HP OpenVMS Systems Documentation |
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V1.3
EVI (Extended Visual Information) 拡張を使用して利用可能なビジュアルの情報を要求する場合, DECwindows X11 ディスプレイ・サーバはカラーマップの競合情報を返しません。返されるデータは,競合が存在する場合でも,カラーマップの競合は存在しないと示します。
4.7.4 Dead Mouse のサポート
V1.3
以前は AccessX 拡張で利用可能だった Dead Mouse 機能が, X キーボード拡張 (XKB) で利用可能な機能サブセットに組み込まれました。この機能は,Mouse Keys と呼ばれます。
DECwindows Motif の以前のバージョンでは Dead Mouse機能は X サーバの一部でもあったため, XKB 拡張が有効になっていなくてもこれらの機能は利用できます。
4.7.5 AccessX 拡張のサポート終了
V1.3
AccessX キーボード拡張のサポートが削除されました。この拡張のすべての機能 (スティッキ・キーなど) は, X キーボード拡張 (XKB) で利用できます。 XKB の詳細については,『HP DECwindows Motif for OpenVMS New Features』を参照してください。
4.7.6 セキュリティおよびアプリケーション・グループの拡張でグループがチェックされない問題
V1.3
セキュリティ (SECURITY) 拡張とアプリケーション・グループ (XC-APPGROUP) 拡張では,グループのチェックは実行されません。グループ ID を XSecurityGenerateAuthorization に渡すことはできますが,この ID はチェックされません。グループ ID が何であっても,承認されます。
4.7.7 オープン中の ICE 接続からの watch プロシージャの削除
V1.3
ICE 接続がオープン状態の間は, ICE の watch プロシージャを削除しないでください。オープン中の接続に watch プロシージャがメモリを割り当てていた場合,このプロシージャを削除すると watch プロシージャへのコールバックが適切に行われないため,メモリを解放することができません。
4.7.8 ICE 使用時の BAD_LOCAL_NODE エラー
V1.3
DECwindows Motif で実装していたオリジナルのトランスポートでは,ネットワーク・トランスポートとして LOCAL を使用した場合に,ノード指定を無視していました。 ICE プロトコルでは,ノード名は必ず,値 0 か,システム名からなる文字列でなければなりません。 ICE は LOCAL トランスポートを使用するため, ICE がノード指定をチェックしようとしたときに, BAD_LOCAL_NODE 警告メッセージが表示されます。
4.7.9 SmsGenerateClientId が ID を生成しない
V1.3
DECnet アドレスと TCP/IP アドレスのどちらも割り当てられていないシステムでは, XSMP 要求の SmsGenerateClientId はクライアント ID を生成できません。
4.7.10 拡張includeファイルの使用法
V1.2
拡張 include ファイルを含むプログラムを正しくコンパイルするためには, C の include ディレクトリ検索リストに論理名 DECW$INCLUDE を追加してください。この論理名を追加するには,次のコマンドを入力します。
$ DEFINE DECC$USER_INCLUDE DECW$INCLUDE |
4.8 X Window System 国際化ライブラリ (Xnl)
この節では,XNL ライブラリについて説明します。
4.8.1 I18N ライブラリでの GB18030 のサポート
V1.6
GB18030 のサポートが,I18N ライブラリに追加されました。
4.8.2 xnl_parsedatetime
xnl_parsedatetime (およびそのVAXバインディング,XNL$PARSE_DATE_ TIME) は,入力の引数 XmString s (構文解析される日付時刻) に 2桁または4桁の年数を受け付けます。 2桁形式での有効な年数の値は70〜99の範囲で,1970〜1999年を意味します。値00〜69は無効です。 2000年以降は4桁形式が必須です。
4.8.3 xnl_langinfo
xnl_langinfo (およびそのVAXバインディング,XNL$LANGINFO)は, item 引数にD_FMTまたはD_T_FMTを指定すると,日付時刻フォーマッティング用の文字列を返します。下記のロケールで,この関数は%yを含むフォーマッティング文字列を返します。 %yは2桁年数形式を意味するので,このフォーマッティング文字列は2000年以降は慎重に使用する必要があります。
この節では,トランスポート・インタフェースの情報について説明します。
4.9.1 ユーザ作成トランスポートのサポートの終了
V1.3
DECwindows Motif Version 1.3 では, ICE (Inter-Client Exchange) プロトコル, LBX (Low-Bandwidth X) プロキシ・サーバ,および入力メソッド・サーバの通信要件およびマルチスレッドに対応するために, DECwindows Motif トランスポート・ライブラリが大幅に変更されました。特に,サーバ接続に番号を割り当てる代替の方法が追加されました (『 『HP DECwindows Motif for OpenVMS Alpha New Features』 』を参照)。外部用として公開されるトランスポート関連機能は,論理接続番号 (LCN) インタフェースのサポートだけです。
DECnet,TCP/IP,LAT,およびローカル・ネットワーク・トランスポート・インタフェースはアップデートされており, DECwindows Motif V1.3 以降の環境でも引き続き利用でき,期待どおりに機能し,以前のバージョンのクライアント・ライブラリとの互換性もあります。しかし,以前のバージョンの DECwindows Motif 用に構築された,ユーザ作成のカスタム・トランスポートは, DECwindows Motif V1.3 以降のシステムではサポートされません。次のファイルに対して構築され,リンクされたトランスポートがこれに該当します。
SYS$LIBRARY:DECW$XPORTCOM.H
SYS$LIBRARY:DECW$XPORTCOM.MAR
SYS$LIBRARY:DECW$XPORTCOM.R32
SYS$LIBRARY:DECW$XPORTDEF.H
SYS$LIBRARY:DECW$XPORTDEF.MAR
SYS$LIBRARY:DECW$XPORTDEF.R32
これらのファイルはキットから削除されており,今後は提供されません。『『VMS DECwindows Transport Manual』』はアーカイブ化され,新しいライブラリについては,ドキュメントに記載されず,一般には提供されません。
カスタム・トランスポートを実装していて,このトランスポートを DECwindows Motif for OpenVMS Alpha Version 1.3 以降の環境に移行する場合は,移行計画の策定について弊社のカスタマ担当者にご相談ください。
この章では, DECwindows Motif ドキュメントの訂正について,簡単に説明しています。 DECwindows Motif ドキュメント・セットへの追加や変更の完全なリストについては, 『HP DECwindows Motif for OpenVMS Alpha Documentation Overview』 を参照してください。
5.1 『New Desktop 使用概説書』
この節では,『New Desktop 使用概説書』の記載の誤りを訂正します。
5.1.1 ファイル指定の訂正
V1.2--5
『New Desktop 使用概説書』のコマンド・プロシージャのファイル指定の記述に誤りがあります。同マニュアルの第3.4.9項の5段落で,ファイル指定は次のように記載されています。
「DECwindows Notesなどの, DECwindowsのオプション・アプリケーションは,情報を提供しないため自動再起動されない場合があります。その場合, disk$:[user.DT]SESSIONETC.COM のコマンド・プロシージャを使用して,自動起動されないアプリケーションを起動することができます。このプロシージャは,従来のDECwindows環境ではDECW$LOGIN.COMプロシージャに相当します。」
正確な記述は次のとおりです。
disk$:[user.DT.SESSIONS]SESSIONETC.COM
5.2 『Using DECwindows Motif for OpenVMS』
この節では,『Using DECwindows Motif for OpenVMS』の記載の誤りを訂正します。
5.2.1 ロゴの変更例の訂正
V1.2
『Using DECwindows Motif for OpenVMS』の「Changing Your Logo」に記述されている例は間違っています。手順 1 に出てくる次のコード例を変更してください。
$ COPY SYS$COMMON:[SYSMGR]DECW$PRIVATE_APPS_SETUP.TEMPLATE - _$ SYS$SPECIFIC:[SYSMANAGER]DECW$PRIVATE_APPS_SETUP.COM/LOG |
正しいコード例は,次のとおりです。
$ COPY SYS$COMMON:[SYSMGR]DECW$PRIVATE_APPS_SETUP.TEMPLATE - _$ SYS$SPECIFIC:[SYSMGR]DECW$PRIVATE_APPS_SETUP.COM/LOG |
5.3 『DECwindows Motif for OpenVMS Applications Guide』
この節では,『DECwindows Motif for OpenVMS Applications Guide』の訂正および補足事項について説明します。
5.3.1 [印刷終了] オプションの明確化
『DECwindows Motif for OpenVMS Applications Guide』の漢字端末エミュレータに関する章の「印刷情報」の節では, [印刷] メニューについての情報を提供しています。「印刷終了」の節に記載されている情報をさらに理解するために,次のことに注意してください。
[印刷] メニューの [印刷終了] オプションを選択した場合,プリント・ジョブをクローズし,自動印刷モードを通常印刷モードに戻します。
5.3.2 アプリケーション・メニュー項目へのターゲット画面オプションの追加についての例の訂正
V1.2
『DECwindows Motif for OpenVMS Applications Guide』の「Adding Target Screen Options to Application Menu Items」に記述されている例は間違っています。最初に出てくる次の行を削除してください。
$ select_qualifiers: |
5.4 『DECwindows Motif for OpenVMS Guide to Non-C Bindings』
この節では,『DECwindows Motif for OpenVMS Guide to Non-C Bindings』への補足と訂正を行います。
5.4.1 GET_CHAR_STRUCT 関数へのアクセスについての訂正
『DECwindows Motif for OpenVMS Guide to Non-C Bindings』では, XLIB GET_CHAR_STRUCT 関数の char_struct 引数に関するアクセスの記述が間違っていました。正しいアクセスはwrite (書き込み)です。
5.5 『DECwindows Motif Guide to Application Programming』
この節では,『DECwindows Motif Guide to Application Programming』への訂正について説明します。
5.5.1 OpenVMS DECburger サンプル・アプリケーションの UIL ソース・コードの位置
『DECwindows Motif Guide to Application Programming』の第 4 章の「UIL による Help ウィジェットの作成」の節の説明では, OpenVMS DECburger アプリケーションの完全な UIL ソース・コードが OpenVMS システムの DECW$EXAMPLES に含まれていることを明確に記述していません。
5.5.2 Help ウィジェットのドキュメントの訂正
V1.2--3
『DECwindows Motif Guide to Application Programming』には,次の訂正事項があります。
5.6 『DECwindows Extensions to Motif』
この節では『DECwindows Extensions to Motif』に対する訂正を行います。
5.6.1 Corrected List of DXmNlayoutDirection Resource Constants
V1.2--3
『DECwindows Extensions to Motif』の第2章の DXmNlayoutDirectionリソースに関する節で次のような定数がリストされています。
しかし,次の定数は現在は DXmNlayoutDirectionリソースには使用できません。
また,表2-1についての説明は正しくありません。表 2-1 は,この関数の DXmLAYOUT_LEFT_DOWNおよび DXmLAYOUT_RIGHT_DOWN定数の効果について説明しています。
V1.2
『DECwindows Extensions to Motif』の 2.2 節では, DXmChildren ルーチンを使用して widget_list の長さを調べることができると説明しています。
この説明は正しくありません。 DXmNumChildren ルーチンを使用することにより, DXmChildren によって返されるウィジェット・リストの長さを調べることができるというのが正しい説明です。
この章では,日本語機能に関する新規機能および制限事項について説明します。
6.1 日本語DECwindows Motif V1.6の新機能
6.1.1 ja_JP.UTF-8 ロケールのサポート
日本語DECwindows Motif V1.6 で ja_JP.UTF-8 日本語ロケールが新たにサポートされました。ただし,New Desktop (CDE) 標準のアプリケーションのうちこのロケールをサポートするのは,以下のアプリケーションのみです。
また,この機能に関してはいくつかの制限事項があります。詳しくは 第 6.7 節 を参照してください。
6.1.2 DEC入力サーバの新機能
本バージョンでは DEC 入力サーバ DECW$IM がアップデートされています。
以前のバージョンのDEC入力サーバでは日本語のみ入力可能でしたが,本バージョンでは,中国語など他の言語のDECwindows Motifキットをインストールしているシステムであればそれらの言語の入力も可能となります。
なお,この機能を使用するためには,システムのデフォルト言語を日本語に設定する必要があります。システムのデフォルト言語の設定方法は, 第 6.4.5 項 を参照してください。
各言語の入力機能に関しては,各言語のDECwindows Motifに付属のドキュメントを参照してください。
6.2 日本語DECwindows Motif V1.5の新機能
6.2.1 I64プラットフォームでのDECwindows Motifのサポート
日本語DECwindows Motif V1.5では,新しいプラットフォームとして,日本語 OpenVMS I64 がインストールされた HP Integrity サーバを新たにサポートします。
日本語DECwindows Motif for OpenVMS I64 V1.5では基本的に日本語DECwindows Motif for OpenVMS Alphaと同等の機能を提供します。ただし,以下のコンポーネントについては I64 版では提供されません。
6.3 日本語DECwindows Motif V1.3-1の新機能
6.3.1 既知の問題点の解決
V1.3-1
日本語 DECwindows Motif V1.3-1では次の問題点が解決されています。
6.4 日本語 DECwindows Motif V1.3 の新機能
6.4.1 X Window System Version 11 Release 6.6 のサポート
日本語 DECwindows Motif V1.3 は X Window System の最新の仕様である X Window System Version 11 Release 6.6 (X11R6.6) をサポートします。従来のバージョンの日本語 DECwindows Motif では X Window System Version 11 Release 5 (X11R5) をサポートしていました。
本バージョンの日本語 DECwindows Motif では XOpenOM(),XCreateOC(),XtOpenApplication() といった, X Window System Version 11 Release 6 (X11R6) 以降で新たに追加されたライブラリ関数を使用して日本語アプリケーションを開発・実行することができます。
一方 X11R6.6 は X11R5 からの上位互換が保たれているため,従来のバージョンの日本語 DECwindows Motif で開発した日本語アプリケーションは,再コンパイル・再リンクすることなく,そのまま本バージョンの日本語 DECwindows Motif 上で動作します。
6.4.2 DEC 日本語入力サーバのアップデート
本バージョンでは DEC 日本語入力サーバ DECW$JIM がアップデートされています。
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