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HP OpenVMS Systems
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HP OpenVMS

HP OpenVMS
HP C ランタイム・ライブラリ・
リファレンス・マニュアル (下巻)


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[w]erase

ブランクを書き込むことにより,ウィンドウを消去します。 erase関数は stdscrウィンドウに対して動作します。

形式

#include <curses.h>

int erase();

int werase (WINDOW *win);


引数

win

ウィンドウを指すポインタ。

説明

erase関数と werase関数はどちらも,終了した後,カーソルを端末画面の現在の位置に保持します。カーソルはホーム座標 (0,0) に戻りません。

戻り値

OK 正常終了を示します。
ERR エラーを示します。


erf

引数のエラー関数を返します。

形式

#include <math.h>

double erf (double x);

float erff (float x); (Alpha, I64)

long double erfl (long double x); (Alpha, I64)

double erfc (double x); (Alpha, I64)

float erfcf (float x); (Alpha, I64)

long double erfcl (long double x); (Alpha, I64)


引数

x

実数値で表したラジアン値。

説明

erf関数は x のエラー関数を返します。ただし, erf(x), erff(x), erfl(x) は, 0 〜x の範囲で曲線 e**( - t**2) の下の領域の 2/sqrt(pi) 倍に等しい値です。

erfc関数は (1.0 - erf(x)) を返します。 erfc関数を呼び出すと, x が大きくなるにつれてアンダフローが発生する可能性があります。


戻り値

x エラー関数 ( erf ) または補数エラー関数 ( erfc ) の値。
NaN x が NaN です。 errno は EDOM に設定されます。
0 アンダフローが発生しました。 errno は ERANGE に設定されます。


execl

子プロセスで起動されるイメージの名前を渡します。この関数は非リエントラントです。

形式

#include <unistd.h>

int execl (const char *file_spec, const char *arg0, ..., (char *)0); (ISO POSIX-1)

int execl (char *file_spec, ...); (Compatability)


引数

file_spec

子プロセスで起動される新しいイメージの完全なファイル指定。

arg0, ...

ヌル区切り文字列を指すポインタのシーケンス。

POSIX-1 形式を使用する場合は,少なくとも 1 つの引数を指定する必要があり,その引数は新しいプロセス・ファイル名 (またはその最後のコンポーネント) と同一である文字列を指さなければなりません ( このポインタは NULL ポインタでも構いませんが,その場合は, execleは何も実行しません )。最後のポインタは NULL ポインタでなければなりません。互換形式を使用するときも,この規則が適用されます。


説明

exec関数の動作方法を理解するには,次の構文に示すように,OpenVMS システムが HP C プログラムを呼び出す方法を考慮する必要があります。


int main (int argc, char *argv[], char *envp[]); 

識別子 argc は引数の数です。 argv は引数文字列の配列です。配列の最初のメンバ (argv[0]) にはイメージの名前が格納されます。引数は配列の 2 番目以降の要素に格納されます。配列の最後の要素は常に NULL ポインタです。

exec関数は,実行時システムが他の HP C プログラムを呼び出すのと同じ方法で子プロセスを呼び出します。 exec関数は,子で起動されるイメージの名前を渡します。この値は argv[0] に格納されます。しかし,これらの関数は,引数および環境情報を子に渡す方法が異なっています。

exec関数を起動する前に vforkが呼び出された場合は, exec関数が終了したときに,制御は vfork呼び出しの時点の親プロセスに返されます。 vforkが呼び出されていない場合は, exec関数は,子が実行を終了するまで待ち,実行が終了すると,親プロセスを終了します。詳細については, vforkおよび『HP C ランタイム・ライブラリ・リファレンス・マニュアル(上巻)』第 5 章を参照してください。


戻り値

- 1 異常終了を示します。


execle

子プロセスで起動されるイメージの名前を渡します。この関数は非リエントラントです。

形式

#include <unistd.h>

int execle (char *file_spec, char *arg0, ..., (char *)0, char *envp[]); (ISO POSIX-1)

int execle (char *file_spec, ...); (Compatability)


引数

file_spec

子プロセスで起動される新しいイメージの完全なファイル指定。

arg0, ...

ヌル区切り文字列を指すポインタのシーケンス。

POSIX-1 形式を使用する場合は,少なくとも 1 つの引数を指定する必要があり,その引数は新しいプロセス・ファイル名 ( またはその最後のコンポーネント ) と同一である文字列を指さなければなりません ( このポインタは NULL ポインタでも構いませんが,その場合は, execleは何も実行しません )。最後のポインタは NULL ポインタでなければなりません。互換形式を使用するときも,この規則が適用されます。

envp

プログラムの環境を指定する文字列配列。 envp の各文字列は次の形式です。


name = value 

name は次の名前のいずれかとして指定でき, value は name に関連付けられるヌル区切り文字列です。

envp の最後の要素は NULL ポインタでなければなりません。

オペレーティング・システムがプログラムを実行する場合,現在の環境ベクタ (envp) のコピーを外部変数 environ に格納します。


説明

exec関数の動作方法については, execlを参照してください。

戻り値

- 1 異常終了を示します。


execlp

子プロセスで起動されるイメージの名前を渡します。この関数は非リエントラントです。

形式

#include <unistd.h>

int execlp (const char *file_name, const char *arg0, ..., (char *)0); (ISO POSIX-1)

int execlp (char *file_name, ...); (Compatability)


引数

file_name

子プロセスで起動される新しいイメージのファイル名。ファイルのデバイスおよびディレクトリ指定は, VAXC$PATH 環境名を検索することにより取得されます。

argn

ヌル区切り文字列を指すポインタのシーケンス。規則では,少なくとも 1 つの引数を指定しなければならず,その引数は新しいプロセス・ファイル名 ( またはその最後のコンポーネント ) と同一である文字列を指すポインタでなければなりません。

...

文字列を指すポインタのシーケンス。リストを終了するために少なくとも 1 つのポインタが必要です。このポインタは NULL でなければなりません。

説明

exec関数の動作方法については, execlを参照してください。

戻り値

- 1 異常終了を示します。


execv

子プロセスで起動されるイメージの名前を渡します。この関数は非リエントラントです。

形式

#include <unistd.h>

int execv (char *file_spec, char *argv[]);


引数

file_spec

子プロセスで起動される新しいイメージの完全なファイル指定。

argv

ヌル区切り文字列を指すポインタの配列。これらの文字列は,新しいプロセスで使用できる引数リストを構成します。規則では,argv[0] は,新しいプロセス・ファイル名 ( またはその最後のコンポーネント ) と同一である文字列を指すポインタでなければなりません。 argv は NULL ポインタで終了します。

説明

exec関数の動作方法については, execlを参照してください。

戻り値

- 1 異常終了を示します。


execve

子プロセスで起動されるイメージの名前を渡します。この関数は非リエントラントです。

形式

#include <unistd.h>

int execve (const char *file_spec, char *argv[], char *envp[]);


引数

file_spec

子プロセスで起動される新しいイメージの完全なファイル指定。

argv

ヌル区切り文字列を指すポインタの配列。これらの文字列は新しいプロセスで使用できる引数リストを構成します。規則では,argv[0] は,新しいプロセス・ファイル名 ( またはその最後のコンポーネント ) と同一である文字列を指すポインタでなければなりません。 argv は NULL ポインタで終了します。

envp

プログラムの環境を指定する文字列配列。 envp の各文字列は次の形式です。


name = value 

name は次の名前のいずれかとして指定でき, value は name に関連付けられるヌル区切り文字列です。

envp の最後の要素は NULL ポインタでなければなりません。

オペレーティング・システムがプログラムを実行する場合,現在の環境ベクタ (envp) のコピーを外部変数 environ に格納します。


説明

exec関数の動作方法については, execlを参照してください。

戻り値

- 1 異常終了を示します。


execvp

子プロセスで起動されるイメージの名前を渡します。この関数は非リエントラントです。

形式

#include <unistd.h>

int execvp (const char *file_name, char *argv[]);


引数

file_name

子プロセスで起動される新しいイメージのファイル名。ファイルのデバイスおよびディレクトリ指定は環境名 VAXC$PATH を検索することにより取得されます。

argv

ヌル区切り文字列を指すポインタの配列。これらの文字列は新しいプロセスで使用できる引数リストを構成します。規則では,argv[0] は,新しいプロセス・ファイル名 ( またはその最後のコンポーネント ) と同一である文字列を指すポインタでなければなりません。 argv は NULL ポインタで終了します。

説明

exec関数の動作方法については, execlを参照してください。

戻り値

- 1 異常終了を示します。


exit, _exit

関数を呼び出したプログラムの実行を終了します。これらの関数は非リエントラントです。

形式

#include <stdlib.h>

void exit (int status);

#include <unistd.h>

void _exit (int status);


引数

status

状態値 EXIT_SUCCESS (1) または EXIT_FAILURE (2),または 3〜255 の数値。

これらの状態値を使用するには, <unistd.h>を取り込み, _POSIX_EXIT 機能テスト・マクロを設定してコンパイルします ( ファイルを取り込む前に,ファイルの先頭に #define _POSIX_EXITを指定するか,または /DEFINE=_POSIX_EXIT を指定します )。この動作が可能なのは, OpenVMS Version 7.0 およびそれ以降のシステムの場合だけです。


説明

プロセスが DCL で起動された場合,状態は DCL によって解釈され,メッセージが表示されます。

プロセスが vforkまたは exec関数を使用して生成された子プロセスの場合は,子プロセスは終了し,制御は親に返されます。2 つの関数は同じです。 _exit関数が残されているのは, VAX C との互換性を維持するためです。

exit関数と _exit関数では, $EXIT システム・サービスを使用します。ハイバネーションおよびスケジューリングされたウェイクアップ修飾子を使用して RUN コマンドによってプロセスが起動される場合は, exitまたは _exit呼び出しが実行されたときに,プロセスはハイバネーション状態に正しく戻らないことがあります。

C コンパイラでは,コマンド行修飾子 /[NO]MAIN=POSIX_EXIT を使用することで, mainから戻るときに, exitではなく __posix_exitを呼び出させるようにできます。デフォルトは,/NOMAIN です。

注意

EXIT_SUCCESS と EXIT_FAILURE はどの ANSI C コンパイラ間でも移植可能であり,それぞれ正常終了と異常終了を示します。 OpenVMS システムでは,OpenVMS の条件コードに変換され,重大度がそれぞれ正常終了または異常終了に設定されます。子プロセスでは,親プロセスに渡すデータの量を少なくするために, 3〜255 の範囲の値を使用できます。親は waitwait3wait4waitpid関数を使用してこのデータを取得します。


exp

底 e に対する引数のべき乗を返します。

形式

#include <math.h>

double exp (double x);

float expf (float x); (Alpha, I64)

long double expl (long double x); (Alpha, I64)

double expm1 (double x); (Alpha, I64)

float expm1f (float x); (Alpha, I64)

long double expm1l (long double x); (Alpha, I64)


引数

x

実数値。

説明

exp関数は, e**x として定義される指数関数の値を計算します。ただし,e は自然対数の底として使用される定数です。

expm1関数は,x の値が小さい場合でも, exp(x) - 1 を正確に計算します。

オーバフローが発生した場合, exp関数は可能な最大の浮動小数点数値を返し, errnoを ERANGE に設定します。可能な最大の浮動小数点数値を表すために,定数 HUGE_VAL が <math.h>ヘッダ・ファイルに定義されています。


戻り値

x 引数の指数値。
HUGE_VAL オーバフローが発生したことを示します。 errno は ERANGE に設定されます。
0 アンダフローが発生したことを示します。 errno は ERANGE に設定されます。
NaN x が NaN であることを示します。 errno は EDOM に設定されます。


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