HP OpenVMS Systems Documentation |
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現ノード上で,大容量記憶制御プロトコル (MSCP) サーバによって制御されている装置に関する情報を表示します。/SERVED 修飾子は必須です。
SHOW DEVICES/SERVED
SHOW DEVICES/SERVED コマンドは, MSCP サーバとそれがサービスする装置についての情報を表示します。この情報は,主にシステム管理者が使用します。テープ・サーバがロードされていない場合にユーザが SHOW DEVICE/SERVED コマンドを実行すると,次のメッセージが表示されます。
%SHOW-E-TMSCPNOTLD, TMSCP-Server code not loaded
/ALL
この修飾子は,次に示されているすべての修飾子 ( ただし /OUTPUT 修飾子を除く ) によって表示される情報を表示します。/COUNT
終了した転送操作の数を,転送のサイズによって並べ換えて表示します。また,MSCP サーバが開始してから実行された MSCP 操作の回数を表示します。/EXACT
/PAGE=SAVE および /SEARCH 修飾子とともに使用し,大文字と小文字を区別した文字列検索を指定します。この場合,検索文字列は二重引用符で囲まなければなりません。/SEARCH 修飾子を指定せずに /EXACT 修飾子を指定した場合, "Find キー" (E1)を押すと文字列検索が有効になります。
/HIGHLIGHT[=キーワード]
/PAGE=SAVE および /SEARCH 修飾子とともに使用し,一致した検索文字列の強調表示方法を指定します。一致した検索文字列があった場合は,行全体が強調されます。キーワードには,BOLD, BLINK, REVERSE, および UNDERLINE を指定できます。省略時の設定は BOLD です。/HOST
MSCP に制御されているオンライン状態の装置を持つ,プロセッサ名を表示します。 SYSGEN(System Generation ユーティリティ ) の MSCP/HOST コマンドは, OpenVMS Cluster 内で一度に MSCP サーバに対して接続できるホスト数を決定します。/OUTPUT=[ファイル指定]
ターミナルへの出力を,指定したファイルに出力します。ファイルを指定しなかった場合や,この修飾子を使用しなかった場合には, SYS$OUTPUT に出力されます。/PAGE[=キーワード]
/NOPAGE (省略時の設定)
画面上への装置情報の表示を制御します。次のキーワードを指定できます。
CLEAR_SCREEN ページモードで表示(毎回画面を消去する) SCROLL スクロールモードで表示(毎回画面を消去しない) SAVE[= n] n ページ分の履歴を保持する(前ページに戻ること等が可能)
/PAGE=SAVE 修飾子を指定すると最大 5 画面(最大 255 カラムまで)分の履歴を保存できます。ページャ内では以下のキーを使って画面の移動などができます。
キー・シーケンス 説明 Up arrow key, Ctrl/B 1行スクロールアップ Down arrow key 1行スクロールダウン Left arrow key 1カラム左シフト Right arrow key 1カラム右シフト Find (E1) 文字列検索を起動 Insert Here (E2) 半画面右シフト Remove (E3) 半画面左シフト Select (E4) 80/132 カラム切替え Prev Screen (E5) 前ページに移動 Next Screen (E6), Return, Enter, Space 次ページに移動 F10, Ctrl/Z 終了(ユーティリティによっては異なる) Help (F15) ヘルプ・テキストを表示 Do (F16) 最新(現在)画面と(履歴内で)最古画面の切り替え Ctrl/W 再表示
/PAGE 修飾子は /OUTPUT 修飾子とは同時に使用できません。
/RESOURCE
MSCP サーバの制御する装置への入出力要求を処理するときに, MSCP サーバが使用できるリソースに関する情報を表示します。MSCP サーバを開始するために SYSGEN の MSCP コマンドで MSCP_BUFFER, MSCP_CREDITS,MSCP_LOAD,MSCP_SERVE_ALL などのシステム・パラメータを使用することで,これらのリソースを使用できるようになります。
詳細については,『OpenVMS Cluster システム』あるいは SYSGEN のオンライン・ヘルプを参照してください。
/SEARCH="検索文字列"
/PAGE=SAVE 修飾子とともに使用し,表示される情報内で検索したい文字列を指定します。文字列にスペース文字等を入れたい場合は,検索文字列は二重引用符で囲まなければなりません。情報が表示されている時に Find(E1) キーを押すと,検索文字列を動的に変更することができます。この場合は,引用符は必要ありません。
| #1 |
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$ SHOW DEVICES/SERVED
MSCP-Served Devices on BIAK 28-MAY-2001 13:48:01.32
Queue Requests
Device: Status Total Size Current Max Hosts
11$DUA8 Online 2376153 0 2 6
11$DUA9 Avail 2376153 0 0 0
11$DUA10 Online 2376153 0 2 8
11$DUA11 Online 2376153 0 2 7
11$DUA13 Online 2376153 0 2 7
11$DUA14 Avail 2376153 0 0 0
11$DUA16 Avail 2376153 0 0 0
11$DUA17 Avail 2376153 0 0 0
11$DUA18 Online 2376153 0 1 4
11$DUA19 Online 2376153 0 4 7
11$DUA20 Online 2376153 0 1 7
11$DUA21 Online 2376153 0 17 12
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SHOW DEVICES/SERVED コマンドの出力例を示しています。第 1 カラムは MSCP サーバの管理する装置を,第 2 カラムはその装置の状態を,第 3 カラムはその装置の総サイズをブロック単位で示しています。
第 4 カラム (Queue Requests) はその装置に対する,現在の待ち I/O 要求数,および現在までの待ち I/O 要求数の最大値です。最後のカラムは,その装置がオンライン状態となっているノードの数です。
| #2 |
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$ SHOW DEVICES/SERVED/COUNT
MSCP-Served Devices on BIAK 28-MAY-2001 13:49:52.41
.
.
.
Request Count:
0-7: 951154 32-39: 2168 88-103: 1618
8-15: 197224 40-55: 2543 104-127: 189
16-23: 137707 56-71: 8343
24-31: 982 72-87: 141
Operations Count:
ABORT 0 ERASE 22772 READ 1042206
ACCESS 0 FLUSH 0 REPLACE 0
AVAILABLE 611 GET COM STS 0 SET CTL CHR 176
CMP CTL DAT 0 GET UNT STS 4026024 SET UNT CHR 3630
CMP HST DAT 0 ONLINE 427 WRITE 259953
Total 5355799
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SHOW DEVICES/SERVED/COUNT コマンドの出力例を示しています。コロン (:) の左側にあるハイフン (-) で区切られた数字は I/O 要求のページ数です。コロンの右側にあるのは,MSCP サーバの処理した要求数です。
次の Operations Count というラベルの付いた表示は, MSCP サーバが処理した MSCP 操作の回数です。この例では, set-controller-characteristics (SET CTL CHR) 操作を 176 回実行し, set-unit-characteristics (SET UNT CHR) 操作を 3630 回実行しています。
| #3 |
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$ SHOW DEVICES/SERVED/RESOURCE
MSCP-Served Devices on BIAK 28-MAY-2001 13:51:32.01
.
.
.
Resources: Total Free In Use
Buffer Area: 400 400 0
I/O Packets: 0 0
Current Maximum
Buffer Wait: 0 0
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SHOW DEVICES/SERVED/RESOURCE コマンドの出力例を示しています。 Total カラムは,バッファ領域のサイズ ( ページ数 ) と MSCP サーバが使用するために確保されている I/O 要求パケット数の総数を示します。 Free カラムは,バッファ領域の空きサイズ ( ページ数 ) と I/O 要求パケット数の空き数を示しています。
In Use カラムは,バッファ領域内で使用中のページ数を示しています。
Buffer Wait というラベルのついた行は,バッファ領域の確保待ちをしている I/O 要求数と,その数の今までの最大値です。
| #4 |
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$ SHOW DEVICES/SERVED/HOST
MSCP-Served Devices on BIAK 28-NOV-2001 13:54:41.99
.
.
.
Queue Requests
Host: Time of Connection Current Max Devices
IPL31 25-MAY-2001 21:44:06.44 0 1 0
DELAND 25-MAY-2001 21:44:09.98 0 1 0
HEAVEN 25-MAY-2001 22:03:15.67 0 7 10
VIVA 26-MAY-2001 09:44:11.96 0 1 0
.
.
.
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SHOW DEVICES/SERVED/HOST コマンドの出力例を示しています。第 1 カラムは,MSCP サーバに接続したクラス・ドライバ持つホスト名,次のカラムはその接続時刻を示しています。
Queue Requests カラムは,装置で現在実行中している I/O 要求の値,一度に処理した I/O 要求の最大値,およびそのホストでオン・ライン状態にある装置の数です。
| #5 |
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$ SHOW DEVICES/SERVED
MSCP-Served Devices on HEN 3-DEC-2001 09:09:08.49
Queue Requests
Device: Status Total Size Current Max Hosts
254$DJB1 Avail 0 0 0 0
254$DUA2 Online 1216665 0 0 1
254$DUA4006 Avail 0 0 0 0
TMSCP-Served Devices on HEN 3-DEC-2001 09:09:08.74
Queue Requests
Device: Status Position Current Max Hosts
90$MUA7 Avail 0 0 0 0
90$MUA8 Avail 0 0 0 0
90$MUA50 Online 3804 0 0 0
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これは MSCP サーバと TMSCP サーバ装置の両方を接続しているノードからの SHOW DEVICES/SERVED コマンドの出力例を示しています。 MSCP サーバディスク装置の第 3 カラムは,ディスク装置のサイズを示しています。 TMSCP サーバの同じカラムには各テープの位置を示してします。
DECwindows アプリケーションからの出力が表示されるノードを表示します。
SHOW DISPLAY [表示デバイス]
表示デバイス
SET DISPLAY コマンドで指定した装置を指定します。同一セッションで,出力先を複数の装置に設定している場合は,それらの装置を指す論理名を指定できます。 SHOW DISPLAY コマンドを使用する際,この論理名をパラメータに指定できます。このパラメータを省略すると,論理名 DECW$DISPLAY が使用されます。
DECwindows では,ネットワーク経由でアプリケーションを実行することができます。 SET DISPLAY コマンドは,ネットワーク経由でクライアント・アプリケーションの出力を,別のワークステーション (X ディスプレイ・サーバ) に表示します。たとえば,SET DISPLAY コマンドを使用して,次の操作が可能です。
- ローカル・クライアント・アプリケーションからの出力を,リモートのワークステーションに表示する。
- リモート・クライアント・アプリケーションの出力をローカル・ワークステーションに表示する。アプリケーションは別のプロセッサで動作しているが,ローカルに動作する他のアプリケーションと同じように見える。
リモート・プロセッサでアプリケーションを実行しそれをローカルに表示できると,タスクに応じて適切なコンピュータを使用できるようになります。省略時の設定では,ローカルのワークステーションで動作するアプリケーションは,ローカルのワークステーションに表示されます。
アプリケーションの出力を他のワークステーションへ表示するには, SET DISPLAY コマンドを使用します。SHOW DISPLAY コマンドを使用すると,これらのアプリケーションの出力がどこに表示されるかがわかります。
以下に,SHOW DISPLAY コマンドの出力例を示します。
Device: WSA2: [super] Node: 0 Transport: LOCAL Server: 0 Screen: 0
各項目についての説明は,次のとおりです。
- Device は,ユーザのワークステーション装置です。SET DISPLAY/CREATE コマンドを使用するたびに,新しい WSAn 装置が作成されます。
- Node は,アプリケーションの出力が表示されるネットワーク・システムです。ローカル・ノードでアプリケーションを実行し表示している場合, Node は 0 になります。これは,ローカル・ノードの標準簡略表記です。
- Transport は,アプリケーション (クライアント) とサーバ間で情報をやりとりする,メカニズム (DECnet または LOCAL など) のことです。サーバは,ユーザからの入力をアプリケーションへ送り,アプリケーションからの出力をディスプレイへ送ります。
- Server は 0 です。
- Screen は 0 です。
DECwindows ワークステーションでは,セッション・マネージャが, DECwindows プロセス (DECterm など ) が使用する省略時のワークステーション装置を作成します。 SET HOST コマンドを使用してリモート・ノードに接続する場合は,そのプロセスに対してワークステーション装置は作成されず, DECW$DISPLAY は定義されません。SET DISPLAY/CREATE コマンドを使用して,具体的に新しい表示デバイスを作成しなければなりません。
DECW$DISPLAY の定義が存在しない場合に SHOW DISPLAY コマンドを入力すると,エラーになります。
次の節で説明するように,SHOW DISPLAY で修飾子を使用して,表示デバイスに関するプロパティを表示したり,許可に関する情報を抽出したりすることができます。
名前付きプロパティの値は,セッション・マネージャのネットワーク・アドレスなど,表示デバイスに関する構成情報を格納します。 /ALL および /SYMBOLS の 2 つの修飾子を使用すると,表示デバイスに関する名前付きプロパティをすべて表示し,それらのプロパティを使用してグローバル・シンボルを定義することができます。
詳細は,SET DISPLAY コマンドの説明を参照してください。
表示デバイスが,マジック・クッキーまたは Kerberos アクセス制御を使用するワークステーションに接続されている場合は, /EXTRACT 修飾子を使用して,現在の X 許可ファイルから表示デバイスに関する許可情報を取得することができます。
詳細については,SET DISPLAY コマンドの説明を参照してください。
/ALL (Alpha/I64 のみ)
現在の表示デバイスに関するすべての名前付きプロパティとその値を表示します。/EXTRACT (Alpha/I64 のみ)
表示デバイスの許可データを取得し,そのデータを SYS$OUTPUT に書き込みます。許可データは,現在の X 許可ファイルから取得され,その形式は, X Authority ユーティリティ (xauth) が想定する形式になります。LBX プロキシ・サーバを使用している場合,抽出された許可情報は,X ディスプレイ・サーバではなく,プロキシ・サーバのアドレスを参照します。
/EXTRACT 修飾子は,SHOW DISPLAY の他の修飾子と併用しないでください。
詳細については,SET DISPLAY コマンドの説明を参照してください。
/QUOTA (Alpha/I64 のみ)
表示デバイスの現在の名前カウントとデータ容量のクォータ値を表示します。この表示には,設定された上限および現在使用可能な容量が含まれます。/SYMBOLS (Alpha/I64 のみ)
SHOW DISPLAY コマンドによって表示される各プロパティに対し, 1 つ以上のグローバル DCL シンボルを定義します。これにより,これらのプロパティ・シンボルを DCL コマンド・プロシージャで使用することができます。それぞれのグローバル・シンボル名は,次の形式を取ります。
DECW$DISPLAY_name
事前定義のプロパティのシンボルを次に示します。
DECW$DISPLAY_NODE
DECW$DISPLAY_TRANSPORT
DECW$DISPLAY_SCREEN
DECW$DISPLAY_SERVER
DECW$DISPLAY_XAUTHユーザ定義のプロパティのシンボルは,名前の中に 2 つの連続したアンダスコアが含まれます。たとえば,値 DISK$USER:[JONES] に対するユーザ定義のシンボルは,次のように定義されます。
$ SHOW SYMBOL DECW$DISPLAY* DECW$DISPLAY_NODE == "101.124.99.119" DECW$DISPLAY_SCREEN == "0" DECW$DISPLAY_SERVER == "0" DECW$DISPLAY_TRANSPORT == "TCPIP" DECW$DISPLAY_XAUTH == "DISK$USER:[SMITH]SERVER1.DECW$XAUTH" DECW$DISPLAY__JONES == "DISK$USER:[JONES]"
シンボル名または値が DCL の制限または命名規則を超過し,またはそれらに違反している場合,シンボルは設定されず,エラー・メッセージが表示されます。
表示デバイスがプロキシ・サーバを使用している場合,シンボル DECW$DISPLAY_NODE, DECW$DISPLAY_TRANSPORT,およびDECW$DISPLAY_SERVER は,X ディスプレイ・サーバではなく,プロキシ・サーバに関連付けられた値を反映します。
/VALUES=(プロパティ名[,...]) (Alpha/I64 のみ)
指定されたプロパティの値を表示します。値が 1 つ以上の項目で構成されている場合,それらの項目はコンマで区切られたリストとして表示されます。
| #1 |
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$ SHOW DISPLAY Device: WSA1: [super] Node: 0 Transport: LOCAL Server: 0 Screen: 0 $ SET DISPLAY/CREATE/NODE=ZEPHYR $ SHOW DISPLAY Device: WSA2: [super] Node: ZEPHYR Transport: DECNET Server: 0 Screen: 0 $ SPAWN/NOWAIT/INPUT=NL: RUN SYS$SYSTEM:DECW$CLOCK |
この例でユーザは,ここではノード 0 で参照されるワークステーションにログインしています (0 は自ノードを参照する標準略記法です )。 DECwindows Clock を起動し,その出力を他のワークステーション ZEPHYR に表示しようとしています。
ここでは,ZEPHYR での表示が許可されていると仮定します。 SET DISPLAY コマンドでアプリケーションの出力を ZEPHYR に変更します。 SHOW DISPLAY コマンドを実行すると,出力先を確認することができます。その後,Clock を起動します。SET DISPLAY/CREATE コマンドで,新しい表示デバイス WSA2 が作成されることに注意してください。
| #2 |
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$ SET DISPLAY/CREATE/VALUE=(NAME=DECW$SESSION_MANAGER,-
_$ SET="tcpip/zephyr:9510")
$ SHOW DISPLAY/SYMBOLS/ALL
Device: WSA23: [super]
Node: 0
Transport: DECNET
Server: 0
Screen: 0
User-defined values:
"DECW$SESSION_MANAGER" = "tcpip/zephyr:9510"
$ SHOW SYMBOL DECW$DISPLAY__DECW$SESSION_MANAGER
DECW$DISPLAY__DECW$SESSION_MANAGER == "tcpip/zephyr:9510"
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この例でユーザは,表示デバイスを作成し, DECW$SESSION_MANAGER プロパティを,ポート番号 9510 を使用するリモート・ノード ZEPHYR にあるセッション・マネージャのネットワーク・アドレスに設定しています。次に SHOW DISPLAY/SYMBOLS コマンドによって,ポート値を表す DCL シンボルが定義されます。
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