JMAIL ユーティリティを使用する用語について

JMAIL ユーティリティで使用する用語を次に説明します。

◆メール・メッセージ

JMAIL ユーティリティを使用して情報を扱う際の情報の最小の単位を, メール・メッセージといいます。

◆発信人

受け取ったメール・メッセージには,そのメール・メッセージの 発信人の名前が付けられています。発信人の名前の形式は,次のとおりです。


     ノード名::ユーザ名     "個人名"     

ユーザが個人名を設定していると,ユーザ名の後に個人名が付きます。

◆ヘッダ

ヘッダには次の項目があります。

◆フォルダ

メール・メッセージを整理して保存しておく入れ物を, フォルダといいます。以下のフォルダは,あらかじめ用意されています。

これらのフォルダの他に,ユーザが任意にフォルダを作成することもできます。フォルダの中のメール・メッセージがすべてなくなると,フォルダも自動的になくなります。

◆メール・ファイル

メール・メッセージとフォルダを管理するファイルを, メール・ファイルといいます。

◆メール・ディレクトリ

メール・メッセージは,通常,MAIL$xxxxxxxxxx.MAI というようなファイル名 (MAIL$ で始まるファイル名 ) とファイル・タイプ (MAI) で取り扱われます。このファイルが置かれているディレクトリを, メール・ディレクトリといいます。メール・ディレクトリを特に指定しない場合,ログイン・ディレクトリがメール・ディレクトリになります。

JMAIL ユーティリティを起動する -- JMAIL

JMAIL ユーティリティを起動するには,JMAIL コマンドを使用します。次のように入力します。


    $ JMAIL    

JMAIL ユーティリティを起動すると,次のように表示されます。


    $ JMAIL 
 
    JMAIL>     
     (1)  (2)

  1. JMAIL ユーティリティ専用のプロンプト。

  2. (1) のプロンプトに対して,サブコマンドを入力できる状態。

使用環境を調べる -- SHOW ALL

JMAIL ユーティリティを使用する際の条件を,使用環境といいます。使用環境を調べるには次のようにします。


    JMAIL>SHOW ALL    

使用環境のうちメール・ディレクトリ,CC プロンプト,エディタは, JMAIL ユーティリティを初めて使用するときに設定したほうがよいでしょう。

メール・ディレクトリを設定する -- SET MAIL_DIRECTORY

メール・メッセージのファイルやメール・ファイルは,メール・ディレクトリに置かれます。

メール・ディレクトリを設定しておかないと,ログイン・ディレクトリがメール・ディレクトリになってしまうため,他のファイルやディレクトリと混在してしまいます。これを防ぐため,メール・ディレクトリは,専用のディレクトリにしたほうがよいでしょう。

メール・ディレクトリを設定するには,SET MAIL_DIRECTORY サブコマンドを使用します。次のように入力します。


    JMAIL> SET MAIL_DIRECTORY ディレクトリ    

ディレクトリは,メール・ディレクトリにするディレクトリの名前です。必ず [.ディレクトリ] の形式で指定します。

SHOW MAIL_DIRECTORY サブコマンドを使用して,メール・ディレクトリを確認することができます。次のように入力します。


    JMAIL> SHOW MAIL_DIRECTORY 
    あなたのメール・ファイル・ディレクトリは USER$:[YAMADA.MAILBOX] です。 

CC プロンプトを使用する -- SET CC_PROMPT

CC は,カーボン・コピー(Carbon Copy)の略です。CC プロンプトに対してユーザ名を入力すると,そのユーザに対して,「参考までに」メール・メッセージを送ることができます。また,何の設定もしていないと,メール・メッセージは手元に残りません。確認のために,自分自身を CC に入れて,メールを保存してもよいでしょう。

CC プロンプトを使用するには,SET CC_PROMPT サブコマンドを使用します。次のように入力します。


    JMAIL> SET CC_PROMPT    

自分自身へのコピーの設定 -- SET COPY_SELF

自分自身へのコピーの設定をしておかないと,送ったメール・メッセージは手元に残りません。自分自身へのコピーを手元に残すように設定するには, SET COPY_SELF サブコマンドを使用します。次のように入力します。


    JMAIL> SET COPY_SELF サブコマンド[,...]    

サブコマンドは,コピーを残すサブコマンドを指定します。指定できるサブコマンドは,SEND,REPLY,FORWARD です。





                                                 
 
      JMAIL> SET COPY_SELF SEND,REPLY,FORWARD    
                                               

エディタを設定する -- SET EDITOR

メール・メッセージを送る場合,エディタを使用してメール・メッセージを作成,編集してから送ることができます。エディタを設定するには,SET EDITOR サブコマンドを使用し,次のように入力します。


    JMAIL> SET EDITOR エディタ名   

エディタを確認する -- SHOW EDITOR

エディタが設定されたことを確認するには,SHOW EDITOR サブコマンドを使用します。次のように入力します。(この例では XTPU を指定。)


    JMAIL> SHOW EDITOR 
    あなたのエディタは XTPU です。 

個人名の設定 -- SET PERSONAL_NAME

個人名を設定することもできます。個人名を設定するには, SET PERSONAL_NAME サブコマンドを使用し,次のように入力します。


    JMAIL> SET PERSONAL_NAME "個人名"    

個人名は,ユーザ名の後に付ける個人名です。任意の文字列を指定できます。必ず,二重引用符 (") で囲みます。





                                                          
 
      JMAIL> SET PERSONAL_NAME "山田太郎/開発1課/東京" 
                                                        

JMAIL ユーティリティを終了する -- EXIT

JMAIL ユーティリティを終了するには,次のいずれかの方法を使用します。

JMAIL ユーティリティを終了すると,DCL コマンドが入力できる状態に戻り, $ プロンプトが表示されます。


    JMAIL> EXIT    
    $  

まだ読んでいないメール・メッセージを読む

まだ読んでいないメール・メッセージを読むには,READ サブコマンドを使用します。次のように入力します。


    JMAIL> READ    

ただし,JMAIL ユーティリティの使用中に,新たにメール・メッセージが届いた場合は,次のように入力します。


    JMAIL> READ/NEW    

すでに読んだメール・メッセージを読む

すでに読んだメール・メッセージを再度読む場合は,READ サブコマンドを使用します。ただし,そのときに新たにメール・メッセージが届いているかどうかによって方法が異なります。

メール・メッセージを続けて読む

メール・メッセージを続けて読む場合は,単に [Return] キー ( または [Enter] キー ) を押すだけで,次のメール・メッセージを読むことができます。


    JMAIL>    

メール・メッセージの一覧を表示する

メール・メッセージの一覧を表示するには,次のようにします。


    JMAIL> DIRECTORY [フォルダ名]    

フォルダ名は,一覧を表示するフォルダの名前です。

フォルダ名は省略できます。省略した場合,現在選択しているフォルダを指定したものとみなされます。フォルダを選択していない場合, NEWMAIL フォルダを指定したものとみなされます。ただし,まだ読んでいないメール・メッセージがない場合は,MAIL フォルダを指定したものとみなされます。

メール・メッセージを送る -- SEND

メール・メッセージを送るには,SEND サブコマンドを使用します。 SEND サブコマンドを使用してメール・メッセージを送る場合,次の方法があります。

方法 操作
その場で簡単に作成して送る JMAIL> SEND
エディタを使用して編集してから送る JMAIL> SEND/EDIT
既存のファイルをそのまま送る JMAIL> SEND ファイル

メール・メッセージの返事を送る -- REPRY

メール・メッセージに返事を送るには,REPLY サブコマンドを使用します。 REPLY サブコマンドを使用してメール・メッセージに返事を送る場合,次のような方法があります。

方法 操作
その場で簡単に作成して送る JMAIL> REPLY
エディタを使用して編集してから送る JMAIL> REPLY/EDIT
受け取ったメール・メッセージを引用して送る JMAIL> REPLY/EXTRACT
既存のファイルをそのまま送る JMAIL> REPLY ファイル

受け取ったメール・メッセージを他の人に送る -- FORWARD

受け取ったメール・メッセージを他の人に送るには,FORWARD サブコマンドを使用します。FORWARD サブコマンドを使用して,受け取ったメール・メッセージを他の人に送る場合,次のような方法があります。

方法 操作
受け取ったメール・メッセージをそのまま送る JMAIL> FORWARD
受け取ったメール・メッセージを編集して送る JMAIL> FORWARD/EDIT

メール・メッセージをフォルダに入れる -- MOVE

メール・メッセージをフォルダに入れるには,MOVE サブコマンドを使用します。次のように入力します。


    JMAIL> MOVE フォルダ名    

フォルダ名は,直前に読んだメール・メッセージを入れるフォルダの名前です。フォルダが存在しない場合は,次のような問い合わせメッセージが表示されます。


    JMAIL> MOVE OSAKA_GIJIROKU 
    フォルダ OSAKA_GIJIROKU は存在しません。 
               このフォルダを作成しますか  (Y/N,省略時は N です)?    

ここで,フォルダを新たに作成するかどうかを答えます。

フォルダの一覧を表示する -- DIRECTORY/FOLDER

現在存在するフォルダの一覧を表示することができます。フォルダが存在するということは,その中にメール・メッセージが入っていることを意味します。メール・メッセージの入っていない空のフォルダはありません。フォルダの一覧を表示するには,DIRECTORY/FOLDER サブコマンドを使用します。次のように入力します。


    JMAIL> DIRECTORY/FOLDER    

フォルダを選択する -- SELECT

メール・メッセージの入っているフォルダを選択するには, SELECT サブコマンドを使用します。次のように入力します。


    JMAIL> SELECT フォルダ名    

メール・メッセージを削除する -- DELETE

メール・メッセージを削除するには,DELETE サブコマンドを使用します。次のように入力します。


    JMAIL> DELETE [メール・メッセージ番号]    

メール・メッセージ番号は,削除したいメール・メッセージの番号です。複数のメール・メッセージ番号を指定することもできます。複数のメール・メッセージ番号を指定する場合,コンマで区切ります。

現在読んでいるメール・メッセージの番号は省略することもできます。

誤って削除したメール・メッセージの復元 -- SELECT WASTEBASKET

メール・メッセージを誤って削除した場合,JMAIL ユーティリティをまだ終了していなければ,そのメール・メッセージを復元することができます。

削除したメール・メッセージは,JMAIL ユーティリティを終了するまでは, WASTEBASKET フォルダに一時的に保存されます。これらのメール・メッセージは,JMAIL ユーティリティの終了時にまとめて実際に削除されます。メール・メッセージの復元は,WASTEBASKET フォルダからメール・メッセージを取り出すことにより行います。

次の手順で行います。

  1. WASTEBASKET フォルダを選択します。


        JMAIL> SELECT WASTEBASKET    
    

  2. メール・メッセージの一覧を表示します。


        JMAIL> DIRECTORY    
    

  3. 復元したいメール・メッセージを読みます。


        JMAIL> READ    
    

  4. 復元したいメール・メッセージを,他のフォルダに入れます。


        JMAIL> MOVE MEMO    
    

メール・メッセージをファイルに落とす -- EXTRACT

メール・メッセージをファイルにするには,EXTRACT サブコマンドを使用します。次のように入力します。


    JMAIL> EXTRACT ファイル名    

ファイル名は,メール・メッセージをファイルにするときのファイルの名前です。

バージョン番号は省略できます。バージョン番号を省略したときにファイルが存在しない場合は,バージョンが 1 のファイルを新たに作成します。バージョン番号を省略したときにファイルが存在する場合は,最新のバージョンに 1 を加えたバージョンのファイルを作成します。

配布リストを利用する

メール・メッセージを送る複数の相手の宛先をまとめて 1 つのファイルにしたものを,配布リストといいます。配布リストは,エディタを使用して作成します。配布リストのファイル名は任意です。ファイル・タイプには,なるべく DIS を指定してください。

配布リストを作成する際は,1 行に 1 ユーザ名のみを入力してください。( 感嘆符 (!) に続けてコメントを入力できます。)

配布リストの指定方法

配布リストを指定する場合,アットマーク(@)を付けて指定します。次のように指定します。


   @[ディレクトリ]ファイル名.ファイル・タイプ;バージョン番号    
         (1)         (2)         (3)           (4)

  1. 現在のディレクトリに配布リストが置かれている場合,ディレクトリは省略できます。

  2. ファイル名は任意で付けられます。

  3. ファイル・タイプが DIS の場合,ファイル・タイプは省略できます。

  4. バージョン番号は省略できます。省略した場合,最新のバージョンを指定したものとみなされます。

配布リストは,ユーザ名と同様に,宛先 (To:,CC:) に指定できます。たとえば,MEMBER.DIS という名前で配布リストを作成したとします。配布リストは,ユーザ名と同様に使用できるので,次のように入力することができます。


    To:      @MEMBER,OSAKA::TANAKA    
    CC: 
    Subj: 

JMAIL のヘルプを使用する

JMAIL ユーティリティでは,サブコマンドの使い方と働きを調べるためのオンライン・ヘルプが用意されています。ヘルプの使用方法は DCL コマンドの場合と同様です。JMAIL のヘルプを使用する場合は,次のように入力します。


    JMAIL> HELP    

ヘルプが開始され,次のように表示されます。

  1. "Topic?" の後に,調べたいサブコマンドを入力し, [Return] (または [Enter]) キーを入力します。

    サブコマンドの説明と "サブコマンド名 Subtopic?" が表示されます。

  2. "サブコマンド名 Subtopic?" の後に,調べたい修飾子などを入力します。

ヘルプの終了方法

ヘルプを終了するには,次のいずれかの方法を使用します。