説明

CREATE PORT コマンドは,ユーザのローカル・ノードに対して LAT 論理ポートを作成します。アプリケーション・ポートとして登録し,後でサーバ上のリモート・デバイス (プリンタなど) にマップさせることも,リモート LAT サービス・ノード上の専用ポートにマップさせることもできます。例 1 を参照してください。

また,LAT サービス・ノード上の特殊サービスの専用ポートとすることもできます。例 2 を参照してください。

/LIMITED 修飾子を使用することにより,制限ポートとしてポートを作成することもできます。

ポートを作成した後,SET PORT コマンドでキューまたはサービスにそのポートをマップします。例 1 の説明を参照してください。通常,ポートの作成と設定は,システム固有の LAT スタートアップ・プロシージャ LAT$SYSTARTUP.COM で行います。詳細については,『OpenVMS システム管理者マニュアル』を参照してください。

注意

CREATE PORT LTA5001: /APPLICATION のように, CREATE PORT コマンドでアプリケーション・ポートを作成しようとした場合,次のようなエラー・メッセージが出力されることがあります。


%LAT-W-CMDERROR, error reported by command executor 
-SYSTEM-F-DUPLNAM, duplicate name 

作成しようとした LAT アプリケーション・ポートが,すでに別のアプリケーションで作成されているために発生したエラーです。 LTDRIVER との交信に LATCP のポート LATCP$MGMT_PORT を使用しているので,この別のアプリケーションは LATCP 自体であることが考えられます。

ポートの重複を防ぐ方法として,次の 2 つがあります。

  • SET NODE/DEVICE_SEED コマンドで,デバイス・ユニット番号の下限を,アプリケーション・ポートとして使用しようとしている LTA デバイスより低い番号に移動する。
    省略時の設定では,$ASSIGN システム・サービスが LTA0: に対して割り当てる LTA デバイス・ユニットのユニット番号は,1 から 9999 です。たとえば,LTA7000: 以降の LTA デバイスはアプリケーション・ポートとして使用されていないことが判明している場合,次のコマンドを入力できます。


    LATCP> SET NODE/DEVICE_SEED=7000
    LATCP> CREATE PORT LTA5001:/APPLICATION
       .
       .
       .
    LATCP> CREATE PORT LTA5010:/APPLICATION      
    


    詳細については,SET NODE コマンドの /DEVICE_SEED 修飾子の項を参照してください。

  • LTA のアプリケーション・ポートや専用ポートを作成する前に, LATCP の SET NODE/STATE=ON コマンドを会話形式でまたはプログラムで実行する。
    前回の LATCP で作成した LATCP 管理ポート LATCP$MGMT_PORT はすべて削除されるので,LAT アプリケーション・ポートや新しく作成した専用ポートとの間に矛盾が生じる恐れはありません。
    詳細については,SET NODE コマンドの /STATE 修飾子の項を参照してください。


#1

LATCP>  CREATE PORT LTA22: /APPLICATION 
 

サービス・ノード上に LTA22: というアプリケーション・ポートを作成しています。このポートをターミナル・サーバ上の特定のプリンタに対応づけるには, SET PORT /NODE /PORT コマンドを使用します。また,ターミナル・サーバ上の複数のプリンタに対応づけるには, SET PORT /NODE /SERVICE コマンドを使用します。リモート・サービス・ノード上の専用ポートに対応づけることもできます。その場合は,SET PORT /NODE /SERVICE コマンドを使用し,リモート・ノード上の専用ポートに対応するアプリケーション・サービスを /SERVICE 修飾子で指定します。 SET PORT コマンドの使用例を参照してください。

#2

LATCP>  CREATE PORT LTA21: /DEDICATED

LTA21: というポートを作成しています。このポートは,一般的なタイムシェアリング・サービスではなく,特定のサービスを提供する専用ポートとして使用されます。

#3

LATCP>  CREATE PORT /LOG /APPLICATION -  
_LATCP>  /LOGICAL=(NAME=MAIL_PORT, TABLE=PROCESS, MODE=SUPERVISOR)
 

アプリケーション・ポートを作成しています。新しいポートの名前として,指定した論理名 MAIL_PORT を割り当てています。この論理名は,スーパバイザ・モード論理名として,論理名テーブル LNM$PROCESS_TABLE に定義されます。確認メッセージが表示されます。

#4

$ LCP :== $LATCP
$ LCP CREATE SERVICE/LIMITED ONLY_ONE
$ LCP CREATE PORT/LIMITED LTA1234:
$ LCP SET PORT LTA1234: /SERVICE=ONLY_ONE

制限されたサービスを作成し,このサービスの使用中にシステムにログインできるユーザを 1 人に制限しています。ターミナル・サーバのプロンプト (Local>) からサービス ONLY_ONE に接続すると,ポート LTA1234 が割り当てられ,ユーザ名の入力を求められます。LTA1234 にユーザがログインしているときに同じサービスに接続しようとすると, "service in use" メッセージを受信します。

CREATE SERVICE

サービス・ノード上にサービスを作成します。このコマンドを使用するためには,OPER 特権が必要です。

形式

CREATE SERVICE [サービス名]


パラメータ

サービス名

LAT サービス名を指定します。省略時のサービス名は, SET NODE コマンドで定義したローカル・ノード名です。

サービス名は,16 文字以内の ASCII 文字です。使用できる文字は,次のとおりです。


修飾子

/APPLICATION

作成したサービスがアプリケーション・サービスであることを指定します。アプリケーション・サービスは,一般的な会話型 VMS サービスではなく,特定のアプリケーションをサービス・ノードで提供します。サービスの専用ポートは,CREATE PORT コマンドと SET PORT コマンドで定義します。

/IDENTIFICATION[="識別文字列"]

サービスを識別する文字列を指定します。サービス・ノードでは,識別文字列がサービス通知に含まれます。サービス・ノードは,SET NODE コマンドで設定した時間間隔でそのサービス内容を通知します。 LATCP の SHOW NODE コマンドまたは DECserver の SHOW NODE コマンドを入力すると,この識別文字列が表示されます。省略時の識別文字列は, SYS$ANNOUNCE を変換したものです。

識別文字列は,64 文字以内の ASCII 文字です (SYS$ANNOUNCE が 65 文字以上の場合は,最初の 64 文字に切り捨てられます)。文字列は二重引用符 ("") で囲んでください。

/LIMITED

サービスが制限されたサービスであることを指定し,制限された特性が割り当てられ,この制限されたサービスに関連付けられた (マップされた) デバイスを使用します。この修飾子は, SET PORT /LIMITED コマンドと組み合わせて使用します。

/LOG

/NOLOG (省略時の設定)

サービスが作成されたことを確認するメッセージを表示するかどうかを指定します。省略時の設定では,メッセージは表示されません。

/STATIC_RATING=レーティング

/NOSTATIC_RATING

動的サービス・レーティングを許可または禁止します。動的サービス・レーティングとは,サービスを提供するノードの全体的処理レベル,メモリ容量にもとづき,サービスの可用性を LAT アルゴリズムが動的に算出することです。複数のサービス・ノードで提供されるサービスへの接続をターミナル・サーバやノードが要求するとき,要求元ノードは,サービス・レーティングが最も高い,すなわち最も好ましいサービス・ノードを選択します。この選択処理を, 負荷分散と呼びます。

動的サービス・レーティングは省略時値であり,LAT ネットワークの効率的な負荷分散を実現します。しかし,必要に応じて /STATIC_RATING 修飾子を使用することにより,動的サービス・レーティングは禁止され,静的 (固定) レーティングを指定できます。静的レーティングの値は,動的レーティングを再び有効にするまで変更されません。

静的レーティングを使用するのは,他のユーザがローカル・ノードを使用できる率を一時的に調整するためです。静的レーティングの範囲は, 0 から 255 までです。ローカル・サービス・ノードの使用率を下げるには小さな値を,使用率を上げるには大きな値を指定します。

省略時の設定では,動的サービス・レーティングが使用されます。

制限されたサービスおよびアプリケーション・サービスは動的に計算されたサービス・レーティングにのみ依存するわけではありません。これらのサービスにいくつのポートを使用できるかに応じて動的レーティングが計算されます。たとえば,制限されたサービスで 50% のポートを使用できる場合,動的サービス・レーティングの半分が 105 に加えられます。ポートを使用できる場合は,レーティングは常に 105 よりも大きくなります。

制限されたサービスまたはアプリケーション・サービスのすべてのポートが使用されている場合,レーティングは動的レーティングおよびローカル・ノードの空きキュー・スロットの数によって異なります。この場合,レーティングは常に 90 よりも小さくなります。

このレーティング・プロシージャは,ターミナル・サーバのサービスおよびサービスが提供する使用可能ポートのレーティング・アルゴリズムに従っています。同時に,ノードの使用可能性 (動的レーティングの計算に使用される要素) も考慮されます。

使用するシステムのライセンスのユニット数が限られている場合 (ログインの制限の設定に関係なく特定数のユーザしかシステムにログインできない),すべての OpenVMS ライセンス・ユニットが使用されると,動的レーティングは 0 になります。OpenVMS のライセンス・ユニットがすべて使用されているためにログインできなくなると,すべてのノードのサービス・レーティングは最小値になります。

また,ユーザのログインまたはログアウト時に LAT ソフトウェアがサービス通知メッセージを送信します。これによって,システムは,ログインまたはログアウト操作によるサービス・レーティングの変化に関する情報をより迅速に提供することができます。


説明

CREATE SERVICE コマンドは,LAT ネットワーク上のターミナル・サーバ (および発信接続をサポートするノード) に対して VMS サービス・ノードが提供するサービスを作成します。 CREATE SERVICE コマンドは,サービス・ノードのすべての資源を提供する一般的タイムシェアリング・サービスを作成することも,サービス・ノード上に特定のアプリケーションを提供するアプリケーション・サービスを作成することもできます。作成できるサービスの数は,関係する資源の可用性と機能によって異なります。

次の表に,使用中のノードが提供でき,さらに DECserver ターミナル・サーバが認識できるサービスの最大数を,モデル番号別に示します。

DECserver ターミナル・サーバ ノードが提供できる
最大サービス数
Model 100 8
Model 200 64
Model 300 64
Model 90TL 64
Model 700 64
Model 500 127

注意

最大数を超えるサービスを作成すると,サーバはノードを認識しません。

アプリケーション・サービスを作成するには,/APPLICATION 修飾子を使用します。専用ポートは,CREATE PORT コマンドと SET PORT コマンドで定義します。ほとんどの場合,サービスは,システム固有の LAT 設定プロシージャ LAT$SYSTARTUP.COM で作成されます。アプリケーション・サービスの作成の詳細については,『OpenVMS システム管理者マニュアル』を参照してください。アプリケーション・サービスのプログラミング方法については,『OpenVMS I/O User's Reference Manual』を参照してください。

複数のサービス・ノードで 1 つのサービス名を共用することができます。共用サービス名は,クラスタを 1 つのクラスタ名で認識できるので,クラスタ環境で使用すると特に便利です。ユーザがログインすると,ターミナル・サーバは,サービスを提供するノードの中で最も負荷が小さいノードに接続します。

サービス特性は,SET SERVICE コマンドで変更できます。


#1

LATCP>  CREATE SERVICE/STATIC_RATING=195 SALES

サービス・ノードに SALES というサービスを作成しています。 195 の静的レーティングを設定しているので,ターミナル・サーバ (および発信接続をサポートするノード) は,ノード上のサービスの可用性を査定できます。

#2

LATCP>  CREATE SERVICE/APPLICATION GRAPHICS


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