HP OpenVMS Systems Documentation |
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PROCESSES クラス・レコードは,システム内のすべてのプロセスを示すデータです。PROCESSES クラス・レコードのレコード・タイプは 0 であり,サイズは監視対象プロセス数によって異なります。バイト単位によるサイズは,レコードに格納されるクラス・ヘッダ,クラス接頭辞,データ・ブロックのサイズを次の式で加算して求めます。
13 + 8 + (67 * MNR_CMP$L_ELTCT の値) OpenVMS Alpha Version 7.3-2
16 + 8 + (72 * MNR_CMP$L_ELTCT の値) OpenVMS Alpha Version 8.2
および I64 Version 8.2-1
16 + 8 + (96 * MNR_CMP$L_ELTCT の値) OpenVMS Alpha および I64
Version 8.3
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図 H-23 に, Alpha システムと I64 システムでの PROCESSES クラス・レコードの形式を示します。
図 H-23 PROCESSES クラス・レコードの形式 - Alpha および I64
図 H-24 に, VAX システムでの PROCESSES クラス・レコードの形式を示します。
図 H-24 PROCESSES クラス・レコードの形式 - VAX のみ
次の表にPROCESSES クラス・レコードのデータ・ブロック・フィールドの説明を示します。
| フィールド | シンボリック・オフセット | 内容 |
|---|---|---|
| Internal Process ID | MNR_PRO$L_IPID | 内部プロセス ID (ロングワード,I) |
| UIC | MNR_PRO$L_UIC | ユーザ識別コード。 Group は上位ワード,Member は下位ワード。(ロングワード,I) |
| State | MNR_PRO$W_STATE | 現在のスケジューリング状態コード (ワード,I) |
| Priority | MNR_PRO$B_PRI | 現在のソフトウェア優先順位 (31 の補数)(バイト,I) |
| Name | MNR_PRO$T_LNAME | プロセス名 (指定された長さの ASCII 文字列)(16 バイト,I) |
| Global Page Count | MNR_PRO$L_GPGCNT | 現在のグローバル・ページ数 (ロングワード,L) |
| Process Page Count | MNR_PRO$L_PPGCNT | 現在のプロセス・ページ数 (ロングワード,L) |
| Status Flags | MNR_PRO$L_STS | ソフトウェア・プロセス状態フラグ。PCB$V_RES ビットがクリアされている場合は,スワップ・アウトされたことを示す。 (ロングワード,I) |
| Direct I/Os | MNR_PRO$L_DIOCNT | 直接入出力数。スワップ・アウトされている場合は 0。 (ロングワード,C) |
| Page Faults | MNR_PRO$L_PAGEFLTS | ページ・フォルト数。スワップ・アウトされている場合は 0。 (ロングワード,C) |
| CPU Time | MNR_PRO$L_CPUTIM | 10 ミリ秒ティック単位による累積 CPU 時間。スワップ・アウトされている場合は 0。(ロングワード,C) |
| Buffered I/Os | MNR_PRO$L_BIOCNT | バッファード入出力数。スワップ・アウトされている場合は 0。 (ロングワード,C) |
| Extended Process ID | MNR_PRO$L_EPID | 拡張プロセス ID (ロングワード,I) |
| Event Flg Weight Mask | MNR_PRO$L_EFWM | イベント・フラグ待ちマスク。MWAIT に使用。(ロングワード,I) |
| RBS Transitions | MNR_PRO$L_RBSTRAN | 実バランス・スロット遷移(ロングワード,C) |
| Kernel mode time | MNR_PRO$L_KERNEL_COUNTER | 累積カーネル・モード時間 (10 ms 単位) |
| Executive mode time | MNR_PRO$L_EXECUTIVE_COUNTER | 累積エグゼクティブ・モード時間 (10 ms 単位) |
| Supervisor mode time | MNR_PRO$L_SUPERVISOR_COUNTER | 累積スーパバイザ・モード時間 (10 ms 単位) |
| User mode time | MNR_PRO$L_USER_COUNTER | 累積ユーザ・モード時間 (10 ms 単位) |
| 予約 | MNR_PRO$L_RESERVED1 | 弊社で内部的に使用するために予約 |
| 予約 | MNR_PRO$L_RESERVED2 | 弊社で内部的に使用するために予約 |
RLOCK クラス・レコードは,ノードにおける動的なロック再マスタリングを監視する際に便利なデータです。 RLOCK クラス・レコードのレコード・タイプは 27,サイズは 44 バイトです。
図 H-25 に RLOCK クラス・レコードの形式を示します。
図 H-25 RLOCK クラス・レコードの形式
次の表に RLOCK クラス・レコードのデータ・ブロック・フィールドの説明を示します。
| フィールド | シンボリック・オフセット | 内容 |
|---|---|---|
| Lock Tree Outbound | MNR_RLO$L_RM_UNLOAD | このノードから移動されたロック・ツリーの数 |
| Lock Tree-Higher Activity | MNR_RLO$L_RM_MORE_ACT | クラスタ内の別のノード上のロック処理が高いために移動されたツリーの数 |
| Lock Tree-Higher LCKDIRWT | MNR_RLO$L_RM_BETTER | システム・パラメータ LCKDIRWT の値が高いノードに移動されたツリーの数 |
| Sole Interest | MNR_RLO$L_RM_SINGLE | 移動先のノードがツリーに残っているロックの唯一のノードであるために,そのノードに移動されたツリー数 |
| Remaster Msg Sent | MNR_RLO$L_RM_MSG_SENT | このノードから送信された再マスタリング・メッセージの数 |
| Lock Tree Inbound | MNR_RLO$L_RM_ACQUIRE | このノードに移動されたツリーの数 |
| Remaster Msg Received | MNR_RLO$L_RM_MSG_RCV | このノードで受信された再マスタリング・メッセージの数 |
RMS クラス・レコードは,指定のファイルに対するレコード管理サービスを示すデータです。RMS クラス・レコードのレコード・タイプは 20 です。レコード・サイズは,レコードに格納されるクラス・ヘッダ,クラス接頭辞,データ・ブロックのサイズを,次の式で加算して求めます。
16 + 8 + (276 * MNR_CMP$L_ELTCT) |
図 H-26 RMS クラス・レコードの形式
次の表にRMS クラス・レコードのデータ・ブロック・フィールドの説明をに示します。
| フィールド | シンボリック・オフセット | 内容 |
|---|---|---|
| File Number (Num) | MNR_RMS$B_FILNUM
MNR_RMS$B_FILNUM (VAX) |
ファイルの通し番号 (バイト,I) |
| File Organization | MNR_RMS$L_ORG | ファイルの編成 (ロングワード,I) |
| Reserved | MNR_RMS$L_RESERVED1 | 予約されている (ロングワード) |
| Sequential GETs | MNR_RMS$L_SEQGETS | ファイルに対する順次 $GET の数 (ロングワード,C) |
SCS クラス・レコードは,システム内のすべての SCS (システム通信サービス) について,ノード別に SCS 動作を示すデータです。 SCS クラス・レコードのレコード・タイプは 15 であり,サイズは監視対象ノード数によって異なります。バイト単位によるサイズは,レコードに格納されるクラス・ヘッダ,クラス接頭辞,データ・ブロックのサイズを次の式で加算して求めます。
16 + 8 + (56 * MNR_CMP$L_ELTCT の値) |
図 H-27 SCS クラス・レコードの形式
次の表にSCS クラス・レコードのデータ・ブロック・フィールドの説明を示します。
| フィールド | シンボリック・オフセット | 内容 |
|---|---|---|
| Node Name | MNR_SCS$T_NODENAME | リモート・クラスタ・ノードの名前 (指定された長さの ASCII 文字列) (8 バイト,I) |
| Datagrams Sent | MNR_SCS$L_DGSENT | リモート・ノードに送信したデータグラムの数 (ロングワード,C) |
| Datagrams Received | MNR_SCS$L_DGRCVD | リモート・ノードから受信したデータグラムの数 (ロングワード,C) |
| Datagrams Discarded | MNR_SCS$L_DGDISCARD | CI ポート・ドライバが破棄したデータグラムの数 (ロングワード,C) |
| Sequenced Messages Sent | MNR_SCS$L_MSGSENT | リモート・ノードに送信したシーケンス・メッセージの数 (ロングワード,C) |
| Seqenced Messages Received | MNR_SCS$L_MSGRCVD | リモート・ノードから受信したシーケンス・メッセージの数 (ロングワード,C) |
| Block Transfer Send-data commands | MNR_SCS$L_SNDATS | リモート・ノードを送信先としてローカル・ノードで指定されたブロック転送データ送信の回数 (ロングワード,C) |
| Kilobytes Sent
by Send-data commands |
MNR_SCS$L_KBYTSENT | データ送信の結果送信した KB 数 (ロングワード,C) |
| Block Transfer
Request-data commands |
MNR_SCS$L_REQDATS | リモート・ノードを要求先としてローカル・ノードで指定されたブロック転送データ要求の回数 (ロングワード,C) |
| Kilobytes Received
by Request-data commands |
MNR_SCS$L_KBYTREQD | データ要求の結果受信した KB 数 (ロングワード,C) |
| Block Transfer
Kilobytes Mapped |
MNR_SCS$L_KBYTMAPD | ブロック転送にマップされた KB 数 (ロングワード,C) |
| Connections Queued For
Send Credit |
MNR_SCS$L_QCRCNT | 送信クレジットのキューに接続が登録された回数 (ロングワード,C) |
| Connections Queued For
Buffer Descriptor |
MNR_SCS$L_QBDTCNT | バッファ記述子のキューに接続が登録された回数 (ロングワード,C) |
STATES クラス・レコードは,各スケジューラ状態にあるプロセスの数を示すデータです。STATES クラス・レコードのレコード・タイプは 1,サイズは 72 バイトです。
図 H-28 STATES クラス・レコードの形式
次の表にSTATES クラス・レコードのデータ・ブロック・フィールドの説明を示します。
| フィールド | シンボリック・オフセット | 内容 |
|---|---|---|
| Collided
Page Wait |
MNR_STA$L_COLPG | 競合ページ待ち状態にあるプロセスの数 (ロングワード,L) |
| Misc
Resource Wait |
MNR_STA$L_MWAIT | その他の資源待ち状態にあるプロセスの数 (ロングワード,L) |
| Common Event
Flag Wait |
MNR_STA$L_CEF | 共通イベント・フラグ待ち状態にあるプロセスの数 (ロングワード,L) |
| Page Fault
Wait |
MNR_STA$L_PFW | ページ・フォルト待ち状態にあるプロセスの数 (ロングワード,L) |
| Local Event Flag,
Inswapped |
MNR_STA$L_LEF | ローカル・イベント・フラグ待ち状態にある,スワップ・インされたプロセスの数 (ロングワード,L) |
| Local Event Flag,
Outswapped |
MNR_STA$L_LEFO | ローカル・イベント・フラグ待ち状態にある,スワップ・アウトされたプロセスの数 (ロングワード,L) |
| Hibernate
Inswapped |
MNR_STA$L_HIB | ハイバネート待ち状態にある,スワップ・インされたプロセスの数 (ロングワード,L) |
| Hibernate
Outswapped |
MNR_STA$L_HIBO | ハイバネート待ち状態にある,スワップ・アウトされたプロセスの数 (ロングワード,L) |
| Suspended
Inswapped |
MNR_STA$L_SUSP | 中断待ち状態にある,スワップ・インされたプロセスの数 (ロングワード,L) |
| Suspended
Outswapped |
MNR_STA$L_SUSPO | 中断待ち状態にある,スワップ・アウトされたプロセスの数 (ロングワード,L) |
| Free Page
Wait |
MNR_STA$L_FPG | 解放待ち状態にあるプロセスの数 (ロングワード,L) |
| Compute State
Inswapped |
MNR_STA$L_COM | 演算状態にある,スワップ・インされたプロセスの数 (ロングワード,L) |
| Compute State
Outswapped |
MNR_STA$L_COMO | 演算状態にある,スワップ・アウトされたプロセスの数 (ロングワード,L) |
| Current | MNR_STA$L_CUR | 現在のプロセスの数 (ロングワード,L) |
SYSTEM クラス・レコードは,システムの主要構成要素である CPU,メモリ,入出力機構の全体的動作を示すデータです。 SYSTEM クラス・レコードのレコード・タイプは 17,サイズは 52 バイトです。 SYSTEM クラスを記録すると,明示的に指定していない場合でも,PROCESSES,STATES,MODES の各クラスもともに記録されます。
図 H-29 SYSTEM クラス・レコードの形式
次の表にSYSTEM クラス・レコードのデータ・ブロック・フィールドの説明を示します。
| フィールド | シンボリック・オフセット | 内容 |
|---|---|---|
| CPU Busy | MNR_SYS$L_BUSY | システムをブートしてからすべての CPU モードで使用した 10 ミリ秒単位によるクロック・ティック数 (ロングワード,C) |
| Other States | MNR_SYS$L_OTHSTAT | LEF,LEFO,HIB,HIBO,COM,COMO,PFW,MWAIT 以外の状態にあるプロセスの数 (ロングワード,L) |
| Process Count | MNR_SYS$L_PROCS | システム内のプロセスの数 (ロングワード,L) |
| Page Faults | MNR_SYS$L_FAULTS | すべてのワーキング・セットのページ・フォルト数 (ロングワード,C) |
| Read I/Os | MNR_SYS$L_PREADIO | ディスク・ページ・フォルトの結果行われた読み込み動作の数 (ロングワード,C) |
| Free Page Count | MNR_SYS$L_FREECNT | 現在空きページリストにあるページ数 (ロングワード,L) |
| Modified Page Count | MNR_SYS$L_MFYCNT | 現在変更済みページ・リストにあるページ数 (ロングワード,L) |
| Direct I/Os | MNR_SYS$L_DIRIO | 直接入出力動作の数 (ロングワード,C) |
| Buffered I/Os | MNR_SYS$L_BUFIO | バッファード入出力動作の数 (ロングワード,C) |
TIMER クラス・レコードは,OpenVMS エグゼクティブがタイマ・キュー・エントリ (TQE) を監視する際に便利なデータです。 TIMER クラス・レコードのレコード・タイプは 26,サイズは 32 バイトです。
図 H-30 に TIMER クラス・レコードの形式を示します。
図 H-30 TIMER クラス・レコードの形式
次の表に TIMER クラス・レコード・フィールドの説明を示します。
| フィールド | シンボリック・オフセット | 内容 |
|---|---|---|
| Total TQEs | MNR_TMR$L_TQE_TOTAL | 1 秒間に処理された全 TQE の数 |
| SYSUB TQEs | MNR_TMR$L_TQE_SYSUB | 1 秒間に処理された SYSUB TQE の数 |
| Timer TQEs | MNR_TMR$L_TQE_TIMER | 1 秒間にユーザから発行されたタイマ要求の数 |
| Wakeup TQEs | MNR_TMR$L_TQE_WAKEUP | 1 秒間にユーザから発行されたウェイクアップ・タイマ要求の数 |
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