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HP OpenVMS Systems
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HP OpenVMS

HP OpenVMS
DCL ディクショナリ


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SHOW ENTRY

バッチ・ジョブ,プリント・ジョブ,または指定されたジョブ・エントリに関する情報を表示します。

キューへの読み込み(R)アクセス権が必要です。


形式

SHOW ENTRY [エントリ番号[,...]],[ジョブ名[,...]]


パラメータ

エントリ番号[,...]

ジョブ・エントリ番号を指定します。エントリ番号もジョブ名も指定しない場合には,ユーザのジョブ(または,/USER_NAME 修飾子で指定されたユーザのジョブ)が,すべて表示されます。

ジョブ名[,...]

表示するジョブ名を指定します。ワイルドカード文字(* と %)が使用できます。エントリ番号もジョブ名も指定しない場合には,ユーザ自身のジョブ(または,/USER_NAME 修飾子で指定されたユーザのジョブ)が,すべて表示されます。

説明

SHOW ENTRY コマンドは,ユーザのバッチ・ジョブ,およびプリント・ジョブ,または特定のジョブ・エントリについての情報を表示します。

表示される情報は,エントリ番号,ジョブ名,所有者,ジョブのブロック・サイズ ( プリント・ジョブの場合 ),およびジョブの状態です。ジョブが登録されているキューの名前,状態,およびタイプも表示されます。

ユーザ自身のバッチ・ジョブおよびプリント・ジョブについての情報だけが必要な場合は,SHOW QUEUE コマンドより SHOW ENTRY コマンドの方が適しています。 SHOW QUEUE コマンドは,このコマンドを発行したユーザのジョブがこれらのキューに入っているどうかに関係なくキュー情報を表示するので,表示の中からジョブを探さなければなりません。これに対し SHOW ENTRY コマンドは,このコマンドを発行したユーザのジョブ ( または /USER_NAME 修飾子で指定したユーザが所有するジョブ ) についての情報だけを表示します。/USER_NAME 修飾子を指定しないと,このコマンドを発行したユーザのジョブについての情報だけが表示されます。


修飾子

/BATCH

バッチ・ジョブのみを表示します。

/BRIEF (省略時の設定)

各ジョブに対して,エントリ番号,ジョブ名,ユーザ名,ブロック・サイズ(プリント・ジョブのみ),ジョブ状態,キュー名,キュー状態,およびキュー・タイプを表示します。 /FULL 修飾子と /FILES 修飾子は,/BRIEF修飾子に優先します。

詳細な情報を表示したい場合は,/FULL 修飾子を指定してください。

/BY_JOB_STATUS[=(キーワード,...)]

指定された状態のジョブのみを表示します。次に示すキーワードのいずれか 1 つを指定してください。

EXECUTING 次の状態のジョブを表示します。

ABORTING
EXECUTING
PRINTING
PROCESSING
STALLED
STARTING
SUSPENDED

ABORTING は強制終了中のジョブ, STALLED や SUSPENDEDは何らかの原因によって停止中であるが,その原因が解決されれば継続されるジョブ, PROCESSING や PRINTING は現在実行中であるジョブ, STARTING は初期化中のジョブを表します。

HOLDING 保留状態のジョブ。ジョブが無期限にキューに保持されていることを示します。
PENDING 待ち状態のジョブ。ジョブが実行の順番待ちをしている状態を示します。
RETAINED 実行後もキューに保持されているジョブ。ジョブは完了しているが,キューに残っている状態を示します。
TIMED_RELEASE 指定時刻まで保留されているジョブ。指定時刻に実行するために,キューに保留されている状態を示します。

キーワードを指定しないと,すべてのジョブの状態が表示されます。

/DEVICE[=(キーワード,...)]

指定されたキュー・タイプのプリント・ジョブのみを表示します。キュー・タイプには,次のキーワードを指定します。

PRINTER プリント・キューのジョブ
SERVER サーバ・キューのジョブ
TERMINAL ターミナル・キューのジョブ

キーワードを指定しないと,プリント・キュー,サーバ・キュー,ターミナル・キュー内のすべてのジョブが表示されます。

/EXACT

/PAGE=SAVE および /SEARCH 修飾子とともに使用し,大文字と小文字を区別した文字列検索を指定します。この場合,検索文字列は二重引用符で囲まなければなりません。

/SEARCH 修飾子を指定せずに /EXACT 修飾子を指定した場合, "Find キー" (E1) を押すと文字列検索が有効になります。

/FILES

各ジョブの各ファイルに対する,完全なファイル指定のリストを付加して表示します。 /FILES 修飾子は,/BRIEF 修飾子に優先します。

/FULL

各ジョブに対して,エントリ番号,ジョブ名,ユーザ名,ジョブ状態,それぞれのジョブに関係するファイルの完全な指定,登録日時,ジョブに対する設定,キュー名,キュー状態,およびキュー・タイプを表示します。

/FULL 修飾子は,/BRIEF 修飾子より優先されます。

/GENERIC

汎用キュー内のジョブのみを表示します。汎用キューは,特定のタイプのジョブ(バッチやライン・プリンタのジョブなど) を保持し,実行キューにダイレクトします。

/HIGHLIGHT[=キーワード]

/PAGE=SAVE および /SEARCH 修飾子とともに使用し,一致した検索文字列の強調表示方法を指定します。一致した検索文字列があった場合は,行全体が強調されます。キーワードには,BOLD, BLINK, REVERSE, および UNDERLINE を指定できます。省略時の設定は BOLD です。

/OUTPUT[=ファイル指定]

/NOOUTPUT

SHOW ENTRY コマンドの出力先を指定します。省略時には,SYS$OUTPUT( 通常は使用しているターミナル ) へ出力されます。ファイルへ出力するには, /OUTPUT 修飾子を使用してファイルを指定してください。

ファイル指定には,ワイルドカード文字は使用できません。部分的にファイルを指定した場合 ( たとえば,ディレクトリだけ ) には,ファイル名には SHOW,ファイル・タイプには .LIS が使用されます。

/NOOUTPUT 修飾子を指定した場合は,何も出力されません。

/PAGE[=キーワード]

/NOPAGE (省略時の設定)

コマンド出力の画面表示をページャを介して行います。

次のキーワードを指定できます。

CLEAR_SCREEN ページモードで表示(毎回画面を消去する)
SCROLL スクロールモードで表示(毎回画面を消去しない)
SAVE[= n] n ページ分の履歴を保持する(前ページに戻ること等が可能)

/PAGE=SAVE 修飾子を指定すると最大 5 画面(最大 255 カラムまで)分の履歴を保存できます。ページャ内では以下のキーを使って画面の移動などができます。

キー・シーケンス 説明
Up arrow key, Ctrl/B 1行スクロールアップ
Down arrow key 1行スクロールダウン
Left arrow key 1カラム左シフト
Right arrow key 1カラム右シフト
Find (E1) 文字列検索を起動
Insert Here (E2) 半画面右シフト
Remove (E3) 半画面左シフト
Select (E4) 80/132 カラム切替え
Prev Screen (E5) 前ページに移動
Next Screen (E6), Return, Enter, Space 次ページに移動
F10, Ctrl/Z 終了(ユーティリティによっては異なる)
Help (F15) ヘルプ・テキストを表示
Do (F16) 最新(現在)画面と(履歴内で)最古画面の切り替え
Ctrl/W 再表示

/PAGE 修飾子は /OUTPUT 修飾子とは同時に使用できません。

/SEARCH="検索文字列"

/PAGE=SAVE 修飾子とともに使用し,表示される情報内で検索したい文字列を指定します。文字列にスペース文字等を入れたい場合は,検索文字列は二重引用符で囲まなければなりません。

情報が表示されている時に Find(E1) キーを押すと,検索文字列を動的に変更することができます。この場合は,引用符は必要ありません。

/USER_NAME=ユーザ名

指定されたユーザのジョブのみを表示します。/USER_NAME 修飾子を指定しない場合は,このコマンドを発行したユーザのジョブのみが表示されます。ユーザ名は,11 〜 12 文字の英数字です。

/WRAP

/NOWRAP (省略時の設定)

/PAGE=SAVE 修飾子とともに使用し,画面の幅より長い行を改行表示するかどうかを指定します。 /WRAP 修飾子を指定した場合,はみ出す部分は次行に表示されます。

/NOWRAP 修飾子を指定した場合,はみ出した部分は左右にスクロールしながら見ることができます。


#1

$ SHOW ENTRY/BY_JOB_STATUS=RETAINED
Entry    Jobname       Username    Blocks      Status
-----    -------       --------    ------      ------
  422    FORECAST      JONES                   Retained on completion
         On stopped generic batch queue CLUSTER_BATCH
         Completed 21-DEC-2001 16:18 on queue NODE_BATCH
 

終了後も保持されているジョブ・エントリを表示します。

#2

$ SHOW ENTRY/FULL S*
Entry     Jobname      Username    Blocks     Status
-----     -------      --------    ------     ------
  625     STAFF        ESTES          112     Pending (queue stopped)
          On stopped printer queue LN01$PRINT
          Submitted 19-DEC-2001 12:14 /FORM=LN01$PORTRAIT 
          (stock=DEFAULT) /NOTIFY /PRIORITY=100
          File: _DKA1:[ESTES]STAFF.DIS;3
 
  629     SEARCH         ESTES          94      Printing
          On printer queue LINE$PRINT
          Submitted  19-DEC-2001 12:16 /FORM=DEFAULT /NOTIFY 
          /PRIORITY=100 /COPIES=2 /NOFEED /PASSALL
          File: _DKA1:[ESTES.DAILY]SEARCH.TXT;2 (printing copy 2) 

この例では,全キュー内でユーザ ESTES が所持しており, S という文字で始まるジョブの名エントリを表示します。 /FULL 修飾子が指定されているので,登録情報,完全なファイル指定,ジョブの設定も表示されます。

エントリ 629 は,/COPIES, /NOFEED,および /PASSALL 修飾子を指定していたことがわかります。/NOFEED 修飾子は,自動改頁を禁止します。 /PASSALL 修飾子は,プリント・シンビオントによる書式処理 ( 改頁や改行文字を含む ) を禁止します。

#3

$ SUBMIT ASSIGNMENTS.COM
Job ASSIGNMENTS.COM (queue SYS$BATCH, entry 199) pending 
   .
   .
   .
$ SHOW ENTRY 199/FULL
Entry    Jobname       Username     Status
-----    -------       --------     ------
  199    ASSIGNMENTS   JONES        Executing
         Submitted 19-DEC-2001 08:36 /KEEP /NOLOG/ NOPRINT 
         /PRIORITY=100
         File: DUA2:[JONES]ASSIGNMENTS.COM;34
 

ユーザ JONES が ASSIGNMENTS.COM をバッチ・キューに登録しています。キューを指定していないため,このジョブは汎用キュー SYS$BATCH に登録され,待ち状態になっています。他の操作を行った後で,ジョブ状態を調べ実行中であることを確認しています。ジョブが汎用キューから実行キューに移されて実行されていますが,実行キュー名がわからなくてもジョブの状態は確認できます。エントリ番号を省略すると,すべてのジョブが表示されます。


SHOW ERROR

エラーが発生したすべての装置について,そのエラー回数を表示します。

形式

SHOW ERROR


修飾子

/EXACT

/PAGE=SAVE および /SEARCH 修飾子とともに使用し,大文字と小文字を区別した文字列検索を指定します。この場合,検索文字列は二重引用符で囲まなければなりません。

/SEARCH 修飾子を指定せずに /EXACT 修飾子を指定した場合, "Find キー" (E1)を押すと文字列検索が有効になります。

/FULL

エラーが発生しなかった装置も含めて,すべての装置のエラー回数を表示します (エラー回数は,0または0以上の値です)。

/HIGHLIGHT[=キーワード]

/PAGE=SAVE および /SEARCH 修飾子とともに使用し,一致した検索文字列の強調表示方法を指定します。一致した検索文字列があった場合は,行全体が強調されます。キーワードには,BOLD, BLINK, REVERSE, および UNDERLINE を指定できます。省略時の設定は BOLD です。

/OUTPUT[=ファイル指定]

/OUTPUT=SYS$OUTPUT (省略時の設定)

コマンドの出力先のファイルを指定します。省略時には,論理名 SYS$OUTPUT が割り当てられた装置に出力されます。

/OUTPUT 修飾子に部分的なファイル指定 ( たとえばディレクトリだけ ) を指定した場合には,SHOW という省略時のファイル名と,.LIS という省略時のファイル・タイプが使用されます。ファイル指定をするときに,ワイルドカード文字は使用できません。

/NOOUTPUT 修飾子を指定した場合は,何も出力されません。

/PAGE[=キーワード]

/NOPAGE (省略時の設定)

コマンド出力の画面表示をページャを介して行います。

次のキーワードを指定できます。

CLEAR_SCREEN ページモードで表示(毎回画面を消去する)
SCROLL スクロールモードで表示(毎回画面を消去しない)
SAVE[= n] n ページ分の履歴を保持する(前ページに戻ること等が可能)

/PAGE=SAVE 修飾子を指定すると最大 5 画面(最大 255 カラムまで)分の履歴を保存できます。ページャ内では以下のキーを使って画面の移動などができます。

キー・シーケンス 説明
Up arrow key, Ctrl/B 1行スクロールアップ
Down arrow key 1行スクロールダウン
Left arrow key 1カラム左シフト
Right arrow key 1カラム右シフト
Find (E1) 文字列検索を起動
Insert Here (E2) 半画面右シフト
Remove (E3) 半画面左シフト
Select (E4) 80/132 カラム切替え
Prev Screen (E5) 前ページに移動
Next Screen (E6), Return, Enter, Space 次ページに移動
F10, Ctrl/Z 終了(ユーティリティによっては異なる)
Help (F15) ヘルプ・テキストを表示
Do (F16) 最新(現在)画面と(履歴内で)最古画面の切り替え
Ctrl/W 再表示

/PAGE 修飾子は /OUTPUT 修飾子とは同時に使用できません。

/SEARCH="検索文字列"

/PAGE=SAVE 修飾子とともに使用し,表示される情報内で検索したい文字列を指定します。文字列にスペース文字等を入れたい場合は,検索文字列は二重引用符で囲まなければなりません。

情報が表示されている時に Find(E1) キーを押すと,検索文字列を動的に変更することができます。この場合は,引用符は必要ありません。

/WRAP

/NOWRAP (省略時の設定)

/PAGE=SAVE 修飾子とともに使用し,画面の幅より長い行を改行表示するかどうかを指定します。 /WRAP 修飾子を指定した場合,はみ出す部分は次行に表示されます。

/NOWRAP 修飾子を指定した場合,はみ出した部分は左右にスクロールしながら見ることができます。


#1

$ SHOW ERROR
Device                          Error Count
PNA0:                                   2
$1$DGA22: (AJAM PGA, ALPHAB)            1
$11$DUA1915: (HSJ018, HSJ019)          14

エラーが発生したすべての装置のエラー回数を表示します。


SHOW FASTPATH (Alpha/I64 のみ)

ファストパスのポート割り当てと使用状況を表示します。 SHOW FASTPATH は,複雑な構成で複数の CPU にわたる割り込みの分散状況を評価するのに便利です。

形式

SHOW FASTPATH


修飾子

/CPU=n[,...]

1 つ以上の CPU に関するファストパス情報を要求します。省略時には,すべての CPU に関する情報が表示されます。

/OUTPUT[=ファイル名]

/NOOUTPUT

コマンドの出力をどこに送るかを制御します。 /OUTPUT 修飾子を省略したり,修飾子のファイル指定を行わないと,表示は現在の SYS$OUTPUT デバイスに書き込まれます。 /NOOUTPUT 修飾子を指定すると,出力は行われません。

#1

$ SHOW FASTPATH
Fast Path preferred CPUs on NODE1 23-MAY-2004 16:47:58.10
HP rx2600  (900MHz/1.5MB) with 2 CPUs
Device:           Fastpath CPU:
PKA0                     1
PEA0                     0
PKB0                     0
EIA0                     0
EWA0                     1
OpenVMS TCP/IP is currently running on CPU 1

この例では,NODE1 上のすべてのデバイスと,各デバイスが割り当てられているすべての CPU が表示されています。

#2

$ SHOW FASTPATH/CPU=(5,7,9)
Fast Path preferred CPUs on NODE2 23-MAY-2004 09:50:55.85
Compaq AlphaServer GS140 6/525 with 6 CPUs
Device:           Fastpath CPU:
PKB0                     7
PKD0                     5
EBA0                     7
EWB0                     7
EWD0                     5
PGA0                     9
OpenVMS Lock Manager is currently running on CPU 5

この例では,CPU 5,7,および 9 に割り当てられている NODE2 上のすべてのデバイスが表示されています。


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