HP OpenVMS Systems Documentation |
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許容範囲のパフォーマンスで DECwindows Motif を実行できるように,ページ・ファイルのサイズには,システムの仮想メモリを扱うことができるだけの十分な大きさが必要です。ページ・ファイルの最適サイズは,システムに搭載している物理メモリ量,アプリケーションの負荷など,各種要因に依存します。
通常は,FEEDBACK を指定して AUTOGENを実行し,システムの使用パターンに基づいたページ・ファイルのサイズを計算させます。 FEEDBACK を指定して AUTOGEN を実行するには,次のDCLコマンドを入力します。
$ @SYS$UPDATE:AUTOGEN SAVPARAMS REBOOT FEEDBACK |
また,SYSGENユーティリティを実行して,あるいは
SYS$UPDATE:SWAPFILES.COMコマンド・プロシージャを使用して,ページ・ファイルのサイズを増やすこともできます。
ページ・ファイルのサイズの設定手順および AUTOGENの実行手順についての詳細は,『OpenVMS システム管理者マニュアル』の AUTOGEN ユーティリティの節および『OpenVMS システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』のAUTOGEN ユーティリティの節を参照してください。パフォーマンスのチューニング全般については,『OpenVMS Performance Management』を参照してください。
8.4.4 AUTOGENユーティリティによるシステム・パラメータの変更
AUTOGENユーティリティを使用して,システム・パラメータを変更します。 AUTOGENは,ユーザがマニュアル操作でリセットした値に対応するパラメータの値を自動的に調整します。 AUTOGEN を使用してシステム・パラメータを変更するには, SYS$SYSTEM:MODPARAMS.DATファイルを編集してください。
このファイルに入っているパラメータ値を変更するには,そのパラメータに対応する現在値を削除し,新しい値を入力してください。
グローバル・ページおよびグローバル・セクションなどのパラメータの現在の値を増やす場合は,パラメータ名にプリフィックス ADD_ を付けて値を指定した 1 行をファイルに追加します。次の例では,グローバル・ページの値に 30,000 を追加しています。
ADD_GBLPAGES = 30000 |
変更をすべて入力したらファイルの編集を終了し, AUTOGENユーティリティを実行してシステム・パラメータを再度計算します。次のコマンドを入力して,システム・パラメータを再度計算し,システムをリブートします。
$ @SYS$UPDATE:AUTOGEN GETDATA REBOOT |
REBOOTを指定すると, AUTOGENユーティリティが自動的にシステムをシャットダウンした後,システムを再ブートします。シャットダウン中にシステムにログインしたユーザは,シャットダウン時に自動的にシステムから切断されます。自動再ブートにより,新しいパラメータ値が有効となります。
AUTOGENの使用法についての詳細は,『OpenVMS システム管理者マニュアル』の AUTOGENユーティリティの項および『OpenVMS システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』のAUTOGENの項を参照してください。
DECwindows Motif 製品のインストレーション後,システムをチューニングすることにより,システムの性能を向上させ,システム・リソースの消費を低減し,特定のサーバ設定を行うことができます。ここでは, DECwindows Motif 環境の設定について説明します。システム管理についての詳細は,『日本語 DECwindows Motif for OpenVMS 環境設定の手引き』および 『HP DECwindows Motif for OpenVMS New Features』 を参照してください。
この章では以下の内容について説明します。
9.1 DECwindows X11ディスプレイ・サーバのスタートアップ・プロシージャのカスタマイズ
DECwindows X11 Display Server は,ディスプレイ,キーボード,マウスなどのワークステーションのグラフィックス装置を管理します。スタートアップ・コマンド・プロシージャは, DECwindows X11 Display Server のほとんどの構成パラメータを自動的に決定します。ただし,キーボードのレイアウト,適切なネットワーク・トランスポート,あるいはどの X サーバ拡張 (たとえば XINERAMA,SECURITY,XKB) を有効にするかなど,コマンド・プロシージャが決定できない項目がいくつかあります。
サーバ・スタートアップ・ファイルを次のように変更することにより,これらのディスプレイ・サーバ設定を指定することができます。
$ @SYS$MANAGER:DECW$STARTUP RESTART |
9.2 DECwindowsベース・サポート・ファイルの追加
以前にDECwindowsベース・サポート・ファイルのインストールを選択していない場合,または削除した場合,
9.3 問題の確認と報告
DECwindows Motifを使用していて問題が発生した場合は,弊社にご連絡ください。保証の詳細については,『ソフトウェア仕様書』で確認してください。保証期間中に問題が発生した場合は,弊社のサポート担当者に連絡してください。
ここでは,およびオペレーティング・システムにおける DECwindows Motif のインストール実行例を示します。
POLYCENTERソフトウェア・インストレーション(PCSI) ユーティリティを使用して DECwindows Motif ソフトウェアをインストールする方法の詳細は, 第 7 章 を参照してください。
ここに示すインストレーション実行例では,省略時のディレクトリを, DECwindows Motif セーブセットと必要な ECO を含むデバイス名とディレクトリに設定していることを想定しています。
DECwindows Motif をインストールしたら,インストールされているすべてのファイルとディレクトリおよびサブディレクトリの一覧を入手することができます。
この一覧を入手するには,次のPCSIコマンドを入力してください。
$ PRODUCT SHOW OBJECT/product=dwmotif |
以下に,コマンドの出力結果の例を示します。
OBJECT OBJECT TYPE STATUS ------ ----------- ------ [000000] directory OK [000000]DEC-AXPVMS-DWMOTIF-V0105.PCSI$DESCRIPTION file OK [000000]DEC-AXPVMS-DWMOTIF-V0105.PCSI$TLB file OK [CDA$LIBRARY] directory OK [CDA$LIBRARY]CL_DAY.DOC_STYLE file OK [CDA$LIBRARY]DEFSTYLE.DDIF file OK [CDE$DEFAULTS] directory OK [CDE$DEFAULTS] directory OK [CDE$DEFAULTS.SYSTEM] directory OK [CDE$DEFAULTS.SYSTEM] directory OK [CDE$DEFAULTS.SYSTEM.APP-DEFAULTS] directory OK [CDE$DEFAULTS.SYSTEM.APP-DEFAULTS.C] directory OK [CDE$DEFAULTS.SYSTEM.APP-DEFAULTS.C]DT.DAT file OK [CDE$DEFAULTS.SYSTEM.APP-DEFAULTS.C]DTCALC.DAT file OK [CDE$DEFAULTS.SYSTEM.APP-DEFAULTS.C]DTCREATE.DAT file OK [CDE$DEFAULTS.SYSTEM.APP-DEFAULTS.C]DTFILE.DAT file OK [CDE$DEFAULTS.SYSTEM.APP-DEFAULTS.C]DTHELLO.DAT file OK . . . |
システムにインストールされているソフトウェア・コンポーネントとそのバージョンを確認したい場合は,以下のようなコマンド・プロシージャを使用することができます。これらのコマンド・プロシージャはSYS$UPDATEディレクトリに含まれており,インストール済みのレイヤード製品イメージのバージョンの確認に利用することができます。
システムにインストールされている DECwindows イメージのバージョンを表示するには,次のコマンドを実行します。
$ @SYS$UPDATE:DECW$VERSIONS * |
上記のコマンドを実行すると,次のようにイメージ ID (DW),バージョン番号,およびイメージの作成日が表示されます。
DW V1.5-040312 |
上記の例は, DECwindows Motif クライアント (DW) のイメージのバージョンが V1.5 で,このイメージが 2004 年 3 月 12日に作成されていることを示しています。
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