この章には OpenVMS エンジニアリング・グループが OpenVMS Galaxy 環境の作成と実行で役に立つと見なした情報を記載します。
12.1 システム・オート・アクション
システムの電源投入時に,AUTO_ACTION コンソール環境変数がインスタンス 0 に対して BOOT または RESTART に設定されている場合, GALAXY コマンドが自動的に実行され,インスタンス 0 がブートしようとします。
他のインスタンスに対するコンソール環境変数の AUTO_ACTION の設定は, GALAXY コマンドの入力時にそれぞれの動作を行います (自動的に実行される場合も,ユーザがコンソールから実行する場合も)。
この機能を使用するようにシステムを設定するには,
各インスタンスでコンソール環境変数 AUTO_ACTION を RESTART または BOOT を設定しなければなりません。
BOOT_OSFLAGS 環境変数と BOOTDEF_DEV 環境変数に適切な値を指定しなければなりません。
12.2 コンソール環境変数の変更
OpenVMS Galaxy 操作用の LP_* 環境変数の初期セットを設定し, ソフト・パーティションを起動した後で環境変数値を変更するには, まずコンソール・システムを初期化してソフト・パーティションを停止し, 値を変更してから,もう一度コンソール・システムを初期化する必要があります。 新しい値をすべてのパーティションに適切に行き渡らせるには, 2 度の初期化のあいだに変更を終えておく必要があります。 その後でソフト・パーティションの起動を行います。
注意
AlphaServer 4100 システムでは起動に INIT コマンドは必要ありませんが, 両方のインスタンスでこれらの変数を変更しなければなりません。
AlphaServer 8400 および 8200 システムは, Galaxy ソフトウェア・アーキテクチャが開発される以前に設計されているため, OpenVMS Galaxy コンソール・ファームウェアとシステム・オペレーションで, いくつかの制限事項に対応しなければなりません。
ここでは,認識しておかなければならない事項と回避しなければならない事項について説明します。
BOOT_RESET 環境変数を 1 に設定しないでください。このように設定すると, 各セカンダリ・コンソールがブートの前にバスをリセットするので, すでにブートされているすべてのパーティションがリセットされます。 OpenVMS Galaxy パーティションはハードウェアを共用することに注意してください。
処理が完了するまで我慢強く待ってください。 コンソールの初期化とシステムのリブートには,数分かかることがあります。
ファームウェア更新プロセスを途中で打ち切らないでください。
途中で打ち切ると,使用しているシステムがハングします。
コンソール・ファームウェアを更新する場合は, 同時に すべての CPU を更新してください。
2 種類の異なる CPU や 2 種類の異なるファームウェア・リビジョンを実行しないでください。 一貫性のあるファームウェア・リビジョンを提供しないと, システムは電源投入時にハングします。
セカンダリ・コンソールから GALAXY コマンドを絶対に入力しないでください。 この操作を実行すると,システムが再初期化されるので, プライマリ・コンソールで操作を最初からやり直さなければなりません。
OpenVMS Galaxy ソフトウェアをオフに設定する場合は, LP_COUNT 環境変数を次のように変更し,次のコマンドを入力します。
>>> SET LP_COUNT 0 ! Return to monolithic SMP config
>>> INIT ! Return to single SMP console
>>> B -fl 0,1 device ! Stop at SYSBOOT
SYSBOOT> SET GALAXY 0
SYSBOOT> CONTINUE