HP OpenVMS Systems Documentation |
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12 CPU システムの MONITOR PROCESSES/TOPCPU 画面表示を示しています。
| #5 | |
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MONITOR> MONITOR PROCESSES/TOPCPU
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16 CPU システムの MONITOR PROCESSES/TOPCPU 画面表示を示しています。
| #6 | |
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MONITOR> MONITOR PROCESSES/TOPSUPERVISOR
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この例では,スーパバイザ・モードで CPU 時間を消費している上位 16 プロセスの棒グラフを表示しています。値は,秒あたりのクロック単位時間 (10 ms) 数で表現されます。
MONITOR RLOCK コマンドは, RLOCK (動的なロック再マスタリング) 統計クラスの監視を起動します。
MONITOR RLOCK
/修飾子[,...]
1 つ以上の修飾子。本章の「コマンド修飾子の説明」を参照してください。
/ALL
すべての統計項目 (現在,平均,最小,最大) を表示出力と要約出力に含めることを指定します。要約出力の場合,すべてのクラスについて,この修飾子が省略時の値です。要約出力以外の場合,CLUSTER,MODES,PROCESSES,STATES,SYSTEM, VECTOR を除くすべてのクラスについて,この修飾子が省略時の値です。/AVERAGE
平均統計の棒グラフを表示出力と要約出力に含めることを指定します。/CURRENT
現在の統計の棒グラフを表示出力と要約出力に含めることを指定します。この修飾子は,CLUSTER,MODES,STATES, SYSTEM,VECTOR の各クラスの省略時の値です。/MAXIMUM
最大統計の棒グラフを表示出力と要約出力に含めることを指定します。/MINIMUM
最小統計の棒グラフを表示出力と要約出力に含めることを指定します。
RLOCK クラスを使うと,ノードの動的なロック再マスタリング統計を監視できます。ローカルなロック処理はリモート・ロック処理よりもコストがかからないので,ロック・ツリーは性能を向上させるためにノード間で移動されます。ロック・ツリーの移動には次のような理由が考えられます。
- 現在のマスタよりも,同じクラスタ内の別のノードの方がツリーに対してさらにアクティブである場合
- 高い LOCKDIRWT のノードが,低い LOCKDIRWT のノードがマスタである資源へのロックをキューに登録する場合
- この資源に対してロックを持つノードがクラスタ内でただ 1 つなので,それがマスタになる場合
RLOCK クラスは,次のデータ項目から構成されます。これらのデータ項目は秒単位の割合として表示されます。
データ項目 説明 Lock Tree Outbound Rate このノードから移動されたロック・ツリーの割合。 Higher Activity クラスタ内の別のノードにおけるロック処理が高いために移動されたツリーの割合。 Higher LOCKDIRWT SYSGEN パラメータ LOCKDIRWT の値が高いノードに移動されたツリーの割合。 Sole Interest 移動先のノードがツリーに残っているロックの唯一のノードであるために,そのノードに移動されたツリーの割合。 Remaster Msg Send Rate このノードから送信された再マスタリング・メッセージの割合。 Lock Tree Inbound Rate このノードに移動されたツリーの割合。 Remaster Msg Receive Rate このノードで受信された再マスタリング・メッセージの割合。
MONITOR> MONITOR RLOCK
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この例で,送出される数は少量です。ほとんどの場合,これらの数値が非常に大きな値になることはあり得ません。再マスタリングは 8 秒ごとしか試行されず,そのとき,一度に処理されるツリーは最大で 5 ツリーです。例外は,通常のシャットダウンのときであり,システムはノードのシャットダウン時にすべてのツリーを強制的にオフにします。
MONITOR RMSコマンドを実行すると,統計情報のOpenVMSレコード管理サービス(OpenVMS RMS)クラスの監視が特定のファイルについて開始されます。
MONITOR RMS
/修飾子[,...]
1 つ以上の修飾子。本章の「コマンド修飾子の説明」を参照してください。
/ALL
取得できる統計情報(現在値,平均値,最小値,最大値)がすべて記載されたテーブルを,画面への出力と要約の出力に含めることを指定します。要約を出力する場合には,どのクラスでもこの修飾子が省略時の設定になります。それ以外の場合には,CLUSTER,MODES,PROCESSES,STATES, SYSTEM,およびVECTORを除くすべてのクラスで,この修飾子が省略時の設定になります。/AVERAGE
画面への出力と要約の出力に,平均値の統計情報(棒グラフで表示)を含めることを指定します。/CURRENT
画面への出力と要約の出力に,現在値の統計情報(棒グラフで表示)を含めることを指定します。 /CURRENT修飾子は,CLUSTER,MODES,STATES,SYSTEM,およびVECTORの各クラスでは省略時の設定です。/FILE=(ファイル名[,...])
MONITOR RMSコマンドの実行対象となるファイル(1つまたは複数)のリストを指定します。ノード名をファイル指定に含めても無視されます。ノードを選択する場合は,/NODE コマンド修飾子を使用してください。複数のノードを /NODE コマンド修飾子で指定する場合,指定したファイルは,指定したすべてのノード上に存在していなければなりません。5,000 個までのファイルを指定できます。ワイルドカード文字は使用できません。/ITEM=(キーワード[,...])
表示出力と要約出力の対象とする 1 つ以上のデータ項目を選択します。複数のキーワードを指定する場合は,括弧で囲み,コンマで区切ってください。省略時の値は,/ITEM=OPERATIONS です。次の表は /ITEM 修飾子のキーワードを説明しています。
キーワード 説明 OPERATIONS 選択したファイルについて, RMS 基本動作統計を表示することを指定する DATA_RATES 選択したファイルについて, RMS データ率統計を表示することを指定する LOCKING 選択したファイルについて, RMS ロッキング統計を表示することを指定する CACHING 選択したファイルについて, RMS キャッシング統計を表示することを指定する
/MAXIMUM
画面への出力と要約の出力に,最大値の統計情報(棒グラフで表示)を含めることを指定します。/MINIMUM
画面への出力と要約の出力に,最小値の統計情報(棒グラフで表示)を含めることを指定します。
MONITOR RMS コマンドでは,/FILE 修飾子で入力ファイルを指定する必要があります。指定したファイルに関する RMS 統計が表示されます。入力ファイルの統計が表示されるのは,入力ファイルに統計が許可されており,入力ファイルがオープン状態である場合に限定されます。ファイルからの統計を許可する方法については,『OpenVMS Record Management Services Reference Manual』と『OpenVMS DCL ディクショナリ』の SET FILE コマンドの項を参照してください。MONITOR RMS コマンドは,次の種類の RMS 統計を出力します。
基本動作 (OPERATIONS 項目を指定した場合)
動作あたりのデータ率 (DATA_RATES 項目を指定した場合)
ファイル・ロッキング (/LOCKING 項目を指定した場合)
キャッシング (/CACHING 項目を指定した場合)基本動作統計のデータ項目は,次のとおりです。
Sequential $Get Call Rate
Keyed $Get Call Rate
RFA $Get Call Rate
Sequential $Find Call Rate
Keyed $Find Call Rate
RFA $Find Call Rate
Sequential $Put Call Rate
Keyed $Put Call Rate
$Read Call Rate
$Write Call Rate
$Update Call Rate
$Delete Call Rate
$Truncate Call Rate
$Extend Call Rate
$Flush Call Rateデータ率統計のデータ項目は,次のとおりです。
Total $GET Call Rate
Bytes per $GET
Total $PUT Call Rate
Bytes Per $PUT
Total $UPDATE Call Rate
Bytes per $UPDATE
$READ Call Rate
Bytes per $READ
$WRITE Call Rate
Bytes per $WRITE
$TRUNCATE Call Rate
Blocks per $TRUNCATE
$EXTEND Call Rate
Blocks per $EXTENDファイル・ロッキング統計のデータ項目は,次のとおりです。
New ENQ Rate
DEQ Rate
Converted ENQ Rate
Blocking AST Rate
Bucket Split Rate
Multi-Bucket Split Rateキャッシング統計のデータ項目は,次のとおりです。
Local Cache Hit Percent
Local Cache Attempt Rate
Global Cache Hit Percent
Global Cache Attempt Rate
Global Buffer Read I/O Rate
Global Buffer Write I/O Rate
Local Buffer Read I/O Rate
Local Buffer Write I/O Rate
注意
MONITOR RMS コマンドは,RMS Journaling の回復メカニズムによる入出力については出力しません。
OpenVMS RMS,OpenVMS RMS サービス,ファイル・アプリケーションの詳細については,『OpenVMS Record Management Services Reference Manual』,『OpenVMS System Services Reference Manual』,『Guide to OpenVMS File Applications』を参照してください。
MONITOR> MONITOR RMS /ITEM=OPERATIONS /FILE=SYS$COMMON:[SYSEXE]SYSUAF.DAT
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ファイル SYSUAF.DAT について,基本動作統計を出力しています。
MONITOR SCSコマンドを実行すると,システム通信サービス(SCS)クラスの監視が開始されます。
MONITOR SCS
/修飾子[,...]
1 つ以上の修飾子。本章の「コマンド修飾子の説明」を参照してください。
/ALL
取得できる統計情報(現在値,平均値,最小値,最大値)がすべて記載されたテーブルを,画面への出力と要約の出力に含めることを指定します。要約を出力する場合には,どのクラスでもこの修飾子が省略時の設定になります。それ以外の場合には,CLUSTER,MODES,PROCESSES,STATES, SYSTEM,およびVECTORを除くすべてのクラスで,この修飾子が省略時の設定になります。/AVERAGE
画面への出力と要約の出力に,平均値の統計情報(棒グラフで表示)を含めることを指定します。/CURRENT
画面への出力と要約の出力に,現在値の統計情報(棒グラフで表示)を含めることを指定します。 /CURRENT修飾子は,CLUSTER,MODES,STATES,SYSTEM,およびVECTORの各クラスでは省略時の設定です。/ITEM=(キーワード[,...])
表示出力と要約出力の対象とする 1 つ以上のデータ項目を選択します。複数のキーワードを指定する場合は,括弧で囲み,コンマで区切ってください。省略時の値は,/ITEM=KB_MAP です。次の表は /ITEM 修飾子キーワードを説明しています。
キーワード 説明 ALL ディスクについて収集したすべてのデータ項目の統計を連続画面で表示することを指定する BUFFER_DESCRIPTOR 各ノードについて,ローカル・ノードのバッファ・キュー登録記述子率の統計を表示することを指定する D_DISCARD 各ノードについて,データグラム破棄率統計を表示することを指定する D_RECEIVE 各ノードについて,データグラム受信率統計を表示することを指定する D_SEND 各ノードについて,データグラム送信率統計を表示することを指定する KB_MAP 各ノードについて, KB マップ率統計を表示することを指定する KB_REQUEST 各ノードについて,データ要求による KB 要求率統計を表示することを指定する KB_SEND 各ノードについて,データ送信による KB 送信率統計を表示することを指定する M_RECEIVE 各ノードについて,メッセージ受信率統計を表示することを指定する M_SEND 各ノードについて,メッセージ送信率統計を表示することを指定する REQUEST_DATA 各ノードについて,ローカル・ノードが起動したデータ要求率統計を表示することを指定する SEND_CREDIT 各ノードについて,ローカル・ノードの送信クレジット・キュー登録率統計を表示することを指定する SEND_DATA 各ノードについて,ローカル・ノードが起動したデータ送信率統計を表示することを指定する
/MAXIMUM
最大統計の棒グラフを表示出力と要約出力に含めることを指定します。/MINIMUM
最小統計の棒グラフを表示出力と要約出力に含めることを指定します。/PERCENT
/NOPERCENT (省略時の設定)
統計をパーセント値として表示出力と要約出力で表すかどうかを制御します。/PERCENT 修飾子が適用されるのは,DISK,MODES,SCS,STATES のクラスだけです。
SCS クラスは,構成要素クラスです。このクラスのデータ項目は,クラスタ内の各ノードについて収集されます。 SCS クラスのデータ項目は,次のとおりです。
データ項目 説明 Datagram Send Rate データグラムを別のノードに送信する割合 Datagram Receive Rate データグラムを別のノードから受信する割合 Datagram Discard Rate データグラムを破棄する割合 Message Send Rate シーケンス・メッセージを別のノードに送信する割合 大容量記憶制御プロトコル (MSCP) ディスクとロック・マネージャとの交信を目的として,シーケンス・メッセージをノード間で交換します。
Message Receive Rate シーケンス・メッセージを別のノードから受信する割合 大容量記憶制御プロトコル (MSCP) ディスクとロック・マネージャとの交信を目的として,シーケンス・メッセージをノード間で交換します。
Send Data Rate データ・ブロック送信をローカル・ノードで起動する割合 Kbytes Send Rate ローカル・ノードでデータ送信を起動した結果として KB を送信する割合 Request Data Rate データ要求をローカル・ノードで起動する割合 Kbytes Request Rate ローカル・ノードでデータ要求を起動した結果として KB を受信する割合 Kbytes Map Rate ブロック転送で KB をマップする割合 ローカル・ノードとリモート・ノードの間におけるデータ転送の大体の割合です。バッファは,転送を実行する前にマップしなければなりません。マップしたバッファのサイズは,Kbytes Map Rate で表示されます。データ要求またはデータ送信をローカル・ノードまたはリモート・ノードで起動した場合,Kbytes Map Rate は,2 つのノード間で実際に転送した KB 数を示します。
Send Credit Queued Rate 接続を送信クレジットのキューに登録する割合 リモート・ノードが設定したバッファがすべて使用されている場合,接続は送信クレジットのキューに登録されます。
Buffer Descriptor Queued Rate 接続をバッファ記述子のキューに登録する割合 ローカル・ノードが設定したバッファ記述子がすべて使用されている場合,接続はバッファ記述子のキューに登録されます。システム・パラメータ SCSBUFFCNT を変更すれば,バッファ記述子の数を増やすことができます。
MONITOR> MONITOR SCS
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