HP OpenVMS Systems Documentation |
| 前へ | 次へ | 目次 | 索引 |
関連コマンド
GO
EXIT
SET PROCESS
SET MODE [NO]INTERRUPT
SET VECTOR_MODE [NO]SYNCHRONIZED (VAX のみ)
STEP
SYNCHRONIZE VECTOR_MODE (VAX のみ)
| #1 |
|---|
DBG> CALL SUB1(X) value returned is 19 DBG> |
このコマンドは,パラメータ X を使用してサブルーチン SUB1 を呼び出します (省略時の設定により,X のアドレスが渡されます)。このルーチンは 19 という値を戻します。
| #2 |
|---|
DBG> CALL SUB(%REF 1) value returned is 1 DBG> |
この例は,数値リテラル 1 のある記憶位置へのポインタを SUB ルーチンに渡します。
| #3 |
|---|
DBG> SET MODULE SHARE$LIBRTL DBG> CALL LIB$SHOW_VM 1785 calls to LIB$GET_VM, 284 calls to LIB$FREE_VM, 122216 bytes still allocated, value returned is 00000001 DBG> |
この例は,( 共用可能イメージ LIBRTL の ) LIB$SHOW_VM 実行時ライブラリ・ルーチンを呼び出して,メモリ統計情報を表示しています。 SET MODULE コマンドは LIBRTL 内のユニバーサル・シンボル ( ルーチン名 ) をメイン・イメージの中で可視状態にします。詳しい説明は SHOW MODULE/SHARE コマンドを参照してください。
| #4 |
|---|
DBG> CALL testsub (%val 11.11, %val 22.22, %val 33.33) |
この例は,関数プロトタイプ void testsub (float, float,float)を持つ C サブルーチンを仮定した,値による浮動小数点パラメータの引き渡しています。浮動小数点パラメータは,F 浮動形式で渡されます。
| #5 |
|---|
SUBROUTINE CHECK_TEMP(TEMPERATURE,ERROR_MESSAGE)
REAL TOLERANCE /4.7/
REAL TARGET_TEMP /92.0/
CHARACTER*(*) ERROR_MESSAGE
IF (TEMPERATURE .GT. (TARGET_TEMP + TOLERANCE)) THEN
TYPE *,'Input temperature out of range:',TEMPERATURE
TYPE *,ERROR_MESSAGE
ELSE
TYPE *,'Input temperature in range:',TEMPERATURE
END IF
RETURN
END
DBG> CALL CHECK_TEMP(%REF 100.0, %DESCR 'TOLERANCE-CHECK 1 FAILED')
Input temperature out of range: 100.0000
TOLERANCE-CHECK 1 FAILED
value returned is 0
DBG> CALL CHECK_TEMP(%REF 95.2, %DESCR 'TOLERANCE-CHECK 2 FAILED')
Input temperature in range: 95.2000
value returned is 0
DBG>
|
この例のソース・コードは,2 つのパラメータ,TEMPERATURE ( 実数 ) と ERROR_MESSAGE ( 文字列 ) を受け付ける Fortran ルーチン (CHECK_TEMP) のソース・コードです。ルーチンは,温度の値によってさまざまな出力を表示します。2 つの CALL コマンドはそれぞれ参照で温度値とディスクリプタでエラー・メッセージを渡します。このルーチンには正式な戻り値がないため,返される値は未定義となり,この場合には 0 になります。
ブレークポイント,トレースポイント,ウォッチポイントをすべて取り消します。有効範囲と型をそれぞれの省略時の値に戻します。 SET MODE コマンドで設定された行モード,シンボリック・モード, G 浮動モードをそれぞれの省略時の値に戻します。
CANCEL ALL
/PREDEFINED
定義済みのブレークポイント,トレースポイントをすべて取り消します ( ただしユーザ定義のものは取り消しません )。/USER
ユーザ定義のブレークポイント,トレースポイント,ウォッチポイントをすべて取り消します ( ただし定義済みのものは取り消さない )。 /PREDEFINED を指定した場合を除き,これが省略時の設定です。 CANCEL ALL コマンドは次のステップを行います。
CANCEL ALL コマンドは次のことを行います。
- SET BREAK コマンド,SET TRACE コマンド,SET WATCH コマンドで作成されたユーザ定義イベントポイントのすべてを取り消します。これは CANCEL BREAK/ALL コマンド,CANCEL TRACE/ALL コマンド, CANCEL WATCH/ALL コマンドを入力することと同じです。プログラムの種類によっては ( たとえば Ada プログラムやマルチプロセス・プログラム ),デバッガを起動すると,特定の定義済みのブレークポイントまたはトレースポイントが自動的に設定される場合があります。定義済みで,ユーザ定義ではないすべてのイベントポイントを取り消すには, CANCEL ALL/PREDEFINED を使用します。定義済みで,ユーザ定義のイベントポイントをすべて取り消すには, CANCEL ALL/PREDEFINED/USER を使用します。
- 有効範囲検索リストをその省略時の値 (0,1,2,...,n ) に戻します。これは CANCEL SCOPE コマンドを入力することと同じです。
- コンパイラ生成型に対応する記憶位置のデータ型を対応する型に戻します。コンパイラ生成型に対応しない記憶位置の型は "ロングワード整数" に戻します。これは CANCEL TYPE/OVERRIDE コマンドと SET TYPE LONGWORD コマンドを入力することと同じです。
- SET MODE コマンドで設定された行モード,シンボリック・モード, G 浮動モードをそれぞれの省略時の値に戻します。これは次のコマンドを入力することと同じです。
DBG> SET MODE LINE,SYMBOLIC,NOG_FLOAT
CANCEL ALL コマンドは実行時シンボル・テーブルに含まれている現在の言語設定やモジュールには影響しません。
関連コマンド
(CANCEL,DEACTIVATE) BREAK
CANCEL SCOPE
(CANCEL,DEACTIVATE) TRACE
CANCEL TYPE/OVERRIDE
(CANCEL,DEACTIVATE) WATCH
(SET,CANCEL) MODE
SET TYPE
| #1 |
|---|
DBG> CANCEL ALL |
このコマンドはすべてのユーザ定義のブレークポイントとトレースポイント,すべてのウォッチポイントを取り消し,有効範囲,型,一定のモードをそれぞれの省略時の値に戻します。この例では,定義済みのブレークポイント,トレースポイントはありません。
| #2 |
|---|
DBG> CANCEL ALL %DEBUG-I-PREDEPTNOT, predefined eventpoint(s) not canceled |
このコマンドはすべてのユーザ定義のブレークポイントとトレースポイント,すべてのウォッチポイントを取り消し,有効範囲,タイプ,一定のモードをそれぞれの省略時の値に戻します。この例では,定義済みのブレークポイント,トレースポイントがいくつかあります。それらは省略時の設定では取り消されません。
| #3 |
|---|
DBG> CANCEL ALL/PREDEFINED |
このコマンドは定義済みのブレークポイント,トレースポイントをすべて取り消し,有効範囲,タイプ,一定のモードをそれぞれの省略時の値に戻します。ユーザ定義のブレークポイントやトレースポイントは影響を受けません。
ブレークポイントを取り消します。
CANCEL BREAK [address-expression[,...]]
address-expression
取り消すブレークポイントを指定します。ワイルドカード文字のアスタリスク (*) は使用できません。代わりに /ALL 修飾子を使用してください。 /EVENT,/PREDEFINED,/USER 以外の修飾子を使用する場合は,アドレス式は指定できません。
/ACTIVATING
前回の SET BREAK/ACTIVATING コマンドの作用を取り消します。/ALL
省略時の設定では,すべてのユーザ定義ブレークポイントを取り消します。 /PREDEFINED といっしょに使用すると,定義済みブレークポイントはすべて取り消されますが,ユーザ定義ブレークポイントは取り消されません。すべてのブレークポイントを取り消すには, CANCEL BREAK/ALL/USER/PREDEFINED を使用します。/BRANCH
前回の SET BREAK/BRANCH コマンドの作用を取り消します。/CALL
前回の SET BREAK/CALL コマンドの作用を取り消します。/EVENT=event-name
前回の SET BREAK/EVENT=event-name コマンドの作用を取り消します。イベント名 ( および必要であればアドレス式 ) は SET BREAK/EVENT コマンドで指定したとおりに指定してください。現在のイベント機能とそれに対応するイベント名を表示するには, SHOW EVENT_FACILITY コマンドを使用してください。/EXCEPTION
前回の SET BREAK/EXCEPTION コマンドの作用を取り消します。/HANDLER
前回の SET BREAK/HANDLER コマンドの作用を取り消します。/INSTRUCTION
前回の SET BREAK/INSTRUCTION コマンドの作用を取り消します。/LINE
前回の SET BREAK/LINE コマンドの作用を取り消します。/PREDEFINED
ユーザ定義ブレークポイントには全く影響を及ぼさずに指定の定義済みブレークポイントを取り消します。/ALL といっしょに使用すると,すべての定義済みブレークポイントが取り消されます。/SYSEMULATE
(Alpha のみ ) 前回の SET BREAK/SYSEMULATE コマンドの作用を取り消します。/TERMINATING
前回の SET BREAK/TERMINATING コマンドの作用を取り消します。/UNALIGNED_DATA
(Alpha のみ) 前回の SET BREAK/UNALIGNED_DATA コマンドの作用を取り消します。/USER
定義済みブレークポイントには全く影響を及ぼさずに指定のユーザ定義ブレークポイントを取り消します。/PREDEFINED を指定した場合を除き,これが省略時の設定です。すべてのユーザ定義ブレークポイントを取り消すには, /ALL 修飾子を使用します。
ブレークポイントには,ユーザが定義するものと定義済みのものとがあります。ユーザ定義のブレークポイントは,SET BREAK コマンドで明示的に設定したブレークポイントです。定義済みのブレークポイントは,デバッグするプログラムの種類 (Ada あるいは ZQUIT マルチプロセスなど ) によって異なりますが,デバッガの起動時に自動的に設定されます。現在設定されているすべてのブレークポイントを表示するには, SHOW BREAK コマンドを使用します。定義済みのブレークポイントは定義済みのものとして表示されます。ユーザ定義ブレークポイントと定義済みブレークポイントは,それぞれ別々に設定したり取り消したりします。たとえば,1 つの記憶位置またはイベントに,ユーザ定義ブレークポイントと定義済みブレークポイントの両方を設定することができます。ユーザ定義ブレークポイントを取り消しても,定義済みブレークポイントは影響を受けません。逆も同様です。
ユーザ定義ブレークポイントだけを取り消すには,CANCEL BREAK コマンドを指定するときに /PREDEFINED を指定しないでください ( 省略時の設定は /USER)。定義済みブレークポイントだけを取り消すには, /USER ではなく /PREDEFINED を指定します。定義済みブレークポイントとユーザ定義ブレークポイントを両方とも取り消すには,/PREDEFINED と /USER を両方指定します。
通常,SET BREAK コマンドはユーザ定義ブレークポイントに対してだけ使用されますが,CANCEL BREAK コマンドの作用は SET BREAK コマンドの作用の反対です。したがって,特定の記憶位置に設定されたブレークポイントを取り消すには,CANCEL BREAK コマンドでそれと同じ記憶位置 ( アドレス式 ) を指定します。命令またはイベントのクラスに対して設定されたブレークポイントを取り消すには,対応する修飾子 (/LINE,/BRANCH,/ACTIVATING,/EVENT= など ) を使用して命令またはイベントのクラスを指定します。詳しくは,修飾子の説明を参照してください。
ブレークポイントを取り消す手間をかけずに,デバッガにそのブレークポイントを無視させたい場合 ( たとえば,プログラムを再実行するときにブレークポイントを使用したり,使用しない場合 ) には, CANCEL BREAK コマンドではなく DEACTIVATE BREAK コマンドを使用してください。あとで,(ACTIVATE BREAK を使用して ) そのブレークポイントを有効にすることができます。
関連コマンド
(ACTIVATE,DEACTIVATE) BREAK
CANCEL ALL
(SET,SHOW) BREAK
(SET,SHOW) EVENT_FACILITY
(SET,SHOW,CANCEL) TRACE
| #1 |
|---|
DBG> CANCEL BREAK MAIN\LOOP+10 |
このコマンドはアドレス式 MAIN\LOOP+10 で設定されたユーザ定義ブレークポイントを取り消します。
| #2 |
|---|
DBG> CANCEL BREAK/ALL |
このコマンドはユーザ定義ブレークポイントをすべて取り消します。
| #3 |
|---|
DBG> CANCEL BREAK/ALL/USER/PREDEFINED |
このコマンドはユーザ定義ブレークポイントと定義済みブレークポイントをすべて取り消します。
| #4 |
|---|
all> CANCEL BREAK/ACTIVATING |
このコマンドは前回のユーザ定義 SET BREAK/ACTIVATING コマンドを取り消します。この結果,デバッガは新しいプロセスがデバッガの制御下に入っても実行を一時停止しません。
| #5 |
|---|
DBG> CANCEL BREAK/EVENT=EXCEPTION_TERMINATED/PREDEFINED |
このコマンドは未処理例外が原因でタスク終端に設定された定義済みブレークポイントを取り消します。このブレークポイントは Ada プログラムと POSIX Threads または Ada ルーチンを呼び出すプログラムに対しては定義済みのものです。
画面表示を永久に削除します。
注意
このコマンドは,デバッガへの HP DECwindows Motif for OpenVMS ユーザ・インタフェースでは使用できません。
CANCEL DISPLAY [display-name[,...]]
display-name
取り消す表示の名前を指定します。PROMPT 表示は取り消すことができないため,指定できません。ワイルドカード文字のアスタリスク (*)は使用できません。代わりに /ALL 修飾子を使用してください。/ALL を指定する場合は,ディスプレイ名は指定できません。
/ALL
PROMPT 表示を除くすべての表示を取り消します。
表示を取り消すと,その内容は永久に失われ,表示リストから削除され,その表示に割り当てられたメモリはすべて解放されます。PROMPT 表示は取り消せません。
関連コマンド
(SHOW) DISPLAY
(SET,SHOW,CANCEL) WINDOW
| #1 |
|---|
DBG> CANCEL DISPLAY SRC2 |
このコマンドは SRC2 表示を削除します。
| #2 |
|---|
DBG> CANCEL DISPLAY/ALL |
このコマンドは PROMPT 表示を除き,すべての表示を削除します。
SET MODE コマンドにより設定された行モード,シンボリック・モード, G 浮動モードをそれぞれの省略時の値に戻します。また,入出力値の基数も省略時の設定に戻します。
注意
このコマンドは,デバッガへの HP DECwindows Motif for OpenVMS ユーザ・インタフェースでは使用できません。
CANCEL MODE
CANCEL MODE コマンドの作用は次のコマンドと同じです。
DBG> SET MODE LINE,SYMBOLIC,NOG_FLOAT DBG> CANCEL RADIX
ほとんどの言語の場合,データの入力と表示の両方に対する省略時の基数は 10 進数です。
VAX プロセッサでは,例外は BLISS と MACRO--32 です。この 2 つの省略時の基数は 16 進数です。
Alpha プロセッサでは,例外は BLISS と MACRO--32 と MACRO--64です。この3 つの省略時の基数は 16 進数です。
Intel Itanium プロセッサでは,例外は BLISS,MACRO,および Intel® Assembler (IAS) です。
関連コマンド
(SET,SHOW) MODE
(SET,SHOW,CANCEL) RADIX
DBG> CANCEL MODE |
このコマンドは省略時の基数モードとすべての省略時のモード値を復元します。
| 前へ | 次へ | 目次 | 索引 |