HP OpenVMS Systems Documentation |
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電子メールでは,ユーザがMB1を使用してディレクトリ・ウィンドウで 1つ以上のメッセージを選択してから,漢字端末エミュレータなどの別のウィンドウでMB2をクリックすると,選択したメッセージ全部がこの別のウィンドウにペーストされます。選択したメッセージはディレクトリ・ウィンドウでは反転表示されていますが,別のウィンドウにペーストされたテキストは反転表示になりません。
2.4.6.3 キーボード操作への応答
V1.2--3
OSF/Motifスタイル・ガイドへの適合性をさらに高めるために DECwindows Mailアプリケーションが拡張されたことで,キーボード操作に対するアプリケーションの応答の一部が変更されました。
V1.2
DECW$EXAMPLES ディレクトリに入っているカラー・カスタマイザのサンプル・プログラムを使用して DECwindows メールの色を調節する場合,色の変更に使用するDECwindowsメールの[カラー設定]ダイアログ・ボックスが,現在のカラー値を正しく反映しないことがありますが,これは正常な動作です。これらの値の変更には, DECwindows メール[カラー設定]ダイアログ・ボックスではなく,カラー・カスタマイザを使用してください。別の方法としては,カラー・カスタマイザを終了して, DECwindows メールを再起動します。
2.4.7 ノートパッド
この項は,ノートパッド・アプリケーションに関するリリース・ノートです。
2.4.7.1 ノートパッドとOSF/Motifリリース1.1.3ツールキットとのリンク
V1.2--3
ノートパッド・アプリケーションは, OSF/Motifリリース1.1.3ツールキットとリンクされています。 OSF/Motifリリース1.2.3 ツールキットとリンクするようには修正されていません。このため,次の制限があります。
この項は,ペイント・アプリケーションに関するリリース・ノートです。
2.4.8.1 個人のカラーマップ
カラー・イメージを表示および編集するためのカラーマップ・エントリがワークステーションに不足している場合は,個人のカラーマップが作成されます。この場合,ペイント・イメージの本来の色は保持されますが,ワークステーションの残りの色は変更されてしまいます。色を元の状態に戻すには,別のウィンドウをクリックして,入力フォーカスを別のウィンドウに移動してください。
2.4.8.2 特定のペイント操作の性能が遅い
GPX システムの場合,ブラシ・ストロークを描くなどの簡単な基本操作でも処理に時間がかかることがあります。この理由は,オブジェクトを描くときにピックスマップがピックスマップ・メモリにスワップされるからです。ペイントの処理に時間がかかる場合は,鉛筆ツールをクリックし,鉛筆でイメージ領域に点を描きます。こうすれば,最初に鉛筆をクリックした後の性能が向上します。
イメージ(特にカラー・イメージ)を編集するとき, [オプション]メニューから[絵のサイズ...]項目を選択することによって,イメージ領域のサイズを変更することができます。サイズを小さくすると,イメージ領域に必要なピックスマップ・メモリ量が減ります。
2.4.9 セッション・マネージャ
この項は,セッション・マネージャ・アプリケーションに関するリリース・ノートです。
2.4.9.1 [ユーザの構成] への,予約文字を含むノード名の指定
V1.2
X サーバにアクセスできるユーザのリストを [ユーザの構成] ダイアログ・ボックスに指定するとき,ノード名に次のいずれかの文字が入っている場合は,引用符で囲んでください。
セッション・マネージャは,ノード名が二重引用符で始まらない場合,必要であればノード名に自動的に引用符を付加します。ノード名が二重引用符で始まっている場合,セッション・マネージャは,ユーザが既にそのノード名に引用符を付けているものと見なして変更を行いません。
引用符に囲まれた文字列の中の二重引用符は, 2つの二重引用符("")に置き換えてください。たとえば, DEC:.zko."my node"という文字列は次のように変更します。
("DEC:.zko.""my node""").
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2.4.9.2 セッション・マネージャでのカラー・カスタマイザの使用
V1.2
DECW$EXAMPLESディレクトリに入っているカラー・カスタマイザのサンプル・プログラムを使用して,セッション・マネージャの色を調節する場合,色の変更に使用するセッション・マネージャの[色設定]ダイアログ・ボックスが,現在のカラー値を正しく反映しないことがありますが,これは正常な動作です。これらの値の変更には,セッション・マネージャ [色設定] ダイアログ・ボックスではなく,カラー・カスタマイザを使用してください。別の方法としては,カラー・カスタマイザを終了してセッション・マネージャを再起動します。
2.4.9.3 省略時に生成される独立プロセスがあるために他のアプリケーションが開けないことがある
ファイルビューおよびセッション・マネージャによって生成されるアプリケーションは独立プロセスとなります。
これは, SYS$MANAGER:SYLOGIN.COM および SYS$LOGIN:LOGIN.COM コマンド・プロシージャがアプリケーション起動時に実行されることと密接な関係があります。これらのコマンド・プロシージャで実行される (SYS$INPUT から読み込む) コマンドは,ファイルビューあるいはセッション・マネージャがアプリケーション起動に使用するデータを読み込んでしまいます。これによってアプリケーションの起動が妨げられます。 INQUIRE,READ/PROMPT,SET TERMINAL/INQUIRE などがこのようなコマンドの例です。
2.4.9.4 プライベート・ロゴを使用する際の入力フォーカスの変更
DECwindows Motif にログインし,プライベート・ロゴ・コマンド・ファイルを使用する場合,プライベート・ロゴを起動するときに入力フォーカスが [ユーザ名]フィールドに戻ってしまうことがあります。
2.4.9.5 セッション・マネージャ・プロセスの停止
セッション・マネージャ・プロセスを突然停止すると,以下のように,特権を持っていないワークステーション・ユーザが深刻な状況になることがあります。
この問題を解決するためには, STOP/NOEXIT コマンドを使用してプロセスを停止します。あるいは,セッション・マネージャ・プロセスを停止し,システム・アカウントから (あるいはシステム管理者特権を持つアカウントから) 次のコマンドで DECwindows を再起動してください
$ @SYS$MANAGER:DECW$STARTUP RESTART |
この項は, DECwindows Motif ウィンドウ・マネージャに関するリリース・ノートです。
2.4.10.1 Motif Window Manager における ACL のサポート
V1.6
以前の Motif Window Manager は,ACL に従った動作をしていませんでした。この問題は V1.6 で修正されています。
2.4.10.2 マルチヘッド・システムで画面にヘルプ・テキストが表示されない問題
V1.3
従来の DECwindows Desktop でスクリーン 0 以外のスクリーンで (右クリックによって) ヘルプを起動すると,ブックリーダ・ウィンドウが表示されますが,内容は何も表示されません。
マルチヘッド構成で右クリックによってヘルプを表示するには,スクリーン 0 から要求を行ってください。
2.4.10.3 Alt + Space キーでウィンドウ・メニューが表示されない
多くの Motif 実装では,Alt+space キーの組み合わせにより,ウィンドウ・マネージャがウィンドウ・メニューを表示します。しかし, DECwindows Motif では, Alt+space キーの組み合わせは Compose Character キー機能にマッピングされています。これにより,Compose Character キーを備えていないキーボードでも,その機能を使用できます。
Alt+space キーの組み合わせでウィンドウ・メニューを表示するように変更するには,ご使用のデスクトップ環境に合わせて以下の手順に従ってください。
New Desktop システムの場合:
Alt<Key>space icon|window f.post_wmenu |
従来の DECwindows Desktop システムの場合:
Alt<Key>space icon|window f.post_wmenu |
2.4.10.4 DECwindows Motif ウィンドウ・マネージャでのカラー・カスタマイザの使用
V1.2
DECW$EXAMPLESディレクトリで提供されているカラー・カスタマイザを使用して Motif ウィンドウ・マネージャの色を調節する場合,色の変更に使用するMotif ウィンドウ・マネージャの [カラー設定] ダイアログ・ボックスが,現在のカラー値を正しく反映しないことがありますが,これは正常な動作です。これらの値を変更するには, Motif ウィンドウ・マネージャの[カラー設定]ダイアログ・ボックスではなく,カラー・カスタマイザを使用してください。別の方法としては,カラー・カスタマイザを終了して, Motif ウィンドウ・マネージャを再起動する方法があります。カラー・カスタマイザについての詳細は,
『HP DECwindows Motif for OpenVMS Alpha New Features』 を参照してください。
2.4.10.5 ウィンドウ・マネージャの構成ファイルを使用した,ファンクション・キーのバインディングの変更
構成ファイル DECW$MWM_RC.DAT では,ウィンドウ・マネージャでのファンクション・キーの使用方法を定義します。アクセラレータの多くは, Alt キー (または Compose Characterキー) とファンクション・キーの組み合わせを使用します (たとえば,Alt+F7)。
アプリケーションがこれらのキーを使用する必要がある場合は,行頭に感嘆符(!)を付けてコメントにするか,新しいキーボード・バインディングを作成します。続いて,Mwm リソース・ファイルの Mwm*keyBindings:DefaultKeyBindingsを新しいバインディングを指すように変更します。
Motif バインディングでは,漢字端末エミュレータでの Compose Character シーケンスを妨げないよう,ウィンドウ・メニューの表示に Alt+Space キーあるいは Compose + Space キーを使用することができないようにしています。ウィンドウ・メニューは Shift+Escape (F11) キーで表示してください。
Alt+Space を再度有効にするには, [ルートメニュー:設定] ダイアログ・ボックスの適切なオプションを選択し,現在の設定を適用します。あるいは,構成ファイル DECW$MWM_RC.DAT の Alt+Space の省略時のボタン対応のコメントを削除するようにします。
2.4.10.6 ウィンドウ・マネージャの再起動
ファイル SYS$MANAGER:DECW$MWM.COM は,ウィンドウ・マネージャを再起動する方法を指定するために使用します。省略時の設定では,必ずすべての画面で再起動されます。ただし,ウィンドウ・マネージャをセッション・マネージャから起動していない場合,ウィンドウ・マネージャは最初にすべての使用可能な画面で起動されていない可能性があります。このファイルを変更してユーザのシステムでウィンドウを再起動する方法を変更することができます。
2.4.10.7 モノクロ・モニタの色に関連するリソースのカスタマイズ
Motif ウィンドウ・マネージャは,オプションのダイアログ・ボックスのモノクロ・モニタの色に関連するリソースを完全にカスタマイズすることはできません。色を変えるには, DECW$MWM_BW.DAT リソース・ファイルを直接編集してピックスマップ・リソースを変更する必要があります。たとえば,有効なウィンドウのタイトルの背景色を変更する場合は, Mwm*activeBackgroundPixmapリソースを変更しなければなりません。値としては,25_foreground,50_foreground,75_foreground,unspecified pixmap などがあります。
また,省略時の設定では,タイトル・テキストの背景色は白になっています。タイトル・テキスト以外と同じ色を使用する場合は,
Mwm*cleanTextリソースをFALSEに設定します。
2.4.10.8 マルチヘッド・システムでの色のカスタマイズ
異なるモニタ・タイプ (カラー,モノクロ,グレースケール) を持つマルチヘッド・システムを使用している場合は,メイン・モニタ (screen 0) のタイプと一致するモニタでのみ,オプションのダイアログ・ボックスから色をカスタマイズすることができます。他のモニタをカスタマイズするには,そのモニタ・タイプでシステムにログインするか,リソース・ファイルを直接編集しなければなりません。
2.4.10.9 アイコン・ボックスの画面外への移動
アイコン・ボックスを画面の端に移動し,キーボードからサイズ変更を行うと,画面から消えてしまうことがあります。アイコン・ボックスを探すには,そのウィンドウが見つかるまで Alt+Tab を押し,続いて Shift Escape (F11)キーを押してそのウィンドウのウィンドウ・メニューを表示させます。それから,ウィンドウを画面上に移動します。
2.4.10.10 マルチライン・アイコン・タイトルのセンタリングのずれ
ウィンドウ・マネージャは,マルチライン・アイコン・タイトルの各行をセンタリングしません。
2.5 ツールとユーティリティ
この節は, DECwindows Motif に移植された X Window System ユーティリティに関するリリース・ノートです。
2.5.1 X 権限ユーティリティ (xauth)
この項は,X 権限ユーティリティ (xauth) に関するリリース・ノートです。
2.5.1.1 論理名でのファイル・ロックの非サポート
V1.3
論理名を使用してファイルが指定された場合, X 権限ユーティリティ (xauth) はファイル・ロックをサポートしません。 xauth は OpenVMS の論理名を解釈しないため,論理名で指定されたディレクトリではなく,現在の省略時のディレクトリにロック・ファイルを作成します。
たとえば,次の xauth コマンドは,ロック・ファイルを論理名 XAUTH_FILE で指定された USER ディレクトリに作成するのではなく,現在の省略時のディレクトリに作成します。
$ DEFINE XAUTH_FILE DISK:[USER]FILE.DECW$XAUTH $ XAUTH -f XAUTH_FILE |
xauth で論理名を使用するには,xauth を起動する前に,次のように各論理名を変換します。
$ XAUTH_FILE = F$TRNLNM ("XAUTH_FILE")
$ XAUTH -f 'XAUTH_FILE'
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この制限は,xauth で論理名を使用する場合にだけ該当するもので, SET DISPLAY/XAUTHORITY_FILE コマンドで論理名を使用する場合には適用されません。
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