本書は,以下のことを行うシステム管理者とシステム・ユーザを対象としています。
Volume Shadowing for OpenVMS のしくみを理解する。
データの可用性を最大限に高めるために, データ・ストレージ・サブシステムのシャドウ構成を行う。
シャドウ・セットを設定し管理する。
シャドウ・セットの性能を改善する。
ボリューム・シャドウイング・ソフトウェアや本書を使うために,
ボリューム・シャドウイングの使用経験は必要ありませんが,
OpenVMS オペレーティング・システム,
OpenVMS Mount ユーティリティ,OpenVMS システム・サービス,
システム・パラメータの設定に慣れている必要があります。
本書の構成
Volume Shadowing for OpenVMS の 概要を紹介し,高度なデータ可用性を実現する方法を説明します。 |
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種々のシャドウ・セット構成の例を示します。 |
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シャドウイング・システム・パラメータを設定するための情報, シャドウ・セット内のシステム・ディスクを使ったシステムのブート方法, シャドウ構成のシステム・ディスクからサテライト・ノードをブートする方法などの, ボリューム・シャドウイング環境の設定方法を説明します。 |
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DCL コマンドを使ってシャドウ・セットを作成,マウント,ディスマウント, 解除する方法を説明します。この章では,SHOW DEVICES コマンド, System Dump Analyzer,F$GETDVI レキシカル関数を使って, 実行中のシステムのシャドウ・セットの情報を取得する方法も説明しています。 |
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シャドウ・セットを作成し管理する ユーザ・プログラムで OpenVMS システム・サービスを使う方法を説明します。 この章では,$GETDVI システム・サービスを使ってシャドウ・セットの情報を 取得する方法も説明しています。 |
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シャドウ・セットのメンバに変更が 生じたときに,コピーやマージの操作でデータの整合性や可用性を維持する 方法について説明します。 |
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注意深く管理された環境で, ミニコピー操作を使ってメンバをシャドウ・セットに戻すために要する 時間を短縮する方法を説明します。通常そのメンバはデータをバックアップ するために削除されたものです。 |
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バックアップやアップグレードの操作, OpenVMS Cluster システムでのシャドウイング操作, シャドウ・セット上のクラッシュ・ダンプの取り扱いなど, シャドウ・セットに対するシステム管理作業を実行する方法を説明します。 |
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シャドウ・セットの性能を 向上させるための有益な情報やガイドラインを説明します。 |
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マウント・ユーティリティと VOLPROC, シャドウ・サーバ,OPCOM 機能から返されるボリューム・シャドウイングに関係する メッセージの一覧を示します。 |
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用語集 |
本書で使用されている用語の定義の一覧です。 |
次のドキュメントには,本書に関連する情報があります。
『OpenVMS License Management Utility Manual 』
『OpenVMS Cluster システム』
『OpenVMS Cluster 構成ガイド』
『OpenVMS DCL ディクショナリ』
『OpenVMS システム管理者マニュアル』
『OpenVMS システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』
『OpenVMS Alpha System Analysis Tools Manual 』
『OpenVMS System Services Reference Manual』
OpenVMS 製品およびサービスについての詳しい情報は, 下記の Web サイトをご覧ください。
http://www.hp.com/go/openvms
または
http://www.hp.com/jp/openvms/
本書で使用する表記法
| 表記法 | 意味 |
Ctrl/x |
Ctrl/x という表記は, Ctrl キーを押しながら別のキーまたはポインティング・デバイス・ボタンを 押すことを示します。 |
PF1 x |
PF1 x という表記は, PF1 に定義されたキーを押してから, 別のキーまたはポインティング・デバイス・ボタンを押すことを示します。 |
Return |
例の中で,キー名が四角で囲まれている場合には, キーボード上でそのキーを押すことを示します。 テキストの中では,キー名は四角で囲まれていません。 HTML 形式のドキュメントでは,キー名は四角ではなく,括弧で囲まれています。 |
... |
例の中の水平方向の反復記号は,次のいずれかを示します。
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垂直方向の反復記号は, コードの例やコマンド形式の中の項目が省略されていることを示します。 このように項目が省略されるのは, その項目が説明している内容にとって重要ではないからです。 |
( ) |
コマンドの形式の説明において,括弧は, 複数のオプションを選択した場合に, 選択したオプションを括弧で囲まなければならないことを示しています。 |
[ ] |
コマンドの形式の説明において, 大括弧で囲まれた要素は任意のオプションです。オプションをすべて選択しても, いずれか 1 つを選択しても,あるいは 1 つも選択しなくても構いません。 ただし,OpenVMS ファイル指定のディレクトリ名の構文や,割り当て文の 部分文字列指定の構文の中では,大括弧に囲まれた要素は省略できません。 |
[|] |
コマンド形式の説明では, 括弧内の要素を分けている垂直棒線はオプションを 1 つまたは複数選択するか, または何も選択しないことを意味します。 |
{ } |
コマンドの形式の説明において, 中括弧で囲まれた要素は必須オプションです。 いずれか 1 つのオプションを指定しなければなりません。 |
太字 |
太字のテキストは,新しい用語,引数, 属性,条件を示しています。 |
italic text |
イタリック体のテキストは,重要な情報を示します。 また,システム・メッセージ ( たとえば内部エラー number ), コマンド・ライン ( たとえば /PRODUCER=name ), コマンド・パラメータ ( たとえば device-name ) などの変数を 示す場合にも使用されます。 |
UPPERCASE TEXT |
英大文字のテキストは,コマンド,ルーチン名, ファイル名,ファイル保護コード名,システム特権の短縮形を示します。 |
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モノスペース・タイプの文字は, コード例および会話型の画面表示を示します。 C プログラミング言語では,テキスト中のモノスペース・タイプの文字は, キーワード,別々にコンパイルされた外部関数およびファイルの名前, 構文の要約,または例に示される変数または識別子への参照などを示します。 |
- |
コマンド形式の記述の最後,コマンド・ライン, コード・ラインにおいて,ハイフンは, 要求に対する引数がその後の行に続くことを示します。 |
数字 |
特に明記しない限り,本文中の数字はすべて10 進数です。 10 進数以外 (2 進数,8 進数,16 進数) は,その旨を明記してあります。 |