ここでは,OpenVMS のコンピューティング環境で使用される主な用語を挙げ,その意味を説明します。
OpenVMS ベースのネットワーク・オペレーティング・システム。 OpenVMS Alpha システムでのみサポートされている製品で,Microsoft のネットワーキング技術と互換性があります。 この製品を導入すると,OpenVMS システムを Windows PC のファイル・サーバやプリント・サーバとして運用することが可能となり,Windows ユーザは Microsoft が提供する製品やエクスプローラなどのユーティリティから,これらのサーバへアクセスしてファイルやプリンタのリソースを利用できるようになります。 また,ネットワークの管理とセキュリティも柔軟性が向上します。 Advanced Server for OpenVMS では,OpenVMS の ODS-5 形式ディスク・ボリュームと Extended File Specifications をサポートしています。
OpenVMS,Windows 2000,または Windows XP の各システムから拡張 LAN 上の OpenVMS ノードを 1 台以上監視できるようにするシステム管理ツール。 システムの管理者や分析担当者が,特定のノードにターゲットを絞って分析するときに役立ちます。 このツールは,複数のノードからシステムとプロセスのデータを同時に収集し,そのデータを分析して結果を表示します。 OpenVMS と一緒にインストールされる Availability Manager の基本ソフトウェアには,Availability Manager や DECamds によるシステム監視を可能とするデータ収集コンポーネントが含まれています。
HP Integrity サーバに付属しているユーティリティの 1 つ。 BMC を使用することで,診断,構成,ハードウェア管理といった,システム・ボードに組み込まれている一部の管理機能を制御できます。 また,Extensible Firmware Interface (EFI) を使用した会話型操作や OpenVMS オペレーティング・システムのブートも行うことができます。
Boot Is Blocked の略。 セル・ベースの Integrity サーバで,電源は入っているがブートは許可されていないというセルの状態を表します。 nPartitions は,その nPartitions に割り当てられているセルがすべて BIB 状態になると非アクティブになり,手動でブートして BIB 状態から抜け出さない限り,ソフトウェアをいっさい実行できません。
次の項目も参照: セル, nPartitions (ノード・パーティション)
プロセッサのメイン・メモリにシステム・ソフトウェアをロードするプロセス。 本書では,このプロセスを「ブート」または「ブートストラップ」と呼んでいます。
ブート・サーバは,クライアント・システムから送られてきた要求に応じて,必要なシステム・ソフトウェアをクライアント・システムへダウンロードします。 TCP ブート・サーバ (TCP/IP Services for OpenVMS BOOTP サーバ) は,IP アドレスをデータベースに登録してその構成や管理を一元化するためのホストで,OpenVMS InfoServer クライアントのブートやサテライト・ブートに使用されます。 サテライト・ブートでは,ブート・サーバが OpenVMS Cluster の一部となって動作し,そこには MOP サーバ (OpenVMS Alpha システムの場合) または BOOTP/TFTP サーバ (OpenVMS I64システムの場合) と,サテライト・システム・ディスク用のディスク・サーバが置かれます。
次の項目も参照: InfoServer, サテライト・ノード
セル・ボードとも呼ばれます。 セルは,サーバ・コンプレックス (ミッドレンジやハイエンドの Integrity サーバなど) 内で nPartitions を構成するための基本単位です。 1 つのセルは,1 組のシンメトリック・マルチプロセッサとメモリから構成されています。
次の項目も参照: セル・ベースのサーバ, nPartitions (ノード・パーティション), サーバ・コンプレックス, 仮想パーティション
オペレーティング・システムを 1 つ以上実行できて,しかもハードウェア・リソースを nPartitions に分割することができるハードウェア・コンプレックス。 どのプロセッサやメモリも必ずセルに収められており,nPartitions にはこのセル単位で割り当てられます。割り当てられたセルは,その nPartitions でのみ使用できるようになります。
次の項目も参照: セル, nPartitions (ノード・パーティション), サーバ・コンプレックス, 仮想パーティション
オープン・ソースのマルチプラットフォーム・セキュリティ・インフラストラクチャ。 CDSA は,標準ベースの安定したプログラミング・インタフェースを提供します。アプリケーションは,このインタフェースを使用することで,オペレーティング・システムのセキュリティ・サービスを利用できます。 CDSA を利用すれば,セキュリティ機能を備えたクロスプラットフォーム・アプリケーションを開発することができます。 バージョン 2.2 の CDSA から,Secure Delivery と HRS (Human Recognition Service Standard) も使用できるようになりました。 CDSA は,OpenVMS オペレーティング・システムをインストールすると自動的にインストールされます。 CDSA についての詳細は,『HP Open Source Security for OpenVMS, Volume 1: Common Data Security Architecture』を参照してください。
次の項目も参照: Secure Delivery, HRS (Human Recognition Service Standard)
サーバ・コンプレックス を参照
コンピュータ・インターコネクト (CI) に複数のコンピュータを接続して構成するコンピュータ・システム。 各コンピュータは,CI を通して,同じクラスタ内の他のコンピュータと通信し合います。 また,1 つのファイル・システムを共用します。 CI のパスは冗長化されています。
次の項目も参照: DSSI だけのクラスタ
I/O サブシステムの一種。 コンピュータどうし,および,コンピュータと HSx デバイス (HSJ,HSG など) との間を相互にリンクするために使用します。
OpenVMS Cluster 全体を使用できない状態にして各システム・ディスクをアップグレードする方法。この方法では OpenVMS Cluster 全体をシャットダウンします。クラスタをリブートすると,アップグレードした OpenVMS オペレーティング・システムですべてのクラスタ・メンバが起動します。
セル・ベースのプロセッサ内の,実際のデータ処理エンジン。 1 つのプロセッサが,複数のコアを持つことができます。 論理 CPU とも呼ばれます。
セル・ベースの Integrity サーバですべての nPartitions に必要となる,基本的な I/O 機能セット。 パーティションのコンソール・インタフェースやネットワーク・インタフェースなどが含まれています。
次の項目も参照: セル, セル・ベースのサーバ, nPartitions (ノード・パーティション)
OpenVMS システムがネットワークのタスク間通信に参加してファイルの転送/コピー/印刷やアプリケーションの実行が行えるようにするためのネットワーク・ソフトウェア。 DECnet Phase IV のネットワーク機能は,DIGITAL Network Architecture (DNA) Phase IV で定義されています。 Integrity サーバのライセンス・バンドルでは,システム統合製品 (SIP) の 1 つである DECnet for OpenVMS I64 が Foundation Operating Environment (FOE) のコンポーネントになっています。
次の項目も参照: DECnet-Plus, TCP/IP Services for OpenVMS
旧称 DECnet/OSI。 DIGITAL Network Architecture (DNA) Phase IV プロトコルで定義されている機能を提供するためのネットワーク・ソフトウェア。 DECnet-Plus には,拡張アドレッシングや,ダウンライン・ロードの性能強化といった DECnet の最新機能があります。また,DECnet と OSI プロトコルの統合や TCP/IP とのリンクも可能です。 Integrity サーバのライセンス・バンドルでは,DECnet-Plus for OpenVMS I64 が Foundation Operating Environment (FOE) のコンポーネントになっています。
次の項目も参照: DECnet Phase IV, TCP/IP Services for OpenVMS
レイヤード・プロダクトの 1 つになっていて,標準ベースのグラフィカル・ユーザ・インタフェースである OSF/Motif と,X ユーザ・インタフェース (XUI) を両方ともサポートするためのランタイムと開発環境。 DECwindows Motif では OSF/Motif のユーザ・インタフェースが表示されますが,どちらのツールキットで開発したアプリケーションも,ユーザの選択した環境とは関係なく動作します。
システムに接続または実装されているデバイスを識別するための名前。 デバイス名は,デバイス・コード,コントローラ指定,およびユニット番号から構成されています。 たとえば,デバイス名が DKA0 であれば,DK がデバイス・コード,A がブート・デバイスのコントローラ指定,そして 0 がブート・デバイス内のユニット番号です。
そのディスクにある SYS$MAINTENANCE:SYS$DIAGNOSTICS.SYS の内容に対応して,OpenVMS I64 のシステム・ディスクに作成されるパーティション。 診断パーティションの用途と内容は,弊社サービス用に予約されています。 お客様によるアクセスや利用は,サポートの対象になっていません。
ローカル・エリア・クラスタ内で,CI ディスク,DSSI ディスク,およびローカル接続のディスクを,直接接続されていないコンピュータからアクセスできるようにするためのコンピュータ。
Digital Storage System Interconnect (DSSI) に複数のコンピュータを接続して構成するコンピュータ・システム。 各コンピュータは,DSSI を通して,同じクラスタ内の他のコンピュータと通信し合います。 また,1 つのファイル・システムを共用します。 DSSI は,OpenVMS Alpha ノードが周辺機器 (ディスク・ドライブ,テープ・ドライブなど) へアクセスするときに使用できる,中程度の帯域幅を持つインターコネクトです。
次の項目も参照: CI だけのクラスタ
機密性の高いデータやプライバシに関わるデータを暗号文と呼ばれる意味をなさない形式に変換して,データの機密性を確保する処理。 復号化はその逆で,意味をなさない暗号文を,平文と呼ばれる元の形式へ変換します。 英語では,暗号化のことを encryption または encipher と呼び,復号化のことを decryption または decipher と呼びます。 OpenVMS ソフトウェアの暗号化アルゴリズムは Advanced Encryption Standard (AES) に基づいており,オペレーティング・システムと統合されています。 そのため,OpenVMS のユーザ,システム管理者,セキュリティ管理者,および開発者は,ファイル,セーブ・セット,およびアプリケーション・データを AES で暗号化して,保護することができます。
Integrity サーバで利用可能な OpenVMS オペレーティング環境 (OE) の 1 つ。 EOE には,Foundation Operating Environment (FOE) のすべての構成要素に加えて,システム管理機能とボリューム・シャドウイングが含まれています。
次の項目も参照: Integrity サーバで利用可能な OpenVMS オペレーティング環境 (OE), Foundation Operating Environment (FOE) , Mission Critical Operating Environment (MCOE)
HP Integrity サーバでオペレーティング・システムとシステム・ファームウェアとの間でやりとりを行うためのインタフェース。 ファームウェアの構成やブート環境の制御などに使用されます。 EFI は,ファームウェアとハードウェアとの間のインタフェースとして Intel が提唱しているフレームワークを表す場合もあります。
次の項目も参照: Baseboard Management Controller (BMC), 管理プロセッサ (MP), Pre-OS System Environment (POSSE)
Integrity サーバで利用可能な OpenVMS オペレーティング環境 (OE) の 1 つ。 基本オペレーティング・システムとネットワーク製品が含まれています。 この OE の内容は,その上位にあるすべての OE に含まれています。
次の項目も参照: Integrity サーバで利用可能な OpenVMS オペレーティング環境 (OE), Enterprise Operating Environment (EOE), Mission Critical Operating Environment (MCOE)
CDSA を使用している環境で,あらゆる形式の本人認証 (バイオメトリクス認証) に適した汎用的な認証サービスを提供するための標準。
クラスタ環境でコンピュータ間のディスク共用を可能とする,自己完結型でインテリジェントな大容量ストレージ・サブシステム (HSJ,HSG など)。
HSx デバイスに接続されているディスク・ドライブやテープ・ドライブ (HSJ や HSG など)。 OpenVMS Cluster 環境では,複数のコンピュータ間で HSx ドライブ上のシステム・ディスクを共用できます。
デュアル・コア・プロセッサを持つシステムでサポートされる機能。 この機能では,プロセッサに対して,処理をより効率的にする第 2 の仮想コアを作成することができます。 たとえば,ハイパースレッド機能がアクティブなデュアル・コア・プロセッサでは,4 つのスレッドを実行できます。
汎用ディスク・ストレージ・サーバ (仮想デバイス・サーバ)。 InfoServer を使用することで,LAN に接続されているクライアント・システムから,デバイスを利用できるようになります。 クライアント・システムは,仮想デバイスに接続して,それがあたかもローカル接続のデバイスであるかのように使用できます。 また,ローカル CD やローカル DVD の代わりに InfoServer を使用することで,その仮想ドライブから同じ LAN に接続されている複数の OpenVMS システムをブートすることもできます。
OpenVMS インスタンス を参照
セル・ベースの Integrity サーバでサポートされている,HP Utility Pricing Solutions 製品。 コンポーネント (プロセッサ,セル・ボード,およびメモリ) の購入数量に基づく料金プランです。 Instant Capacity では,使用権が含まれていないため,追加のコンポーネントを通常の購入価格よりも安い価格で購入してインストールすることができます。これらの Instant Capacity コンポーネントは非アクティブですが,インストールされており,使用できる状態となっています。 処理能力の追加が必要になったときには,(使用権コードワードを購入することにより) 通常の購入価格の残りを支払って使用権を取得し,コンポーネントをアクティブ化します。 (使用権の購入時までにコンポーネントの通常の価格が安くなっていた場合は,残りの価格も比例して安くなるため,さらに費用を節約できます。) 使用権を取得すれば,Instant Capacity プロセッサを Instant Capacity ソフトウェアによりオンにすることも,インストール中にオンにすることもできます。
以前のバージョンの iCAP は,Instant Capacity on Demand (または iCOD) と呼ばれていました。
次の項目も参照: Pay Per Use (PPU), Temporary Instant Capacity (TiCAP)
管理プロセッサ (MP) を参照
秘密鍵による暗号方式を使用してアプリケーションの認証を行うネットワーク認証プロトコル。 OpenVMS オペレーティング・システムをインストールすると,Kerberos も自動的にインストールされます。
OpenVMS システムにインストール可能な製品 (システムに統合された製品も含む)。レイヤード・プロダクトには,弊社から提供されている製品と他社から提供されている製品があります。
次の項目も参照: システム統合製品 (SIP)
MOP サーバおよびディスク・サーバとして機能する 1 台以上のコンピュータと,サテライト・ノードとして機能する複数のローエンド・コンピュータから構成されるクラスタ。 これらの各コンピュータは同じ LAN に接続されて,1 つのファイル・システムを共用します。
コンピュータに直接接続されている CD ドライブ,DVD ドライブ,またはディスク・ドライブ。 スタンドアロン・コンピュータでは,すべてのドライブがローカルに接続されているのが普通です。
セル・ベースの Integrity サーバ上のコアに含まれている実行スレッド。 ハイパースレッド機能が有効の場合,各コアには複数の論理 CPU を含めることができます。
次の項目も参照: コア, ハイパースレッド機能
ダウンライン・ロードやアップライン・ダンプなどの処理に使用されるプロトコル。
次の項目も参照: MOP サーバ
HP Integrity サーバのユーティリティの 1 つ。 このユーティリティを使用することで,ローカルおよびリモートからシステム・コンソール,リセット/電源管理,および制御の移行 (TOC) の各機能を制御できるようになります。 また,Extensible Firmware Interface (EFI) による会話型操作や,タスクの監視,さらにはさまざまな内部サブシステムに関する詳細情報の表示もできるようになります。 MP は,サーバの主電源がオフになっていても利用できます。 エントリクラスの Integrity サーバでは,MP が Integrated Lights-Out (iLO) 管理プロセッサと呼ばれています。
次の項目も参照: Baseboard Management Controller (BMC), Extensible Firmware Interface (EFI)
コンピュータ・ソフトウェアを格納できるすべての入れ物 (コンパクト・ディスク,磁気ディスク,フロッピー・ディスク,ディスク・パック,テープ・カートリッジなど)。
OpenVMS Cluster でこの用語を使用している場合は,旧バージョンの OpenVMS VAX,OpenVMS Alpha,または OpenVMS I64 から新しいバージョンへ段階的に移行しているときの構成で,それらのバージョンを併用してもよいと弊社が認定していることを意味しています。 弊社では,このサポートを受けている顧客から問題が報告されると,それに対応します。しかし,特別なケースを除けば,その解決策の一部として,保証された構成へ移行するように要請する場合があります。 移行サポートは,保証された 2 つのバージョンの OpenVMS Cluster 間で移行する場合に役立ちます。
次の項目も参照: 保証サポート
Integrity サーバで利用可能な OpenVMS オペレーティング環境 (OE) の 1 つ。 MCOE には,Enterprise Operating Environment (EOE) のすべての構成要素に加えて,クラスタリングが含まれています。
次の項目も参照: Integrity サーバで利用可能な OpenVMS オペレーティング環境 (OE), Foundation Operating Environment (FOE) , Enterprise Operating Environment (EOE)
LAN Auxiliary Control Process (LANACP) または DECnet ソフトウェアと Maintenance Operations Protocol (MOP) を使用して,システムをダウンライン・ロードするコンピュータ・システム。 ロードされるシステムとしては,OpenVMS システム,プリント・サーバ,LAT サーバなどがあります。
セル・ベースのサーバで作成するハード・パーティション。 nPartitions を使用すると,1 台のサーバでオペレーティング・システムのインスタンスが複数個動作している場合に,それらの間でハードウェアとソフトウェアの両方を分離できます。 また,セル・ベースのサーバは,この機能を利用することで,1 つの大規模なシンメトリック・マルチプロセッサ・システムとして構成することも,互いに独立した複数のシステムとして構成することもできます。 nPartitions では,自分に割り当てられたセルのメモリ,プロセッサ,および I/O リソースを自分専用に使用することで,オペレーティング・システム・イメージを独自に実行できます。
次の項目も参照: セル, パーティション, サーバ・コンプレックス, 仮想パーティション
HP OpenVMS Cluster ソフトウェアが動作している 2 台以上の Alpha,VAX,または Integrity サーバから構成されるコンピュータ・システム。 クラスタ環境は,ローカル・エリア・ネットワーク内の CI デバイス,DSSI デバイス,および LAN デバイスや,OpenVMS Galaxy 用の Shared Memory CI (SMCI) など,さまざまな種類のクラスタ・インターコネクト・デバイスを使用して構築できます。 OpenVMS Cluster は,1 つのインターコネクトでも作成できますが,クラスタ・インターコネクトをさまざまに組み合わせた複合インターコネクト・クラスタにすることもできます。
ハードウェア・プラットフォームの 1 つのソフト・パーティションまたはハード・パーティションで動作している OpenVMS オペレーティング・システム。 ハード・パーティションでメモリを共用するには,GALAXY システム・パラメータを設定する必要があります。
システム管理者や OpenVMS システムの管理担当者が使用する,Microsoft Windows ベースの強力な管理ツール。 システム管理者は,このツールを使用して,ユーザ・アカウント,プリンタ,およびストレージを複数のシステムにわたって管理することができますが,そのインタフェースは直感的に理解できるため,OpenVMS DCL の複雑な構文やコマンド・プロシージャ,あるいはデバイス名を憶える必要がありません。 OpenVMS Management Station のサーバ・コンポーネントは OpenVMS システムに,またクライアント・コンポーネントは PC にそれぞれインストールして使用します (OpenVMS をインストールしているときにすべてのオプションでデフォルトを選択すれば,サーバ・コンポーネントは自動的にインストールされます)。
OpenVMS I64 オペレーティング・システム,レイヤード・プロダクト,およびドキュメントを配布するためのモデル。 オペレーティング環境ごとに提供製品がまとめられており,システムのアクティブなプロセッサ・コア数に基づいた画一的な価格で提供されます。 オペレーティング環境は 3 種類ありますが,それぞれの定義については,「Foundation Operating Environment (FOE)」,「Enterprise Operating Environment (EOE)」,および「Mission Critical Operating Environment (MCOE)」を参照してください。
Integrity サーバで利用可能な OpenVMS オペレーティング環境およびオペレーティング・システムと,本書で説明した各種プロシージャ (インストール・プロシージャなど) が収められた DVD。
OpenVMS Alpha オペレーティング・システムと,本書で説明した各種プロシージャ (インストール・プロシージャなど) が収められた CD。
次の項目も参照: オペレーティング・システムのメディア, オペレーティング環境 (OE) DVD
OpenVMS の配布キットに含まれているオペレーティング・システム CD または OE DVD。
次の項目も参照: オペレーティング・システム CD, オペレーティング環境 (OE) DVD
オペレーティング・システムの実行に必要なプロセッサ,メモリ,および I/O リソースを含む,サーバ・ハードウェアのサブセット。 このタイプのパーティションを 1 台のサーバに複数個作成しておけば,それぞれのパーティションで,他のパーティションとはいっさい関係なくオペレーティング・システムを実行できます。
次の項目も参照: セル, nPartitions (ノード・パーティション), サーバ・コンプレックス, 仮想パーティション
Microsoft のネットワーク機能と互換性がある,OpenVMS のネットワーク・オペレーティング・システム。 OpenVMS Alpha システムと OpenVMS VAX システムでのみサポートされています。 この製品を導入すると,OpenVMS システムを Windows PC のファイル・サーバやプリント・サーバとして運用することが可能となり,Windows ユーザは Microsoft が提供する製品やエクスプローラなどのユーティリティから,これらのサーバへアクセスしてファイルやプリンタのリソースを利用できるようになります。 また,ネットワークの管理やセキュリティも柔軟性が向上します。
次の項目も参照: Advanced Server for OpenVMS
HP Finance からのシステムのリースを希望するカスタマ用の HP Utility Pricing Solution プログラムの一部。 セル・ベースの Integrity サーバでサポートされており,実際に測定または監視された CPU の使用量に基づいて,それに見合った数量の CPU を使用することができます。 PPU では,特定のハードウェア・プラットフォームと特定数のプロセッサを導入した後,需要に基づいたプロセッサの使用量に合わせて料金を支払うことになります。 PPU は,Instant Capacity (iCAP) を使用したときのように購入するのではなく,リースを希望するカスタマを対象としています。
次の項目も参照: Instant Capacity (iCAP), Temporary Instant Capacity (TiCAP)
Performance Data Collector for HP OpenVMS (TDC) は,構成データと性能データを収集して管理するためのソフトウェアです。 収集したデータは,他のアプリケーションを使用して分析します。 V2.2 以降の TDC_RT は,TDC ソフトウェアから派生した実行時専用の (基本) ソフトウェアです。 OpenVMS オペレーティング・システムをインストールすると,そのオペレーティング・システム・プラットフォームに合った TDC ソフトウェアが自動的にインストールされます。 特に指定しない限り,収集データはファイルに保存されるので,アプリケーションに取り込んで利用できます。
PCSI ユーティリティで OpenVMS のキットを作成するときに使用される概念の 1 つ。 OpenVMS オペレーティング・システムにその他のオプション製品 (DECwindows Motif やネットワーク製品など) を追加したキットを作成して (オプション製品はユーザ側で選択),それらを一括してインストールできるようにします。 多くの場合は,プラットフォームという用語で,管理ソフトウェアやアプリケーション・ソフトウェアが動作する物理的なハードウェアとオペレーティング・システムの組み合わせを表します。
EFI の仕様を弊社で実装したコンポーネント。 EFI Shell と EFI Boot Manager にハードウェア管理とシステム・ブート・オプションのための機能が追加されています。
次の項目も参照: Extensible Firmware Interface (EFI)
OpenVMS Cluster 内のシステム・ディスクを 1 つずつアップグレードしていく方法。 アップグレードがすべて完了するまでの間,オペレーティング・システムの旧バージョンと新しいバージョンを併存させることができます。 また,クラスタ内の一部のメンバは,他のメンバがアップグレードされている間でも,使用することができます。
次の項目も参照: 同時アップグレード
ローカル・エリア・クラスタに属するコンピュータ。 サテライト・ノードは,ブート・サーバからダウンライン・ロードされ,ローカル・エリア・クラスタ内でディスク・サーバが提供しているリモート・システム・ディスクから自動的にブートします。
空きディスク,または不要なファイルしか含まれていないディスク。
CDSA でサポートされている機能。 OpenVMS に含まれているファイルや他社製 OpenVMS アプリケーションで提供されるファイルに対して公開鍵とディジタル署名の技術を使用して検証を実行するシステムが実装されています。 検証処理では,配布元の認証や,ファイルの内容の検証が行われます。 Secure Delivery は PCSI に統合されており,OpenVMS にインストールされるソフトウェアがインストールの前に改ざんされていないことを自動的に確認するようになっています。 OpenVMS の配布メディアに含まれている大半の各種キットには,V8.3 から Secure Delivery による署名が行われています。
機密性の高い情報をインターネット経由で安全に送信するための,オープンスタンダード・セキュリティ・プロトコル。 HP SSL では,サーバの認証やクライアントの認証だけでなく,クライアントとサーバとの間ですべての情報をやり取りする必要がある暗号化接続についても,送信側/受信側ソフトウェアで暗号化/復号化できるようにすることで,高度な機密性を実現しています。 HP SSL for OpenVMS ソフトウェアは,OpenVMS オペレーティング・システムをインストールすると,自動的にインストールされます。 詳細は,『HP Open Source Security for OpenVMS, Volume 2: HP SSL for OpenVMS』を参照してください。
セル・ベースのサーバを形づくるハードウェア全体。 セル,I/O 拡張キャビネット,ケーブル,キャビネット・ハードウェア,ファン,および電源/ユーティリティ・コンポーネントのすべてが含まれています。 サーバ・コンプレックスでは,nPartitions を使用することでオペレーティング・システムのインスタンスを同時に複数個動作させることができます。
次の項目も参照: セル, nPartitions (ノード・パーティション), サーバ・コンプレックス
システム統合製品 (SIP) を参照
アップグレードやインストールを行うときにオペレーティング・システムの配布メディアをセットしておくドライブ。 ローカル・ドライブや InfoServer などがこのドライブに該当します。 このドライブに,オペレーティング・システムの CD または DVD,あるいはそのコピーをセットしておきます。
1 台のコンピュータから構成されていて,ネットワークや OpenVMS Cluster に属さないコンピュータ・システム。
OpenVMS のブート元となるディスク。 インストールやアップグレードの間はソース・ドライブがシステム・ディスクになり,インストールの後はターゲット・ドライブがブートに使用されて,システム・ディスクになります。
OpenVMS のインストールまたはアップグレードで,その一部としてインストールまたはアップグレードできる弊社提供製品。 SIP には,CDSA,Kerberos,Availability Manager 基本キットなどの必須製品と,DECwindows Motif,DECnet-Plus,DECnet Phase IV,TCP/IP Services for OpenVMS などのオプション製品があります (OpenVMS I64 のオプション製品には,WBEM Services for OpenVMS も含まれています)。
次の項目も参照: レイヤード・プロダクト
アップグレードやインストールを行うときにシステム・ディスクをセットしておくドライブ,またはシステム・ディスクをバックアップするときに指定するドライブ。
TCP/IP プロトコルと NFS ネットワーク・プロトコルの標準仕様を弊社で実装したコンポーネント。 OpenVMS オペレーティング・システムの一部としてインストールされます。 このコンポーネントを使用することにより,TCP/IP をサポートしている OpenVMS,UNIX,Windows などのオペレーティング・システム間で相互運用やリソースの共用が可能となります。 異種プラットフォーム間でネットワーク通信やリソースの共用を行うためには業界標準のプロトコルが必要ですが,TCP/IP では,それをサポートするための関数とアプリケーションが総合的かつ豊富に用意されています。
次の項目も参照: DECnet Phase IV, DECnet-Plus
セル・ベースの Integrity サーバでサポートされている Instant Capacity (iCAP) の弊社製品オプション。 プロセッサを一定期間にわたって一時的にアクティブ化する権利を前払いで購入できます。 購入単位は,20 日または 30 日 (1 日は,1 コア× 24 時間) などです。 TiCAP は,以前は TiCOD と呼ばれていました。
次の項目も参照: Instant Capacity (iCAP), Pay Per Use (PPU)
システムに接続されている標準的な周辺機器,さまざまなコマンドの機能とオペレーティング・システムの機能,システムのマルチ・ユーザ機能,DECnet ソフトウェア,およびクラスタ環境をすべてテストするためのソフトウェア・パッケージ。
セル・ベースのサーバ内のソフト・パーティション。 ソフト・パーティションを使用すると,1 台のサーバまたは 1 つの nPartitions でオペレーティング・システムのインスタンスが複数個動作している場合に,それらの間でソフトウェアを分離できます。 セル・ベースのサーバは,この機能を利用することで,1 つの大規模なシンメトリック・マルチプロセッサ・システムとして構成することも,互いに独立した複数のシステムとして構成することもできます。 仮想パーティションでは,システム・プロセッサ,メモリ,および I/O リソースのサブセットを使用することで,オペレーティング・システムとアプリケーション関連のソフトウェアを実行できます。 仮想パーティションで実行できるオペレーティング・システムは,HP-UX オペレーティング・システムだけです。
次の項目も参照: セル, パーティション, nPartitions (ノード・パーティション), サーバ・コンプレックス
Redundant Array of Independent Disks (RAID) のレベル 1 (RAID-1) に基づいてディスク・ミラーリング処理を実行するソフトウェア。 メディアの劣化によるデータの損失だけでなく,コントローラやデバイスの故障で発生するデータの損失に対しても優れた耐性があるので,ディスク・デバイスのデータ可用性をきわめて高くすることができます。 そのため,ストレージ・サブシステムに故障が発生しても,システムの運用やアプリケーションの処理が中断することはありません。 ボリューム・シャドウイングを行うためには Volume Shadowing for OpenVMS が必要ですが,この製品は 2 つの方法で入手できます。1 つは,Integrity サーバ用の Enterprise Operating Environment (EOE) を購入するという方法です (EOE にコンポーネントとして含まれています)。もう 1 つは,Integrity サーバ用に別ライセンスを購入して入手するという方法です。
OpenVMS Cluster でこの用語を使用している場合は,クラスタ内で,弊社が指定したバージョンの異なる OpenVMS を複数個併用してもよい,と弊社が認定していることを意味しています。弊社では,そのクラスタ構成を使用している顧客から問題が報告されると,そのすべてに対応します。
次の項目も参照: 移行サポート
業界標準のエンタープライズ管理フレームワークとそのリソースの記述を提供するために必要な,OpenVMS I64 システム専用のオプション製品。 WBEM のフレームワークは構造化されていますが,その構造は拡張可能で,インターネットの各種標準を使用することができます。 また,管理アプリケーションの開発者は以前の仕事から得られた成果を利用して,リソースの情報や操作方法を公開することができます。 たとえば,特定のプラットフォームやアプリケーションを対象にしたコードが公開されていれば,それらのコードを WBEM で同じ目的に流用することができます。 WBEMCIM は PCSI キットで使用されている WBEM Services for OpenVMS のファイル名です。 CIM は Common Information Model の略で,この点が,Simple Network Maintenance Protocol (SNMP) をベースとするオリジナルの OpenVMS WBEM 製品と,現在の OpenVMS WBEM 製品で異なっています。